肝臓
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23 巻 , 1 号
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  • 大竹 啓夫
    1982 年 23 巻 1 号 p. 1-8
    発行日: 1982/01/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    Wistar系雄ラットを用い,エタノール投与時における,肝のアルブミン合成能の変動をin vitroで検討した.血清アルブミン濃度は,急性エタノール群及び慢性エタノール群ともに対照に比較して,変動は見られなかった.14C-leucineによるアルブミン放射能は,急性エタノール投与では低下し,慢性エタノール投与では上昇した.急性及び慢性エタノール投与におけるアルブミン放射能の変動は,主としてプロアルブミン放射能の変動によるものであった.しかし両群においてプロアルブミンよりアルブミンへの転換及びアルブミンの肝からの分泌は阻害されなかった.アルブミン放射能は,血清コリンエステラーゼと相関関係がみとめられた.
  • 菅 充生, 赤保内 良和, 嵐 方之, 笹浪 哲雄, 吉崎 栄泰, 藤田 英雄, 池辺 満夫, 谷内 昭
    1982 年 23 巻 1 号 p. 9-14
    発行日: 1982/01/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    流行性A型肝炎(HA) 13例,65検体の血中IgA型HA抗体をHAVAB-M kitを応用して測定し,肝炎の経過による同抗体の変動と産生機序について検討した.IgA型HA抗体は発病後第1週より陽性であり,第3週にピークとなり以後漸減した.この変動はIgM型HA抗体と良く平行したが,IgM型と異なり観察し得た第18週においてもなお軽度陽性であった.さらに発病初期血清のIgA型HA抗体の主体はdimer型IgAであった.以上よりA型肝炎感染初期における血清IgA型HA抗体の産生部位は腸管の粘膜下免疫組織であると考えられ,局所免疫応答が密接に関連していると推測された.
  • 日野 邦彦, 藤倉 覚, 富田 純子, 宮川 浩, 岩崎 政明, 高橋 淳
    1982 年 23 巻 1 号 p. 15-22
    発行日: 1982/01/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    Victoria blue染色法を用いて,血中HBs抗原持続陽性例63例の肝組織内HBs抗原の分布様式と肝病変との関連性を検討した.
    散在型の分布を示すものは,AsCやCIHに多く,各種肝機能検査成績は低値を示し,組織学的にも肝細胞壊死像や線維化の程度は極めて軽度であった.単細胞孤立型を示した症例は,全例慢性肝炎で非活動性に比較して活動性が多く,transaminaseは高値であった.組織学的には,壊死像の著明なものが多く認められた.小葉型の分布は,LCの大部分とCAHの一部で膠質反応やγ-gl.が高値であり,組織学的に線維化の高度なものが多かった.また,巣状型を示したものは,単細胞孤立型と小葉型の中間像を呈した.
    散在型や単細胞孤立型の血中HBs抗原力価は高く,巣状型や小葉型では,低い傾向を認めた.
    散在型を示すものは,eAg及びeAb持続陽性例に多く,単細胞孤立型は,seroconversion例が多かった.巣状型や小葉型では,eAg持続陽性例はなく,特に後者では,eAb持続陽性例が多かった.
    2回以上肝生検を施行し得た10例のs-GPTの推移と肝組織内HBs抗原の分布様式の経時的変動を観察した.単細胞孤立型が続くものではs-GPTの著しい上昇がみられ,巣状型や小葉型へと移行するものでは,s-GPTが安定したが,一部の症例で肝硬変への進展が認められた.
  • 大戸 斉, 柴田 洋一, 遠山 博, 三田村 圭二
    1982 年 23 巻 1 号 p. 23-29
    発行日: 1982/01/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    非B型輸血後肝炎17例を中心に血中免疫複合体(CIC)を測定し,病因的意義を検討した.CICは血小板凝集法で測定し,血清アミノトランスフェラーゼ(ALT)値の動きと比較検討した.CICは17例全例にその連続検体中に1回以上検出され,延べ310検体中168検体(54%)と高率に検出された.又,CICとALTの動きの関係から,3類型に大別できた。第I型(CIC先行型)は10例,20のエピソードがあり,第II型(CICとALT一致型)は2例あり,第III型(CIC遅延型)は7例あった.第III型でのCICは肝機能が正常化しても持続して検出されるが,この型は主として予後良好の症例に多く,抗体産生が比較的豊かになされているが,逆に抗体は発症後6ヵ月以上経過しても単独では存在しないと考えられる.第I型・第II型はむしろ遷延化・慢性化する症例に多く,CICは一過性に検出されるのみで,抗体産生が不充分な事を示唆させる.
  • 渡辺 誠, 武田 和久, 池田 敏, 島田 宜浩
    1982 年 23 巻 1 号 p. 30-34
    発行日: 1982/01/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    Slow-migrating HDL (HDL-S)陽性の胆汁うっ滞9例および陰性例16例を対象として,HDL-S出現の有無とHDLコレステロール値との関係について検討した結果,HDL-S濃度の上昇につれてHDLコレステロールも上昇する傾向が認められた.更に,胆汁うっ滞例をHDL-S出現の有無とHDLコレステロール値の高低により4群に分け,これらの基礎疾患について検討すると,HDL-S陽性でHDLコレステロール高値の群は全例がPBCを含む肝内胆汁うっ滞例であった.しかも,臨床経過の検討からこのHDL-S陽性,HDLコレステロール高値の時期では,ビリルビンおよびLP-Xが低値であるにもかかわらず,Al-Pase, LAP, γ-GTPなどの胆道酵素が高値を示したことから,この時期は特殊な病態および病期を反映しているものと考えられた.
  • 芝山 雄老, 斉藤 雅文, 坂口 嘉一, 橋本 和明, 松本 和基, 中田 勝次
    1982 年 23 巻 1 号 p. 35-42
    発行日: 1982/01/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    正常および四塩化炭素肝硬変ラットを用い,摘出肝潅流実験によって,エピネフリンの門脈内持続注入による門脈血管抵抗の変化を調べた.その結果,1)正常肝および硬変肝の門脈血管抵抗はエピネフリンによって急激かつ著明に増大すること,2)硬変肝における門脈血管抵抗増大は正常肝のそれに比してより高度であること,3)硬変肝では正常肝におけるよりも低濃度のエピネフリンによって門脈血管抵抗はmaximumに達することが明らかとなった.この結果から,肝硬変症患者では門脈血中の血管収縮物質によって門脈圧が一層高まる可能性があり,かかる一過性の門脈圧の亢進が食道静脈瘤破裂の直接的契機になり得る可能性が示唆された.
  • 石橋 初江
    1982 年 23 巻 1 号 p. 43-49
    発行日: 1982/01/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    特発性門脈圧亢進症(IPH)の病因論は従来より種々なものが挙げられているが,われわれはその病因として慢性肝炎を提唱してきた.IPHと慢性肝炎に於けるグ鞘変化の相違は質的なものでなく,あくまでも障害の量的な差であるとみなしている.末梢門脈域における肝動脈,門脈の内腔面積をIPH,慢性肝炎,正常肝のそれぞれについて求めた.門脈・肝動脈面積比の平均値は,正常,慢性肝炎,IPHの順に小さくなっており,有意差を認めた.このことからIPHのみならず慢性肝炎においても末梢門脈枝の狭小化があることが明らかになった.IPHと慢性肝炎はその門脈域の変化が組織学的に類似し,その相互に移行があるのみでなく,門脈枝の変化が計測した数量的にも近似していることが判明した.これはIPHの成因として慢性肝炎の重要性を示したものと言えよう.
  • 倉井 清彦, 飯野 四郎, 田中 直見, 中山 利文, 宮崎 純, 遠藤 康夫, 織田 敏次, 鈴木 宏, 三田村 圭二
    1982 年 23 巻 1 号 p. 50-56
    発行日: 1982/01/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    HBs抗原陰性肝細胞癌症例51例を対象に,発症年齢・性差,B型肝炎ウイルス関連抗原抗体系,輸血歴,飲酒歴について,HBs抗原陽性肝細胞癌例あるいはHBs抗原陰性慢性肝炎,肝硬変例との比較検討を行なった.1)HBs抗原陽性例に比してその発症年齢は4歳高く,男女比では男性の比率がより高かった.2)HBc抗体価がhigh titerを示しかつHBs抗体陰性のものが3例(5.9%)あり,それらはB型肝炎ウイルスcarrierの可能性もあると思われた.3)輸血歴は慢性肝炎および肝硬変例に比してその頻度は有意に低く,輸血後肝炎では肝細胞癌の発生は少ないという成績を得た.しかし,輸血時より肝細胞癌発症迄の年限を考えると,現時点ではその評価は難しいと思われた.4)男性例において1日60g(日本酒に換算しておよそ3合)以上の飲酒歴を有する症例は,HBs抗原陽性例に比してその頻度は有意に高く,それらの症例では肝細胞癌発生と飲酒との関連が推察された.
  • 冨田 隆
    1982 年 23 巻 1 号 p. 57-64
    発行日: 1982/01/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    経口避妊薬の肝における発癌性を検索する目的で以下の研究を行った.生後4週齢Wistar系雌性ラットに無麻酔下で胃ゾンデを用い強制的に次のような薬剤を経口投与した.1群:ethinylestradiol 0.075mg+norethindrone acetate 6mg in 0.5ml olive oil,毎日1年間,2群:同量毎日1.5年間,3群:倍量毎日1年間,4群・5群:対照としてolive oilのみ0.5mlまたは1.0ml毎日1年間.合成女性ホルモンを投与した1群で1/18 (5.6%)および倍量投与の3群では4/19 (21.1%)に肝腫瘍の発生を認め,組織学的に高分化型肝細胞癌であった.また,合成女性ホルモンを投与した1・2・3群の全例の肝に過形成結節が多発しており,投与期間あるいは投与量の多い2・3群では1群にくらべ有意(p<0.05)にその発生頻度が増加した.肝以外に腫瘍性病変は認められなかった.対照群では肝にも腫瘍性病変の発生は認められなかった.以上より合成女性ホルモンは肝癌発生のinitiatorになり得ることが指摘された.
  • 門奈 丈之, 栗岡 成人, 斉藤 忍, 塩見 進, 針原 重義, 山本 祐夫, 浅井 芳江, 浜田 稔夫
    1982 年 23 巻 1 号 p. 65-71
    発行日: 1982/01/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    好酸球性肉芽腫様肝病変にpeliosis hepatisを合併し,末梢血中の著明な好酸球増加ならびに腰部および下腿皮下組織に好酸球浸潤を示した症例を経験した.
    症例は34歳男性,1980年3月下旬より誘因なく右側腹部腫脹を認めた.末梢白血球数は22, 400,そのうち好酸球は78%を占めた.腹腔鏡検査で肝表面散在性に,peliosis hepatisおよび黄白色・米粒大の結節を認めた.肝組織はグ鞘を中心とする好酸球浸潤,小葉内の好酸球浸潤を伴なう肉芽腫様病変および拡大した管腔を認めた.
    本症例の好酸球増加の原因の1つは,無鉤条虫に起因すると推定しているが,組織障害性の軽微な管腔寄生の条虫症に対する生体反応としては不相応に強いと考えられる.現在のところHypereosinophilic syndromeに好酸球性肉芽腫様肝病変を伴なった特異な例と考えたい.
  • 大宮司 有一, 泉 並木, 服部 光治, 川田 健一, 蓮村 靖, 武内 重五郎
    1982 年 23 巻 1 号 p. 72-76
    発行日: 1982/01/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    Sjogren症候群を合併した無症候性原発性胆汁性肝硬変に,手指硬化症,Raynaud症状,食道の拡張と運動性の低下,両側指尖部の末梢血管拡張を特徴とする不全型CREST症候群の合併が認められた1例を報告する.症例は60歳女性で,冬期のRaynaud症状を主訴とし,さらに検診で肝機能障害を指摘され来院した.IgM 427mg/dlと抗ミトコンドリア抗体1,280倍陽性が認められ,開腹肝生検にて典型的な非化膿性破壊性胆管炎(Scheuer分類Stage II)の所見が証明された.経過中,Sjogren症候群の合併が確認された.さらに両側手背部の皮膚の浮腫,硬化,発赤,色素沈着が出現したので,手指硬化症を疑い,皮膚生検を施行したところ,皮膚組織像では膠原線維の著明な増加は認められなかったが,炎症細胞の浸潤と異物型巨細胞を伴う肉芽腫を認めた.また指尖部の毛細血管拡張と食道の拡張も認められ,calcinosisを伴わない不全型CREST症候群と考えられた.
  • 木野山 真吾, 横井 理, 玉尾 博康, 永原 章正, 武田 和久
    1982 年 23 巻 1 号 p. 77-83
    発行日: 1982/01/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    Paraneoplastic syndromeを伴った原発性肝細胞癌の3例を報告し,3症例に共通して存在した低血糖症について臨床的に比較し,糖代謝および肝癌組織の酵素活性の面からその発現機序に関し検討を加えた.症例1は38歳,症例2は59歳,症例3は56歳,いずれも男性で腹部腫瘤を主訴に来院.AFP高値で,種々の検査所見より原発性肝癌と診断した.3症例とも比較的末期に低血糖発作が出現,その他高コレステロール血症,赤血球増加症が症例1で,赤血球,血小板増加症が症例2で認められ,いずれも原発性肝癌に随伴したものと考えられた.剖検所見は,症例1. 右葉原発の肝細胞癌(5,600g).症例2.乙型肝硬変を伴う肝細胞癌(2,930g)で非癌部は極めて少なく,また膵の過形成はみられなかった.これら3症例の糖負荷に対する血中IRIは低く,低血糖の出現は過インシュリン血症によるものではなく,腫瘍を含む肝の相対的な解糖系の亢進に基づく糖生成の低下と考えられた。
  • 小谷 功, 阿部 博子, 長尾 孝治, 有地 滋, 櫛田 秀雄
    1982 年 23 巻 1 号 p. 84
    発行日: 1982/01/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 岡部 和彦, 清水 昭一, 渡辺 勇四郎
    1982 年 23 巻 1 号 p. 85
    発行日: 1982/01/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 黒田 博之, 横井 幸男, 宮崎 招久, 臼井 康, 広瀬 美代子, 浪久 利彦
    1982 年 23 巻 1 号 p. 86
    発行日: 1982/01/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 伊藤 進, 松尾 秀一
    1982 年 23 巻 1 号 p. 87
    発行日: 1982/01/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 小田島 粛夫, 石川 義麿, 加藤 康洋, 田中 延善, 岡井 高
    1982 年 23 巻 1 号 p. 88
    発行日: 1982/01/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 奥田 博明, 橋本 悦子, 筋野 秀子, 竹田 佳子, 藤野 信之, 本池 洋二, 中西 敏己, 久満 董樹, 小幡 裕, 松原 健一, 渡 ...
    1982 年 23 巻 1 号 p. 89
    発行日: 1982/01/25
    公開日: 2010/01/19
    ジャーナル フリー
  • 鈴木 宏, 志方 俊夫
    1982 年 23 巻 1 号 p. 90-102
    発行日: 1982/01/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
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