肝臓
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23 巻 , 12 号
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  • 山田 昇司, 長坂 一三, 佐伯 俊一, 市川 邦男, 竹沢 二郎, 長嶺 竹明, 大森 浩司, 下條 宏, 須賀 勝久, 樋口 次男, 関 ...
    1982 年 23 巻 12 号 p. 1383-1389
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    アルコール性肝障害と診断した106例の112肝生検材料を病理組織学的に検索した結果,アルコール硝子体は6 (5.4%),球状巨大糸粒体は9 (8.0%)生検材料にみられたにすぎなかったが,脂肪浸潤,好中球浸潤,pericellular fibrosis,帯状あるいは亜広範壊死を色々な頻度にみとめた他に,胆汁うっ滞が32 (28.6%)生検材料に観察された.小葉間胆管の観察し得る103生検材料について小葉間胆管の変化の有無を検討すると,胆汁うっ滞を伴う群(19/31, 61.3%)の方が伴わない群(4/72, 5.6%)より変化をみとめる頻度が有意に高かった.観察される変化としては,炎症性細胞の胆管上皮内への進入や細胞質の空胞化などが主な所見であったが,管腔内の好中球の存在や上皮細胞の腫大あるいは扁平化,核萎縮,好酸性変性なども時にみられた.以上の成績より,アルコール性肝障害の際の胆汁うっ滞と小葉間胆管レベルの形態学的変化との間に何らかの関連があることが示唆された.
  • 沢井 高志, 手塚 文明, 高橋 徹
    1982 年 23 巻 12 号 p. 1390-1396
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    剖検材料を用いて肝硬変症における肝細胞の核計測を行ない,正常肝および肝癌細胞との比較により肝硬変症の生物学的特徴を追求した.核の直径の平均D,偏差s,核断面を楕円とみての離心率e2,単位体積中の核個数Nvo, N/C比の5種のパラメーターを用いた.まず,肝癌細胞の正常肝細胞に対する特徴は癌細胞でのsの増加(核の大小不同),e2の増大(異型性の増加),Nvoの増加(細胞密度の増加),N/C比の上昇であることが示された.これに対し肝硬変症においては肝細胞核の異型・大小不同の傾向は乏しく,N/C比は逆に低下するなど,正常肝から肝癌に向かうとは逆の態度を示し,常識的な前癌病変の像とは異なる結果をえた.しかし,肝硬変症を肝癌合併の有無により2群に分けてみると,合併群ではDの低下,Nvo, N/C比の上昇などがみられ,細胞の胞体および核の小型化を伴う増殖が特徴的であった.
  • 木南 義男, 新村 康二, 泉 良平, 高田 道明, 菅原 昇次郎, 佐々間 寛, 坂田 則昭, 倉知 圓, 宮崎 逸夫
    1982 年 23 巻 12 号 p. 1397-1402
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    細小肝細胞癌の臨床的意義を把握するため,過去20年間に著者らの施設においてみられた最大径5cm以下の腫瘍を有する12例につき臨床的病理学的検索が行われた.症例は全て男性で,平均年齢は61歳であった.HbsAgまたはHbsAb陽性例は6例で,Alpha-fetoprotein陽性例は10例であり,多くの症例で肝予備力の低下がみられた.10例(83%)に肝切除術が,2例に姑息的治療が行われ,手術死亡率は27%であった.生存中の症例を含む1年および3年生存率は67%と33%であり,治療後の死因の40%は腫瘍死で,他は肝硬変症に基づいていた.全例における腫瘍最大径の平均は3.6cmであった.また,これら症例中,64%は被膜を有し,92%は肝硬変症を合併していた.以上の成績より,細小肝細胞癌例中にはすでに進行癌の所見を示すものがあること,また,多くの症例は合併肝硬変症により予後が左右されることなどが示唆された.
  • 田内 一民, 林 康之
    1982 年 23 巻 12 号 p. 1403-1408
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    急性肝炎78例,慢性肝炎40例,肝硬変74例,肝癌55例について12項目(16データ)の時系列データの正準判別分析を試みた.4疾患群の鑑別及び急性肝炎より慢性肝疾患への進行過程について検査成績の変動を総合的に観察することを目的として検討した.4疾患を低次元座標に布置することができた.しかし各疾患群は座標上で一部重なりが認められ肝炎-肝硬変-肝癌に至る進行過程の連続性を検査データが示していると思われた.このことから利用した16データのみでの厳密な鑑別診断は困難であるが,急性肝炎の経時変化を二次元座標上に求めることができた.
  • 岡本 博夫, 藤村 隆夫, 八城 和宏, 三條 健昌, 比田井 耕, 和田 達雄, 織田 敏次
    1982 年 23 巻 12 号 p. 1409-1418
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    門脈・下大静脈吻合(PCA)beagleの神経症状判定基準を作成し,血液生化学値ならびに脳波との関連性について検討した.
    26頭のbeagleにPCAを施行し固型飼料のみまたは芳香族アミノ酸輸液を連続投与しながら,神経症状と脳波を記録し血液生化学値も測定した.PCA犬は術後2週目ころより食欲低下,流涎,流涙などの多彩な神経症状を呈し,その後,失調性歩行,視覚異常などを合併した.末期には著明なるいそうと共に昏睡となり死亡した.神経症状の悪化に併い徐波,high voltage fast activityなどの特徴的な異常脳波が出現した.経過観察に基づき犬の神経症状をGrade O(正常)からIV(昏睡)までに区分した.Gradeの悪化と血液生化学値の変動との間に有意の相関がみられた.Grad II以上の犬に特殊組成アミノ酸液を静注すると24時間以内のGrade改善率はきわめて良好であった.以上の諸結果から,本Gradeづけの妥当性と肝性脳症研究における有用性を示唆した.
  • 日野 邦彦, 宮川 浩, 安田 清美, 岩崎 政明, 高橋 淳
    1982 年 23 巻 12 号 p. 1419-1426
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    血中HBs抗体陽性の自己免疫性肝炎の男性例2例を経験した.症例1は,47歳.昭和54年4月頃から全身倦怠感と四肢関節痛が出現.初診時より,肝腫大を認め,血中HBs抗体が陽性で,各種肝機能検査は,中等度の値を示し,RA, LE細胞現象は間歇的に陽性で,ANAは,20~320倍の持続陽性を示した.組織学的には,CAHであった.本症例のHLAは,AW24 (9),A26 (10), BW51 (5), BW39 (16)であった.症例2は,50歳.昭和55年7月,急性肝炎の診断で加療軽快したが,半年後,再びtransaminaseが上昇.初診時より,HBs抗体陽性で,各種肝機能検査は,軽度~中等度上昇を認め,RA, LE細胞現象は陰性で,ANA, ADNAAは,各々640倍,320倍と強陽性であった.その後,ANA力価が2,560倍と上昇し,軽度黄疸も出現し,組織学的には,CAH (II B)を呈したが,Predonine療法と共に,臨床的にも組織学的にも著明な改善が観察された.本症例のHLAは,A11, AW31, BW52 (5), BW55 (W22)であった.
  • 与芝 真, 井上 昇, 三條 健昌, 山崎 善弥, 小池 和彦, 岡庭 弘, 宝角 衛, 福永 進, 山根 至二, 岡田 吉博, 田中 直見 ...
    1982 年 23 巻 12 号 p. 1427-1432
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    それぞれ,急性肺炎,急性胆のう炎の合併を契機に肝不全状態に陥った代償期肝硬変の二症例を血漿交換療法により治療した.一例は治療開始時IV度昏睡を呈したが,3回の血漿交換後意識を回復し,生存し得た.他の1例は治療開始後高度黄疸とI度昏睡を呈し,13回にも達する血漿交換にもかかわらず,肝不全状態から回復せず,最終的には腎不全合併のため死亡した.一般に,肝硬変末期の慢性肝不全は回復の見込みに乏しく,血漿を大量に消費する恐れから血漿交換の適応とは考え難いが,代償期肝硬変患者が一時的誘因を契機に肝不全症状を呈した場合は十分に試る価価のある治療と思われる.しかし,この際でも総ビリルビン値など肝の代謝解毒系の指標が高値を示すか,正常化傾向を示さない場合は,予後不良を示唆すると考えられる.
  • 合原 範好, 吉田 裕, 園山 勝久, 今岡 友紀, 岸本 幸広, 倉塚 均, 堀江 裕, 周防 武昭
    1982 年 23 巻 12 号 p. 1433-1438
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    腹腔鏡検査にて診断した細小肝細胞癌の1切除例を報告した.患者は45歳男性でアルコール中毒症であった.血中HBs抗原は陰性,α-fetoproteinは50ng/ml以下であった.腹腔鏡検査にて右葉上面の辺縁部に直径約2cmの黄白色の腫瘍を認めた.超音波断層,選択的腹腔動脈造影などにて細小肝細胞癌と診断し,外科的に切除した.腫瘍は2.5×2.5×2.5cmの被包性肝細胞癌であり,分化型でEdmondsonのI型に相当した.非癌部は乙型肝硬変であった.腹腔鏡検査は表在性孤立性肝細胞癌の診断に有用である.
  • 中瀬 明, 井田 健, 中川 正久, 大和 俊夫, 樽見 隆雄, 森本 泰介
    1982 年 23 巻 12 号 p. 1439-1446
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    切除不能肝癌に対する有効でしかも安全な治療法はいまだ確立されていない.間欠的肝動脈遮断と制癌剤併用療法は開腹下にdouble lumen balloon catheterを腫瘍支配動脈内に挿入固定,同時に肝に入る動脈性副血行路を結紮切断し,術後にballoonをinflationすることによって肝動脈血行遮断を任意に,一定時間,しかも頻回に行い,制癌剤を同時に併用する方法である.制癌剤投与はカテーテルに持続したクロノフューザーによる持続投与と血流遮断時にoneshotで注入する方法を併用した.現在まで10数例を経験しているが術後1カ月内の死亡例はなく,従来の一期的肝動脈遮断に比し適応が広く,且つ安全である.
    本編では間欠的肝動脈遮断の手技と術後1年6カ月で死亡し剖検に供された一症例の経過を述べ,切除不能肝癌に対する肝動脈血流遮断を中心とした治療法の問題点について若干の考察を加えた.
  • 清沢 研道, 赤羽 賢浩, 宮崎 吉規, 和田 秀一, 山村 伸吉, 古田 精市
    1982 年 23 巻 12 号 p. 1447-1458
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    5例のトロトラスト沈着症を2年以上経過観察したところ,3例に肝腫瘍の合併が発見された.その内訳は肝内胆管癌,海綿状血管腫,悪性血管内皮腫症であった.いずれも経過観察中に診断できたが,このうち肝内胆管癌例は外科的に部分肝切除を施行し現在生存中であり,海綿状血管腫例も経過観察中である.悪性血管内皮腫症は確診後4カ月で死亡した.トロトラスト沈着症に合併する肝腫瘍の早期発見に有用な検査としては,生化学検査ではγ-GTP, Alkaline phosphataseおよびICG停滞率で,いずれも漸増傾向を示す場合は肝腫瘍合併の疑いがある.画像診断では肝シンチグラフィー,Computed Tomographyが存在診断に有効で,超音波検査と血管造影が質的診断に有効であった.トロトラスト沈着症は前癌病変と認識され,早期発見が最良の治療に結びつく.これら検査を組合わせることにより,肝腫瘍の合併を早期に発見することができる.
  • 塚本 総一郎, 渡辺 義二, 竜 崇正, 小高 通夫, 佐藤 博, 長尾 孝一
    1982 年 23 巻 12 号 p. 1459-1466
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2010/01/19
    ジャーナル フリー
    原発性肝平滑筋肉腫は極めてまれでこれまでに本邦13例外国10例の報告があるのみである.我々は術前診断が可能でしかも根治切除し得た1例を経験したので,若干の文献的考察を加え報告する.症例は65歳の女性で右季肋部痛を主訴として当科に入院し,echo, angio, CT scan,及びechoガイドの吸引細胞診より肝肉腫を強く疑い,拡大肝右葉切除術を施行した.術後12カ月経た現在も経過良好であり,外来にて経過観察中である.切除標本では腫瘍は3,365g中心部に出血性壊死を持つ嚢胞状で,組織学的に原発性肝平滑筋肉腫と診断された.肝肉腫は臨床診断が困難で予後も悪いが,本症例では最近の検査手技の進歩と積極的な手術により,診断・治療が可能になったと思われる.
  • 高安 賢一, 森山 紀之, 鈴木 雅雄, 村松 幸男, 志真 泰夫, 石川 勉, 牛尾 恭輔, 松江 寛人, 笹川 道三, 山田 達哉, 幕 ...
    1982 年 23 巻 12 号 p. 1467-1477
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    肝細胞癌を合併したBudd-Chiari症候群の2症例にCTスキャン及び下大静脈造影を施行し本症に特徴あるCT所見を得た.又,下大静脈造影像との詳細な比較検討にて本疾患にみられる複雑な病態生理の一端を明らかにした.本症例のCT上の特徴として,(1)肝横隔膜部及び肝部下大静脈の石灰化像contrast enhancement (CE)後の下大静脈と肝静脈の描出欠損,(2)肝右葉の下右肝静脈の拡張と発達,(3)尾状葉の著明な代償性肥大,(4)下大静脈内の“つらら”状血栓と,同部血管径の拡張,(5)肝外側副血行路として奇・半奇静脈の発達及び脊椎管内の椎骨前縦静脈幹の拡張,がみられた.一方下大静脈造影にて,(1)下右肝静脈の排出静脈としての有効性とそれによる肝機能の維持,(2)左右肝静脈の開口部での閉塞及び左肝静脈と尾状葉静脈を結ぶ交通枝の存在がCT所見に加えて更に明らかになった.
  • 結城 武彦, 小笠原 孟史, 中川 義弘, 岡上 武, 奥野 忠雄, 瀧野 辰郎, 橋本 恒一, 栗山 欣弥
    1982 年 23 巻 12 号 p. 1478
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 今成 晴代, 黒田 博之, 田島 純子, 横井 幸男, 浪久 利彦
    1982 年 23 巻 12 号 p. 1479
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 佐藤 俊一, 石川 和克, 小坂 陽一, 山崎 潔, 紫桃 正裕, 中舘 一郎, 角田 則子, 海藤 勇, 内藤 成子, 伊瀬 郁, 福田 ...
    1982 年 23 巻 12 号 p. 1480
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 椚 美晴, 根本 則道, 清水 洋子, 志方 俊夫
    1982 年 23 巻 12 号 p. 1481
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 出浦 正倫, 藤田 由美子, 高橋 弘, 清水 能一, 相沢 良夫, 銭谷 幹男, 秋庭 真理子, 飛鳥 田一朗, 亀田 治男, 田中 貢, ...
    1982 年 23 巻 12 号 p. 1482
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 松田 芳郎, 金山 隆一, 佐藤 博之, 高瀬 修二郎, 高田 昭
    1982 年 23 巻 12 号 p. 1483
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 猪川 嗣朗, 武良 哲雄, 三宅 真里子, 川崎 寛中, 山西 康仁
    1982 年 23 巻 12 号 p. 1484
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 1982 年 23 巻 12 号 p. 1485-1499
    発行日: 1982/12/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
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