肝臓
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18 巻, 12 号
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  • 井口 潔, 小林 迪夫, 朔 元則, 永末 直文, 岩城 篤, 中山 真一
    1977 年18 巻12 号 p. 891-898
    発行日: 1977/12/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    門脈圧亢進症例について,胃側門脈枝各領域の圧測定をおこなって次の結果を得た.1) 門脈各領域の圧は互いに等しくなく,約1/3の症例では左胃静脈圧または短胃静脈圧は門脈圧よりも高値を示した.
    2) 閉塞左胃静脈圧は,門脈本幹を一時的に遮断して門脈圧上昇をおこさせた場合に,非門脈圧亢進例では門脈圧と同程度に上昇するが,門脈圧亢進症例ではあまり上昇しない.
    3) 圧測定値を定量的に解析した結果,左胃動脈-左胃静脈間の血流抵抗が門脈圧亢進症例では著明に減少しているものと推定された.
    4) この考察にもとづいて,胃側動脈より,門脈に流入する血流量が門脈圧亢進症の場合に異常に増加し,これが食道静脈瘤の成因の本質的なものな構成するものと推論した.
  • 性および年齢による生理的変動
    井戸 健一, 木村 健, 西岡 久寿樹, 御巫 清允, 中山 年正, 北村 元仕
    1977 年18 巻12 号 p. 899-904
    発行日: 1977/12/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    小児より成人までの一般地域住民2,000名を対象に血清トランスアミナーゼに及ぼす性および年齢による生理的変動を中心に検索した.
    1) GOT,GPTともに男性が女性より平均値が高かった.統計学的にGOTは有意差を認めた(P<0.01)が,GPTは有意差を認めなかった.
    2) GOTと年齢は男女とも有意の負の相関を示した(P≦0.01).5歳より24歳まで低下し.以後加齢とともに漸増もしくは横這の動きを示した.
    3) GPTと年齢は男女とも有意の正の相関を示した(P≦0.01).5歳より19歳まで漸減し,以後加齢とともに漸増す石変化を示した.
    4) GOT,GPTともに25歳から50歳にかけて男性が女性より高値を示しだ.
    5) GCIT,GPTともにシャープな対数正規分布を示し激が,特に若年者にその傾向が強かっだ.
  • 飲酒,HBs抗原による変動
    井戸 健一, 木村 健, 西岡 久寿樹, 御巫 清允, 中山 年正, 北村 元仕
    1977 年18 巻12 号 p. 905-912
    発行日: 1977/12/25
    公開日: 2010/01/19
    ジャーナル フリー
    小児より成人までの一般地域住民2,000名を対象に,肝疾患を扱う臨床上大きな課題である飲酒,HBs抗原,肝疾患の既往等の諸因子が血清トランスアミナーゼに及ぼす影響を多変量解析の手法を用いて検討した.
    1) GOTと有意な正の相関を示したのは飲酒,HBs抗原,肝疾患の既往であつた(P≦0.01).
    2) GPTと有意な正の相関を示したのはHBs抗原であった(P≦0.01).
    3) 重回帰分析の結果,GOTの有意な説明変量は性,年齢,飲酒,HBs抗原,肝疾患の既往であった(P≦0.05).
    4) 重回帰分析の結果GPTの有意な説明変量は飲酒,HBs抗原,肝疾患の既往,代謝性疾患の既往であった(P≦0.05).
  • 吉田 俊夫, 鈴木 弘, 三木 寿雄, 佐渡 卓朗, 鈴木 宏
    1977 年18 巻12 号 p. 913-918
    発行日: 1977/12/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    リスザルを用いて総胆管結紮およびα-naphthylisothiocyanate(以下ANITと略記)投与による実験的胆汁うっ滞の病態と血漿アルカリ・ホスファターゼ(以下ALP)isoenzymeについて調べた.
    総胆管結紮例では,処置2週後の肝←組織所見で門脈域における細胆管の増生を主体とした胆道系障害が明らかに認められ,また血漿ビリルビンをはじめ,ALP,γ-GTPなどの持続的な上昇がみられた.血漿中に増加したALP活性は,disc電気泳動で肝ALPと一致した易動度を示した.一方,寒天ゲル電気泳動像に於ける高分子ALPの出現は明らかではなかった.ANIT50mg/kg2週間経口投与例では,肝細胞の水腫状膨化など実質の変性所見はみられたが胆道系の障害は明瞭ではなく,血漿ALPの上昇も比較的軽度であった.血漿ALP isoenzyme構成は対照と大差なかった.
  • 都留 正展, 平野 正憲, 神坂 和明, 亀田 治男
    1977 年18 巻12 号 p. 919-924
    発行日: 1977/12/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    ヒト肝臓より抽出精製したリガンディンを用いてradioimmunoassay(以下RIA)法を開発し,血清リガンディンの定量を行った.
    測定法の感度は1ng/mlで再現性は良好であり,血清による非特異的影響は認められなかった.
    血清リガンディンの正常値は3.7±1.1(Mean±S.D.)ng/mlであり,最高値は5.3ng/mlであった.急性肝炎8例では16.8±11.1,慢性肝炎12例では36.3±19.0,肝硬変症29例では19.6±15.1であり,疾患の増悪期に高値を呈するものを多く認あた.体質性黄疸5例では,ほぼ正常に近い値を示した.
    急性肝炎および慢性肝炎では,血清GPT値との相関を認めたが,肝硬変症では相関を認めなかった.
  • 特に補体蛋白成分,血清血漿補体価解離現象について
    森藤 隆夫, 西間木 友衛, 鬼沢 憲夫, 武田 尚寿, 正木 盛夫, 村井 隆夫, 吉田 浩, 粕川 礼司, 吉田 赳夫
    1977 年18 巻12 号 p. 925-935
    発行日: 1977/12/25
    公開日: 2010/01/19
    ジャーナル フリー
    各種肝疾患患者の血清補体価は,急性肝炎で健常人より高値を示し,発症後数週で幾分低下した.慢性肝炎,肝硬変症では健常人より低値で,その変動範囲も小さかった.補体蛋白成分C3,C4は病変の進展に伴い低下し,それらは血清補体価と正の相関を示したが,Clqは肝硬変症で最も高く直接肝障害度を表現しなかった.免疫グロブリン量と血清補体価との間の関係については一定の傾向はみいだせなかった.血清血漿補体価解離現象は肝硬変症7例,慢性肝炎6例,急性肝炎1例の計14例に認められた.その平均補体価は非解離例に比して著明に低かったが,観察期間中,常に解離を示したのは5例で,他の9例は血清補体価の変動が大きく,補体価上昇時には解離現象はみられなかった.解離例に特徴ある肝組織所見,肝機能異常は認められなかったが,血清学的異常な有する症例が存在した.
  • 加登 康洋, 武内 重五郎, 西邨 啓吾, 杉本 立甫, 鈴木 邦彦, 小林 健一, 服部 信
    1977 年18 巻12 号 p. 936-942
    発行日: 1977/12/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    飲酒歴のみられない慢性肝障害36例(A群),大酒家の肝障害19例(B群)について,エタノールおよび精製HBsAg添加して白血球遊走阻止試験を行なった.エタノール添加によりLMT陽性を示したものは,36例中16例であり,とくにHBsAg陽性の慢性肝炎活動型,小葉改築傾向を伴う慢性肝炎活動型,非代償性肝硬変では陽性率は高値を示した.B群では19例中11例がLMT陽性を示し,亜小葉性肝硬変では4例全例がLMT陽性であった.大酒家の肝障害では,HBsAg陽性群の方が,陰性群より,精製HBsAg添加によりLMT陽性を示す症例が多くみられたが,肝病変の進展度にしたがって高値をとるとはいえなかった.以上の成績より,飲酒歴の著明でない活動性の強い慢性肝障害および大酒家の肝障害の一部の症例では,エタノール,精製HBsAgに対する細胞性免疫異常状態が成立しているものと推測されたが,病因論的については,今後の検討が必要である.
  • 鎌田 武信, 佐藤 信紘, 川野 淳, 林 紀夫, 岸田 隆, 松村 高勝, 末松 俊彦, 阿部 裕, 高岡 愛明, 児島 淳之介, 萩原 ...
    1977 年18 巻12 号 p. 943-949
    発行日: 1977/12/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    肝におけるエタノールの代謝の律速段階に関係するミトコンドリアとミクロゾームのチトクロームの微量定量法を開発し,飲酒者肝の生検試料で分析をおこなった結果次のことが判明した.症例は62例で,飲酒者は31例であった.1)呼吸鎖チトクロームaa3は慢性肝炎,肝硬変,肝癌の順に低下したが,飲酒による有意な変化はみられなかった.2)MEOSに関係すると考えられるチトクロームP-450は慢性肝炎飲酒者で有意に増量していたが,肝硬変飲酒者では増量がみられなかった.またこの増量はdose-dependentではなかった.3)非飲酒者肝のP-450/b5比はほぼ一定であったが,飲酒者ではこの比が不定となりミクロゾーム膜の異常を示唆した.これらの変化なエタノール代謝と関連して者察した.
  • 滝下 佳寛, 久野 梧郎, 螺良 英郎, 原田 邦彦, 永松 明男, 大塚 久
    1977 年18 巻12 号 p. 950-957
    発行日: 1977/12/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    塩化ビニール・モノマーの暴露が関係していると思われる門脈圧亢進症の1例について報告する.
    症例は38歳の男性で,18年9カ月間にわたり塩化ビニール製造作業に従事していたが,脾腫,食道および胃の静脈瘤を伴う門脈圧亢進症と診断され脾摘出術および食道離断術を受けた.術前の検査では血小板数の減少,ICGおよびBSPによる色素排泄能の障害が認められたが,GOT,GPT,およびアルカリフォスファターゼ値は正常であった.肝の組織学的検査では門脈域の線維化が著しく,小葉間におよぶ線維性の隔壁があり,類洞内皮細胞の僅かな増加がみられた.摘出脾では著明な慢性うっ血像を示し,脾洞の増生,髄索および血管周囲の線維化がみられた.患者は術後8カ月目に絞拒性腸閉塞で同部の切除術を受けたが,術後に腎不全および汎発性腹膜炎で死亡した.
  • 太田 裕彦, 志方 俊夫, 藤生 道子, 白木 和夫
    1977 年18 巻12 号 p. 958-964
    発行日: 1977/12/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    症例は4歳3ヵ月の女児で再生不良性貧血と診断.約2年4ヵ月にわたり蛋白同化ホルモン剤(Winstrol, Enarmon, Enarmon depot)を投与したが,糖尿病性昏睡におちいり死亡した.剖検の結果,肝右葉に2.0×2.0×1.5cm大の肝細胞腺腫がみとめられた.非腫瘍部には著明なジデローシスと軽度の胆汁うっ滞がみられたが,ウイルス性肝炎の所見はなかった.蛋白同化ホルモン剤によるこのような肝腫瘤は今日まで16例報告されている.一方,経口避妊薬による同様の肝腫瘤が最近多数報告され問題になっている.両薬剤はC17アルキル化ステロイドという共通の化学構造をもち,この化学構造自体に腫瘤発現性があると推定されている.これまで報告された両薬剤による腫瘤の病理組織像は非常に類似しているにもかかわらず,その性状,用語は報告者によりまちまちである.早急な診断基準の確立と対策が望まれる.
  • 川生 明, 志方 俊夫, 鵜沢 輝子, 高橋 昌子, 内田 俊和
    1977 年18 巻12 号 p. 965
    発行日: 1977/12/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 1977 年18 巻12 号 p. 966-985
    発行日: 1977/12/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
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