CDCA投与ラットの肝障害出現には性差があり,雌の変化は雄よりも明らかに強い.著者らは,このような性差出現の機序をうかがう目的で,雌雄ラットに1日200mgのCDCAを8週間経口投与し,門脈血,胆汁中の胆汁酸構成ならびに血漿,肝の脂質変動を検討した.胆汁酸構成では,門脈血,胆汁ともLCAには性差はないが,CDCAは雌が雄よりも著明に高値な示し,門脈血で1.8倍,胆汁中で数倍に達した.かかる性差は,胆汁酸の肝における6β-hydroxyl-ase systemの差に起因するものであり,雌は雄に比して胆汁酸肝毒性に対する防禦機構が劣っていることを示している.脂質代謝面については,雄ではCDCAを投与しても目立った変動はないが,雌では肝コレステロールは増加し,中性脂肪の肝での増加,血漿での減少がみられた.このことは,雌ではCDCAのコレステロール合成段階に対する抑制効果が少なく,また肝中性脂肪の血中への転送が障害されたことを示している.
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