肝臓
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24 巻 , 7 号
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  • 目連 晴哉, 佐藤 信紘, 岸田 隆, 井上 敦雄, 笠原 彰紀, 斉藤 光則, 佐々木 裕, 吉原 治正, 林 紀夫, 房本 英之, 鎌田 ...
    1983 年 24 巻 7 号 p. 699-703
    発行日: 1983/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    慢性にエタノールを飲用させたラットの肝組織PO2を微小組織酸素電極で測定し,更に急性エタノール負荷の肝組織PO2に対する影響についても検討を加え,健常及び四塩化炭素障害肝と比較した.慢性エタノール負荷ラットでは空気吸入時の肝組織PO2は8mmHg(中央値)と,健常ラット肝の23mmHgに比べて極めて低値であり,四塩化炭素障害肝の6mmHgに匹敵する値を示した.エタノ-ル1g/kgを急性経口負荷すると健常肝では臓器反射スペクトル法で測定した肝局所血液量が代償的に7.5%増加し,肝組織PO2は1.5~2倍に増加するのに対し,慢性エタノ-ル負荷ラットでは肝局所血液量の増加は軽度で,肝組織PO2は一過性に低下した後上昇したが依然として低値であった.以上慢性エタノール負荷ラット肝はhypoxiaを呈し,エタノール急性負荷による血流及び酸素供給の代償的増加が不充分であることが明らかとなった.
  • 福島 正樹, 有馬 暉勝, 諏訪 文明, 渡辺 淳一, 小出 典男, 長島 秀夫
    1983 年 24 巻 7 号 p. 704-710
    発行日: 1983/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    Gal, GalNAc糖蛋白の腫瘍関連抗原としての有用性を調べる目的で,糖蛋白の糖鎖非還元末端のGal, GalNAcに特異性をもつヒマレクチン(RCA-1, RCA-2)による赤血球凝集阻止反応を用いて,各種肝疾患,消化器癌患者血清中のGal, GalNAc糖蛋白を測定した.RCA-1, RCA-2ともに,肝細胞癌,肝硬変,消化器癌で高値を示したが,AFP, CEAとは相関しなかった.慢性肝疾患ではコリンエステラーゼ,KICGとの相関傾向がみられたが,肝細胞癌,消化器癌ではこの傾向はなく,Gal, GalNAc糖蛋白の上昇には,慢性肝障害によるアシアロ糖蛋白の増加の他に,癌細胞由来の糖蛋白の関与が示唆された.肝細胞癌患者腹水160ml (2.7g蛋白量)より,RCA-2アガロースァフィニィティクロマト法,さらに抗ヒト全血清-Sepharose 4Bカラムによる血清成分の吸収後,26.2mgのGal, GalNAc糖蛋白を得た.この糖蛋白は,SDS-PAGE(7.5%)により3本のメインバンド(64K, 46K, 15K)および,2本のマイナーバンド(250K,210K)を示した.
  • 本告 仁
    1983 年 24 巻 7 号 p. 711-719
    発行日: 1983/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    間接蛍光抗体法にてラット培養肝細胞内微小管の分布を培養開始前より経時的に観察し,コルヒチン処理または低温処理による変化も観察した.抗原としてチューブリンをブタ脳より抽出し家兎を用いて抗体を作製した.ラットより単離されspreadingを開始する前の肝細胞には微小管を思わせる蛍光はみられなかった.spreadingを開始すると微小管は細胞周辺部に網状に出現し,さらにspreadingが進むと,他の細胞と接合していない細胞質ではspreadingしていく方向に平行に線維状に多数出現した.全周が他の細胞と接合した細胞では微小管は細胞質全体に網状に分布していた.また核近傍に微小管形成中心と思われる星状の蛍光を認めた.コルヒチン処理または低温処理では,網状あるいは線維状の蛍光は消失し,全体に蛍光は淡くなり,特にspreadingが進行中と思われる細胞質辺縁部では蛍光が消失していた.またコルヒチン処理による培養ではattachmentとspreadingが不良であった.
  • 圓谷 敏彦, 佐藤 直樹, 葛西 洋一
    1983 年 24 巻 7 号 p. 720-727
    発行日: 1983/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    肝性昏睡の治療に用いられるFischer液とほぼ同一のアミノ酸組成を有するBran-ched chain amino acid enriched Diet (Bc-D)の長期間摂取によって血中遊離アミノ酸がどのように変動するか,また,それがThioacetamideによる肝の硬変化に何らかの影響を与えるかについてratを用いて検討し次のような結論を得た. 1)通常飼料を摂取した対照群とBc-D摂取群との間に,硬変化の過程や程度に明らかな差はみとめられない. 2) Bc-D摂取群では体重増加は抑制され栄養状態は著しく不良となる. 3)血中遊離アミノ酸はVal, LeuなどのBran-ched chain amino acid (Bc-AA)が対照群の70%まで減少しThr, Ser,は300%以上に増加する. TyrやPheはBcAAより更に減少するのでTyr+Phe/BcAAの分子比(MR)は上昇する.4) 肝硬変群ではGlu, Arg, Tyr, Pheが非硬変群より有意に増加する. MRは低下するがBc-D摂取によりその低下は抑制される.
  • 黒沢 和平, 林 紀夫, 笠原 彰紀, 目連 晴哉, 佐々木 裕, 佐藤 信紘, 鎌田 武信, 阿部 裕, 萩原 文二
    1983 年 24 巻 7 号 p. 728-732
    発行日: 1983/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    水素クリアランス法をratの肝局所血流測定に適用するため,そのsensorである白金電極を作製し,灌流rat肝を用いてその精度を確認した.
    なお,これらの肝局所血流量を求めるための,水素クリアランス曲線の処理にあたっては,門脈からの水素再流入が無視できると確認された,水素吸入完了後1ないし2分後からの曲線を解析した.
    さらに,この水素電極を用い,正常及び四塩化炭素障害ratの肝局所血流量を測定したところ,それぞれ,0.99±0.14ml/g liver・min, 0.63±0.22ml/g liver・minであった.四塩化炭素障害肝において,肝血流と組織障害の関係を検討すると,壊死が小葉の1/3以下であった群の平均血流量は0.78ml/g・minであり,障害が更に高度であった残りの群では0.48ml/g・minを示し,肝局所血流量は,壊死が小葉の1/2を越えると,急速に減少する傾向が認められた.
  • 岡崎 和一, 宮崎 正子, 伊藤 憲一, 土居 忠文
    1983 年 24 巻 7 号 p. 733-739
    発行日: 1983/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    肝血流量の異常が肝疾患の病像を修飾している事は確かであるが,その詳細を非観血的にかつ的確に把握する方法に乏しい.近年,超音波パルスドプラ法の開発により非観血的に肝血流量を分析,検討する事が可能となりつつある.今回UIOctoson(オーストラリア,オーソニクス社)内臓のパルスドプラ装置を用い,健常人男女各々10名,計20名,肝硬変症患者男女各々10名,計20名につき肝外門脈本幹の血流を測定し,更に門脈血流に影響を及ぼすと考えられる食事,Glucagon, Insulinの影響を観察し以下の結論を得た.(1)肝硬変症では門脈径の明らかな増大を見るが,門脈最高血流速度は健康人に比し,異常低値を示した(p<0.01).(2)平均分時門脈血流量は肝硬変症では低下傾向がみられた.(3)食事摂取,グルカゴン負荷により健康人では明らかに門脈血流の増大をみるが,肝硬変症での増大は軽微であった.(4)インスリン負荷では健常人,肝硬変症共に,門脈血流に有意の変化を認めなかった.
  • 斉藤 雅文
    1983 年 24 巻 7 号 p. 740-751
    発行日: 1983/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    肝硬変症における門脈圧亢進の発生機序については肝の形態学的変化もさることながら,肝内血管の機能的変化も何らかの重要な役割を演じているのではないかと考えられる.本研究では正常および肝硬変ラットの摘出肝灌流実験を行い,肝血管運動神経の肝循環におよぼす影響について検討した.その結果,1)肝神経刺激により肝の血管抵抗は著明に増大し,2)硬変肝では正常肝よりも低周波数の刺激によって肝血管抵抗は最大値に達し,かつその値は正常肝よりも高い傾向を示した,また,3)肝血管抵抗の増大は肝内門脈枝の収縮によることを明らかにし,類洞および肝静脈枝の収縮は認めなかった.これらの実験結果から,肝血管運動神経の興奮による肝内門脈枝の収縮が肝硬変症において亢進していた門脈圧を-過性に急激に上昇させ,これが上部消化管出血の契機となる可能性が示唆された.
  • 清水 修
    1983 年 24 巻 7 号 p. 752-759
    発行日: 1983/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    アルコール性肝硬変症45例,HBV関連肝硬変症33例,原因不明のいわゆるcryptogenic cirrhosis 26例の計104例についてHLA抗原の検索を行なった.その結果,BW54が対照(14.1%)に較べて有意に高頻度であった(34.6%, corrected p<0.03).成因別にみた場合,BW54の頻度はそれぞれアルコール性33.3%, cyptogenic 46.2%と有意に高頻度であった.さらに,HLAハプロタイプについては,アルコール性肝硬変でA9-BW54が連鎖不平衡を認めた.HBV関連の肝硬変症においてBW54の頻度は27.2%と対照より高頻度であったが統計学的に有意ではなかった.また,HBV関連の肝硬変症とHBe抗体陽性の無症候性キャリアについてHLA抗原の頻度を対比したが,両群に有意差を認めなかった.以上の結果は肝硬変症,少なくともアルコール性とcyptogenicにおいては肝硬変の進展を促進する遺伝子の存在の可能性を示唆している.
  • 伊藤 よしみ, 小俣 政男, 内海 勝夫, 横須賀 収, 森 順子, 今関 文夫, 奥田 邦雄, 五十嵐 正彦, 本村 八重子
    1983 年 24 巻 7 号 p. 760-765
    発行日: 1983/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    過去17年間に経過観察し得た原発性胆汁性肝硬変症30例について,死亡群・生存群に分け,初診時における血液学的検査所見,肝組織所見および経過期間・転帰について比較検し,原発性胆汁性肝硬変症例についての予後判定因子および病期の判定因子の検討を行った.血清総ビリルビン値は病期の進展とよく相関し,初診時2.0mg/dl以下を示す場合は長期間そのまま経過する場合が多く,2.0mg/dl以上を示す場合は予後不良と考えられ,経過期間も短い.またビリルビン値は死亡直前には急激に上昇すると考えられる.肝組織学的にはScheuer分類のIII・IVを示すものは予後不良であり,またオルセイン陽性顆粒,peripheral hepatocyteballooning, alcoholic hyalineが多く認められる程病期の進展は強く,逆にgranulomaが多数認められるものは初期のstageに多く,これらの所見は予後判定上有用と考えられる.
  • 若林 時夫
    1983 年 24 巻 7 号 p. 766-775
    発行日: 1983/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    肝細胞癌162例において,AFP以外にNovel γ-GTP, VAALP, BFP, CEAを同時に測定し,AFP陰性例における診断能,各種マーカーの組み合わせ診断能,進行度との対比よりみた有用性,さらに早期診断における意義を検討した.AFP陰性(<400ng/ml)は70例,43%にみられた.各マーカーの相関性は一般に乏しく,CEAを除いて各種マーカーの組み合わせにより診断能は向上した.AFP以外にNovel γ-GTPとVAALPの組み合わせにより特異診断は75%,さらにBFPを加えると存在診断は83%に可能であった.BFPとCEAは進行度と相関して陽性率は高くなるが,AFPやNovel γ-GTPはそのような傾向は乏しく,進行度の低い症例群でも陽性率が比較的高かった.各マーカーの細小肝癌からみた早期診断にはかなりの限界がみられたが,分泌型マーカーであるAFPやNovel γ-GTPは早期診断に結びつくことが比較的高かった.
  • 鵜浦 雅志, 古沢 明彦, 樋上 義伸, 小松 義和, 平井 信行, 加登 康洋, 小林 健一, 服部 信
    1983 年 24 巻 7 号 p. 776-780
    発行日: 1983/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    肝硬変(LC)25例,および肝硬変合併肝細胞癌(LC+HCC)8例に,K562細胞を的細胞とし,51Cr標識細胞障害試験により,natural killer(NK)細胞活性を測定し,且,LC16例に経口免疫賦活剤であるNK421 (Bestatin) 30mg/日を1ヵ月間投与してNK細胞活性に及ぼす影響を検討した.各群におけるNK細胞活性は,正常対照群38.0±3.2%(mean±SE),LC群28.5±2.1%,LC+HCC群29.7±4.4%であり,その差は有意であった(p<0.05).Bes-tatinを投与したLC群のNK細胞活性は投与前29.7±3.2%,4週目43.8±5.1%でありBes-tatin投与によるNK細胞活性の増強が認められ,その差は有意であった(p<0.05)が正常対照群,Bestatin非投与LC群には有意の変化は認められなかった.以上よりLC群およびLC+HCC群ではNK細胞活性は低下しているが,Bestatinの投与にてLC群のNK細胞活性は有意に増強しうると結論された.
  • 高森 成之, 王 〓玉, 小笠原 孟史, 奥野 忠雄
    1983 年 24 巻 7 号 p. 781-788
    発行日: 1983/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    症例は25歳の男性で,血清総ビリルビン値2.5mg/dl(間接型1.7mg/dl),トランスアミナーゼ値の軽度上昇を認める以外一般肝機能検査正常.末梢血正常,クームス試験陰性,赤血球寿命より溶血を示す所見はなかった.ニコチン酸負荷試験陽性,低カロリー食試験(400cal)でInd. Bil.は1.3mg/dlから2.6mg/dlに増量を認めた.BSP(45')は21.8%, ICG (R15)は85.5%と高値を示した.ICG血中消失曲線で25分から30分にかけてstep formationを認める時期があった.ICGの移行率ではa(肝の摂取率),h(胆汁への排泄率)は低値を示した.肝組織所見は,光顕で軽微な変化を認めるのみで,電顕像では肝細胞質の滑面小胞体の増加と小粒状化,粗面小胞体の減少,糸粒体の多種の形態,Disse腔ではreticulum fiberの増生と,微絨毛の減少を認めた.以上の所見より,本症例は高間接ビリルビン血症にBSPとICGの色素排泄高度異常を認め,既知のGilbert症候群とは異なる稀な症例と考えられた.
  • 永松 信哉, 中野 正美, 朝倉 秀樹, 山本 久文, 長谷 章, 高橋 信一, 斉藤 昌三, 青柳 利雄, 福住 直由
    1983 年 24 巻 7 号 p. 789-793
    発行日: 1983/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    超音波検査及びCTで原発性肝癌が疑われ手術後に肝梗塞と判明した一例を経験した.本症例は54歳男性で,昭和55年10月に十二指腸潰瘍の出血によるショックのため当院外科に入院,保存的治療で軽快退院した.12月中旬よりALPの上昇を認め,56年2月エコーにて肝左葉に占拠性病変を認めたため,同年4月当科に入院した.入院時肝腫大があり,ALP, LAP, γ-globulinの上昇,コリンエステラーゼの低値,HBsAg(-), ICG停滞率52%を認めた.血管造影にては明瞭な異常所見は得られなかったが肝CTにて同部位に低濃度領域を認めた.AFP白血球粘着抑制試験(LAI test)は陰性であったが肝硬変に合併したヘパトーマの診断にて5月27日当院外科にて開腹した.肝は乙型肝硬変で左葉外側に径3cm大の腫瘤を認め左葉部分切除を施行した.腫瘤の組織所見は悪性像は認められず,貧血性梗塞の像であった.肝梗塞は文献上極めて稀であるので報告した.
  • 村田 宣夫, 別府 倫兄, 和田 達雄, 滝川 一, 笠間 健嗣, 脊山 洋右
    1983 年 24 巻 7 号 p. 794
    発行日: 1983/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 山田 剛太郎, 西原 隆, 坂本 裕治, 木野山 真吾, 兵頭 一之介, 奥新 浩晄, 水野 元夫, 長島 秀夫, 小林 敏成
    1983 年 24 巻 7 号 p. 795
    発行日: 1983/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 中野 博, 河崎 恒久, 宮村 正美, 福田 善弘, 井村 裕夫
    1983 年 24 巻 7 号 p. 796
    発行日: 1983/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 三田村 圭二, 井廻 道夫, 松崎 靖司, 大菅 俊明, 相川 達也
    1983 年 24 巻 7 号 p. 797
    発行日: 1983/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 三代 俊治, 伊藤 行夫, 中村 徹雄, 野口 有三, 岩切 重憲, 北島 功二, 宮本 浩吉, 立花 利公, 吉沢 浩司
    1983 年 24 巻 7 号 p. 798
    発行日: 1983/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 1983 年 24 巻 7 号 p. 799-827
    発行日: 1983/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
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