巻号一覧
20 巻, 7 号
選択された号の論文の18件中1～18を表示しています
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第1報 A型肝炎の診断を中心として中野 哲, 綿引 元, 永井 賢司, 林 秀晴, 武田 功, 井本 正己, 小沢 洋, 北村 公男, 中村 俊郎, 高嶋 章, 河野 伸也, ...1979 年 20 巻 7 号 p. 643-653
発行日: 1979/07/25
公開日: 2009/07/09
ジャーナル フリー昭和53年春,大垣市近郊の神戸町の中学生を中心に106名の急性肝炎が発生した.
大垣市民病院の入院患者のうち,9名の糞便からA型肝炎ウイルスが検出され,A型肝炎と診断され,50名が入院,56名が外来で治療をうけた.診断面を中心に検討するため,初診後数日間の自,他覚症状,血液検査成績を,黄疸群,亜黄疸群,無黄疸群に分けて検討した.自覚症状として発熱,全身倦怠,食思不振がかなり高率にまた,悪心,嘔吐,腹痛もみられた.肝腫大は72%にみられ,何れも黄疸群に著明であった.白血球減少は67%にみられ,19%に異型リンパ球がみられた.TTT, IgMの上昇は61, 71%の高率にみられALP, LAP,γ-GTPは,それぞれ75%, 100%, 87%にみられた.S-GPTの著増した群にγ-GTPの上昇が多くみられた.S-GPTは急激に高値を呈したが,1,000U以上のものは黄疸例に多くみられた.血中アンモニアは全例が上昇しHPT, TTの異常は黄疸例に多くみられた.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (653K) -
松尾 雄二1979 年 20 巻 7 号 p. 654-665
発行日: 1979/07/25
公開日: 2009/07/09
ジャーナル フリー岐阜県郡上郡和良村の住民2,310名を対象として,HBs抗原,抗HBs抗体を検索し,またHBs抗原陽性者についてはHBs抗原サブタイプ,HBe抗原・抗体を同定した.HBs抗原は59名,26%(男3.1%,女2.1%,有意差なし)に検出され,HBs抗原サブタイプはadrがadwよりも優勢であった(9: 1).これらHBs抗原陽性者の32名までが14家族(adr家族9,adw家族4)に集積していた.HBs抗原陽性者におけるHBe抗原,抗HBe抗体検出率はそれぞれ35.6%, 33.9%であったが,性別,年齢別分布からHBe抗原→抗HBe抗体のserocon-versionは一般に女子は男子よりもより若年期におこるものと推測された.和良村におけるHBs抗原キャリアの発生に母児間感染の占める比率は約30%は見積られ,残りは父,同胞,その他家族外からの水平感染によるものと推測された.抗HBs抗体は778名,34%(男35%,女32%)に検出され,年齢別検出頻度は10歳未満で最も低く(10.5%),加齢とともに高率となり,50歳台で最高(44%)に達した.また,10歳,20歳台では男子は女子よりも有意に高率であった.抗HBs抗体陽性者の平均抗体価は10～30歳台で最も高く,加齢的推移が認められた.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (641K) -
溝口 靖紘, 志波 孝, 東森 俊博, 大西 文明, 門奈 丈之, 山本 祐夫, 大谷 周造, 森沢 成司1979 年 20 巻 7 号 p. 666-672
発行日: 1979/07/25
公開日: 2009/07/09
ジャーナル フリーアルコール多飲慢性肝疾患患者32例の末梢血リンパ球をin vitroで培養し,エタノールおよびラット肝から分離した肝特異抗原分画を添加して刺激すると,9例にリンパ球幼若化現象が認められた.この9例のうち7例からえられた活性化リンパ球培養上清にはlymphokinesの1つであるmacrophage activating factorの活性が検出された.また,これらの活性化リンパ球培養上清をモルモットのmacrophageに添加培養後,macrophageを分離し,肝細胞浮遊液と混合培養して3H-L-ornithineの放射活性のアルブミンへのとりこみで肝細胞障害性を検討した.その結果,9例中8例にアルブミン合成の低下を認めた.さらに,これらの患者の血清について肝細胞膜に対する抗体の存在をantibody-dependent cell-mediated cytotoxicityテストによって検索したが,抗肝細胞膜抗体は1例はにしか検出されなかった.
以上の成績から,アルコール性肝障害はにおける免疫学的肝障害には従来から考えられている感作Tリンパ球はによるcell-mediated cytotoxicityのほかに,活性化macrophageを介する肝障害機構があると考えられる.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (440K) -
溝口 靖紘, 大西 文明, 志波 孝, 東森 俊博, 藤山 進, 門奈 丈之, 山本 祐夫, 大谷 周造, 森沢 成司1979 年 20 巻 7 号 p. 673-687
発行日: 1979/07/25
公開日: 2009/07/09
ジャーナル フリー薬物アレルギー性肝炎における肝内胆汁うっ滞の発生機序を免疫学的に解明するため,本症患者の末梢血リンパ球をin vitroで起因薬物およびcarrier蛋白質とともに48時間培養し,その培養上清(lymphokines)をラットの腸間膜静脈に注入した.その結果,胆汁排泄量の著明な減少が観察され,胆汁中の胆汁酸排泄も減少を示した.また,肝の電顕像では毛細胆管の拡張,microvilliの減少または消失などの像が観察され,既報の犬の実験系と同じく,ラットにも急性肝内胆汁うっ滞を誘導せしめた.1部の症例の培養上清をSephadex G-100のゲル濾過で分画すると5つの分画に分けられたが,胆汁うっ滞を起こす因子は第4分画に含まれており,この分画はにはMIF活性が認められた.以上の成績は,薬物アレルギー性肝障害患者の感作リンパ球が起因薬物によって刺激されると,lymphokinesが産生され,その中に含まれる因子が胆汁うっ滞を誘起する可能性が示唆される.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (4536K) -
多羅尾 和郎, 長倉 靖彦, 諸井 球樹, 池内 孝夫, 遠藤 修, 福島 孝吉1979 年 20 巻 7 号 p. 688-693
発行日: 1979/07/25
公開日: 2009/07/09
ジャーナル フリーEndotoxinの生物学的作用の中には,これを静注すると,少量でhepatic venuleを収縮させ門脈圧を数倍に上昇させる作用がある.我々は人の肝硬変症に於いても,Endotoxemiaが門脈圧を上昇させ,食道静脈瘤破裂の助長因子となる可能性があると考え,肝硬変症例49例ついて,Endotoxemiaの程度と血中エンドトキシン測定日より一定期間内の食道静脈瘤破裂頻度との関係を検討した.Endotoxin測定日より,前後3,6,12ヵ月の破裂頻度は,全ての期間でEndotoxemia 2 (+)以上群が最高で(-)群の約2倍であった.また,前後6ヵ月のEndotoxemia 2 (+)以上群の破裂頻度は52.4% (11/21)で(-)～(+)群の25.0%(7/28)に比して有意に高率であった(p<0.05).更に,測定日以降の破裂頻度でも,2 (+)以上群は3,6,12ヵ月の全ての期間で(-)群より高率であった.一方,Endotoxemiaと食道ファイバーでの静脈瘤上のred sign出現率との関係でも,2 (+)以上群は77.8% (7/9)と,(-)群の23.1% (3/13)に比して有意に高率であった(p<0.02).抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (352K) -
辻 寧重, 圓谷 敏彦, 河西 紀夫, 佐藤 雄民, 吉川 紀雄, 池田 雄祐, 品田 佳秀, 佐々木 英制, 葛西 洋一1979 年 20 巻 7 号 p. 694-701
発行日: 1979/07/25
公開日: 2009/07/09
ジャーナル フリー急性肝阻血による肝不全モデルを作成し,経時的に血清遊離アミノ酸の変動を検索した.急性肝阻血後の肝機能は進行性の肝障害に移行し,実験犬は12～16時間後に死亡する.血清遊離アミノ酸の動態は,総アミノ酸としては漸次増加し,特にフェニルアラニン,チロジン,メチオニン,セリン,スレオニン,リジン,アラニンは著明に増加する.側鎖型アミノ酸,ヒスチジン,シスチン,アスパラギン酸,グルタミン酸はほぼ一定値を維持し,アルギニンは著明に減少する.肝障害の進行につれて非必須アミノ酸は増加するが,末期では逆に必須アミノ酸が高値となる.側鎖型アミノ酸と必須アミノ酸の比率および側鎖型アミノ酸とチロジン,フェニルアラニンの比率は漸次下降し,肝不全の病態と一致する.すなわち血清遊離アミノ酸の変動は,肝障害の程度に応じて異なり,障害度判定の指標になると同時に,この変動を考慮した適正なアミノ酸輸液の必要性を示唆している.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (1087K) -
渡辺 明治, 東 俊宏, 林 正作, 小畑 尚宏, 長島 秀夫1979 年 20 巻 7 号 p. 702-713
発行日: 1979/07/25
公開日: 2009/07/09
ジャーナル フリー劇症肝炎8例に,分枝鎖アミノ酸を主体にした特殊組成アミノ酸製剤(Hep-OU,1部の症例にFischer液)を18日間(平均)中心静脈内に高張糖液として輸液し,その臨床的意義を検討した.血清中性アミノ酸濃度を迅速測定法でモニターし,分枝鎖アミノ酸の低値が明らかにされた2症例で,Hep-OU輸液開始2日以内に肝性脳症からの覚醒が認められた.またアミノ酸輸液(1日,1,700Cal,アミノ酸31g,330Non-N Cal/gN)を37日間(平均)施行した3症例で血中アンモニア値,血清芳香族アミノ酸/分枝鎖アミノ酸の濃度比(BCAA/AAA),精神神経症状や脳波所見に改善がみられ,栄養維持にも効果がみられた.吸着・透析療法施行後のHep-OU輸液は,血清アミノグラム不均衡を効果的に是正するのに有用であった.輸液期間が1～2日と短かく,肝病態の急速な進展のためその効果判定が十分でなく,著明な中枢神経障害の存在が既に予測された3症例で,アミノ酸輸液の明らかな治療効果を観察できなかった.インスリン・グルカゴン投与をアミノ酸輸液に併用した5症例中4例で,肝性脳症からの覚醒が認められたが,いずれも発症後42日(平均)以内に死亡した.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (1619K) -
姉崎 功, 小山 研二, 山内 英生, 高木 靖, 渡部 秀一, 佐藤 寿雄1979 年 20 巻 7 号 p. 714-721
発行日: 1979/07/25
公開日: 2009/07/09
ジャーナル フリー閉塞性黄疸の肝線維化を抑制する目的で胆管閉塞ラットにPrednisolone 5mg/kg, 25mg/kgを5回投与し,肝collagenの量,生成能などを検索した.その結果collagenのHydroxyproline量は減少しないがその生成活性の低下がみられPrednisoloneにdose dependentであった.組織学的にも間質が減少しHepatocyteの占拠率が増加した.これら肝線維化抑制の機序としてproline水酸化率の低下,free proline poolの減少,monoamine oxidase活性低下によるcollagenの成熟化の抑制,ムコ多糖の生成抑制および分解促進などを示唆する所見が得られた.これらの成績よりPrednisoloneの大量,短期投与は線維化高度な黄疸肝に対する有効な治療手段と思われた.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (1000K) -
江里口 直文, 中島 敏郎, 沢田 一彦, 下川 泰1979 年 20 巻 7 号 p. 722-726
発行日: 1979/07/25
公開日: 2009/07/09
ジャーナル フリー患者は血痰を主訴とした71歳女性である.初診時,胸写にて両側肺野に異常陰影が認められた.理学的検査では肝腫と軽度の黄疸が指摘された.その後,肝シンチ,選択的腹腔動脈造影で,肝細胞癌の診断を受けた.肺の異常陰影は増加し,受診後1カ月後に呼吸不全にて死亡した.剖検では肝は2,200gで腫瘍は肝左葉の大部分を占めていた.両側肺には多数の転移巣があり,腫瘍は気管支腔内に浸潤,増殖していた.抄録全体を表示PDF形式でダウンロード (1231K) -
万代 恭嗣, 幕内 雅敏, 渡辺 五朗, 伊藤 徹, 神谷 喜八郎, 上妻 達也, 伊関 丈治, 村田 宣夫, 別府 倫兄, 二川 俊二, ...1979 年 20 巻 7 号 p. 727
発行日: 1979/07/25
公開日: 2009/07/09
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溝口 靖紘, 志波 孝, 東森 俊博, 大西 文明, 門奈 丈之, 山本 祐夫, 銭谷 幹男, 大谷 周造, 森沢 成司1979 年 20 巻 7 号 p. 728
発行日: 1979/07/25
公開日: 2009/07/09
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木村 恒夫, 島村 真理子, 梶原 幸子, 山口 敦美, 片山 敬1979 年 20 巻 7 号 p. 729
発行日: 1979/07/25
公開日: 2009/07/09
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五十嵐 省吾, 籏原 照昌, 織田 敏次1979 年 20 巻 7 号 p. 730
発行日: 1979/07/25
公開日: 2009/07/09
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平田 和文, 遠藤 浩, 長島 秀夫1979 年 20 巻 7 号 p. 731
発行日: 1979/07/25
公開日: 2009/07/09
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門田 守人, 岡村 純, 堀川 真一, Osman Sikujara, 神前 五郎1979 年 20 巻 7 号 p. 732
発行日: 1979/07/25
公開日: 2009/07/09
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溝口 靖紘, 赤沢 三貴子, 相沢 良夫, 銭谷 幹男, 志波 孝, 東森 俊博, 大西 文明, 門奈 丈之, 山本 祐夫, 森沢 成司1979 年 20 巻 7 号 p. 733
発行日: 1979/07/25
公開日: 2009/07/09
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熊田 博光, 小宅 映士, 竹内 和男, 中島 正男, 吉場 朗, 若林 郁子, 内藤 成子, 瀬戸 幸子, 塚田 利康, 遠藤 雄三1979 年 20 巻 7 号 p. 734
発行日: 1979/07/25
公開日: 2009/07/09
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1979 年 20 巻 7 号 p. 735-770
発行日: 1979/07/25
公開日: 2009/07/09
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