肝臓
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26 巻, 12 号
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  • 倉井 清彦, 飯野 四郎, 小池 和彦, 遠藤 康夫, 岡 博, 三田村 圭二, 鈴木 宏
    1985 年 26 巻 12 号 p. 1581-1589
    発行日: 1985/12/25
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    血中HBe抗原をIgG freeのsmall HBe抗原とIgG boundのlarge HBe抗原に分画し,その画分を定量的に解析することにより,HBV持続感染例におけるそれぞれの分画の動態ならびにそれと肝障害との関連について検討した.無症候性キャリアー例ではsmall HBe抗原量は総HBe抗原量に一致して変動したが,large HBe抗原量には著変をみなかった.肝炎発症例では発症直前にsmall HBe抗原量の著増を,その後GPT値の上昇に一致してlarge HBe抗原量の増加を認め,それに従いlarge HBe抗原の占める比率が急上昇した.慢性肝炎例ではlarge HBe抗原量は総HBe抗原量,small HBe抗原量,GPT値とほぼ平行して変動したが,副腎皮質ステロイド剤投与時small HBe抗原量とlarge HBe抗原量の動きは解離し,後者の動きはGPT値の動きに一致した.以上のことから,large HBe抗原は肝炎の発現ならびに活動性と密接に関連し変動すると考えられ,肝細胞障害機構におけるその病因的意義が注目される.
  • 田中 延善, 野田 八嗣, 鵜浦 雅志, 加登 康洋, 小林 健一, 服部 信
    1985 年 26 巻 12 号 p. 1590-1594
    発行日: 1985/12/25
    公開日: 2010/01/19
    ジャーナル フリー
    慢性肝疾患の経過中に急性肝不全症状を呈するacute hepatic failure on chronic liver disease (acute on chronic)の病態を明らかにするため,acute hepatic failure (acute)と比較検討した.過去24年間に当科にて急性肝不全症状を呈した50症例中,9例(5例:慢性活動性肝炎,4例:肝硬変)がacute on chronicであった.初発症状は,acute群でのみ発熱(9.8%),意識障害(7.3%)がみられたが,その他の症状や合併症では両群間に差はなかった.発症10日以内に脳症を呈した急性型や発症1ヵ月以内に死亡した例は,acute群でのみ(31.7%)に認めた.さらに,acute on chronic群は,全例死亡したのに比し,acute群は12.2%が救命された.剖検時の肝・脾重量には両群間で差はなく,肝組織はいずれも亜広汎性壊死であった.以上より,acute on chronic群とacute群では,臨床病理学的に明らかな差はみられなかったが,acute on chronic群は,亜急性に経過し,予後が極めて悪いことが明らかとなった.
  • 有高 知樹
    1985 年 26 巻 12 号 p. 1595-1603
    発行日: 1985/12/25
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    62例の急性ウイルス性肝炎における血中免疫複合体の出現頻度,推移を構成免疫グロブリンのクラス別にRaji細胞法を用いて検討した.62例中59例の経過中にIgA, IgM, IgG型免疫複合体の内一つ以上を検出した.A型肝炎は非A型肝炎に比し,その急性期に高い免疫複合体価を認めたほか,免疫グロブリンのクラス別ではIgA及びIgM型免疫複合体が高頻度に検出された.B型肝炎では少数例にのみIgA型免疫複合体が検出されたが,NANB型肝炎散発例中では検出される例を多く認めた.経口感染によっておこるA型肝炎でのIgA型免疫複合体の出現は消化管粘膜免疫系との関連が考えられ,NANB型肝炎散発例の一部に,IgA型免疫複合体がみられる事はA型肝炎ウイルス類似の感染様式を取るNANB型肝炎ウイルスの存在の可能性を考えさせた.
  • 小松 郁俊, 岡本 洋, 黒田 博之
    1985 年 26 巻 12 号 p. 1604-1611
    発行日: 1985/12/25
    公開日: 2010/01/19
    ジャーナル フリー
    5例の剖検肝から肝細胞を分離してアクチンを精製し,その特性を検討した.切除した肝は血液成分を除去し,物理的に破砕して遊離肝細胞を作成し,冷アセトンで処理した肝細胞乾燥粉末から粗アクチン分画を抽出した.これにウサギ骨格筋ミオシンを加えて超遠心分離し,高イオン強度下でMg-ATPを加えて再度超遠心分離を行い,沈澱物中に42Kダルトンの肝細胞アクチンと53Kダルトンの蛋白質を得た.また粗アクチン分画のDNase-I affinity chromatographyによってもこの両蛋白質を単離することができた.精製アクチンはアクチンに特有のアミノ酸組成を示し,ネガティブ染色法による電顕的観察により直径約6nmの線維状構造が認められた.ヒト肝細胞アクチンのisoformはβとγで,2:1の量比であった.アクチンと共に精製された53Kダルトン蛋白質はデスミンではなく,新しいアクチン結合蛋白質と考えられた.
  • 渡辺 純夫, 宮崎 招久, 浪久 利彦, M.J Phillips
    1985 年 26 巻 12 号 p. 1612-1615
    発行日: 1985/12/25
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    早期初代培養肝細胞で,2~3個細胞が結合した細胞群(doublet cell又はtriplet cell)を用い,microinjection法を使い螢光色素を細胞内へ注入する事によりcell-cell communicationの検討を行った.cell-cell communicationの有無は注入された螢光色素の対側の細胞への移動(dye coupling)により判断した.doublet cellにおいては,dye couplingがほとんどすべてのcell pairに認められ,時間的には1分間以内に完了した.triplet cellsにおいても,3個の細胞群間に,ほとんど総てにおいて,dye couplingが認められ,しかも時間的にはdoublet cells同様1~3分で総てのdye couplingが終了した.これらの結果から,肝細胞群間にはcell-cell communicationが存在し,各種の細胞機能の発現に重要な役割を演じている事が示唆された.
  • 貫野 徹, 栗岡 成人, 金 鎬俊, 岡 博子, 朝井 均, 黒木 哲夫, 針原 重義, 山本 祐夫, 門奈 丈之, 中塚 春樹, 水口 和 ...
    1985 年 26 巻 12 号 p. 1616-1624
    発行日: 1985/12/25
    公開日: 2010/01/19
    ジャーナル フリー
    肝細胞癌44例のTAE効果を肝癌化学療法判定基準(案)に従って判定した.奏功度ではcomplete response (CR)2例,partial response (PR) 20例,minor response (MR) 11例,no change (NC) 9例およびprogressive disease (PD)2例であり,奏功率は50% (44例中22例)であった.奏功期間はCR 13~31ヵ月,PR 2~22ヵ月(8.7±5.1ヵ月),MR 2~12ヵ月(5.0±2.7ヵ月)であった.縮小率は径3~4cmの腫瘍で最も大きく,4cm以上では腫瘍の増大に伴い漸減傾向を示し,8cm以上では縮小効果は極めて不良であった.また2~3cmの腫瘍では,縮小効果は比較的不良であった.25%以上の腫瘍縮小を示したPRおよびMR 9例のうち,doubling time (DT)が120日以下であった3例はいずれも1年2ヵ月以内に死亡した.しかし,DTが120日以上であった6例では5例が1年8ヵ月以上生存し,DTと予後との間に関連性が認められた.
  • 斉藤 正之, 大西 久仁彦, 寺林 秀隆, 陳 信義, 佐藤 慎一, 中山 隆雅, 野村 文夫, 奥田 邦雄
    1985 年 26 巻 12 号 p. 1625-1629
    発行日: 1985/12/25
    公開日: 2010/01/19
    ジャーナル フリー
    34例の肝硬変症と12例の特発性門脈圧亢進症で門脈血行動態を比較した.両疾患の門脈圧はほぼ同程度であったが,肝硬変症に較べ特発性門脈圧亢進症の門脈血流量は増加傾向にあり(0.831±0.3051/min, 0.641±0.251l/min脾静脈血流量は有意に増加し(0.370±0.106l/min, 0.213±0.097l/min, <0.005),脾臓も大きかった(734±355cm3, 303±240cm3, <0.005).脾静脈血流量と脾腫の間に肝硬変症で有意な一次相関が認められたが,特発性門脈圧亢進症では相関がみられなかった.門脈血管抵抗,特に肝内短絡路以外の門脈血管抵抗は,特発性門脈圧亢進症に較べ肝硬変症で高く(41.0±22.7mmHg/l/min, 20.3±12.7mmHg/l/min<0.01)両者共に門脈圧と有意な一次相関が認められた.以上より肝硬変症の門脈圧亢進は,門脈血管抵抗,特に肝内短絡路以外の門脈血管抵抗の増大により起こるが,特発性門脈圧亢進症はそれ以外に脾静脈血流の増大に伴う門脈血流の増大の関与も考えられ,両疾患の門脈圧亢進の発生機序は必ずしも同一でないと考えられる.
  • 佐藤 慎一, 大西 久仁彦, 斉藤 正之, 寺林 秀隆, 中山 隆雅, 陳 信義, 飯田 真司, 野村 文夫, 奥田 邦雄
    1985 年 26 巻 12 号 p. 1630-1636
    発行日: 1985/12/25
    公開日: 2010/01/19
    ジャーナル フリー
    自然に形成された巨大脾腎あるいは胃腎短絡路を有する肝硬変28例(巨大短絡路群,細小肝癌合併2例を含む)の臨床的,肝血行学的特徴を巨大門脈側副血行路を有さない肝硬変症30例(コントロール群,細小肝癌合併2例を含む)と対比し検討した.反復性肝性脳症は巨大短絡路群の約半数にみられたが,コントロール群ではみられなかった.コントロール群に較べて,巨大短絡路群で食道静脈瘤の程度は軽く,食道静脈瘤出血の既往を有する者も少なかった.反復性肝性脳症を示す者ではこの傾向が更に顕著であった.門脈血流量,肝容積はコントロール群,巨大短絡路群の中で反復性肝性脳症を示さない者,反復性肝性脳症を示す者の順に著明に減少していた.反復性肝性脳症を示す者では上腸間膜静脈血の一部が脾静脈,脾腎短絡路へと流入し,その流入量は門脈血流量に匹適するか,それを越える量であった,
  • 木村 透, 高瀬 修二郎, 高田 昭
    1985 年 26 巻 12 号 p. 1637-1645
    発行日: 1985/12/25
    公開日: 2010/01/19
    ジャーナル フリー
    グルカゴン負荷試験の簡便・標準化を企図して,その負荷量,採血時間などについて検討をした.1,5,10または20μg/kgのグルカゴンを同一人に投与し,血漿cyclic AMP (c-AMP)の反応を比較したが,10μg/kgの負荷で最も強い反応がみられ,10μg/kg負荷時の10分値が肝細胞機能総量を反映する諸検査と最もよい相関を示した.10μg/kg負荷時のc-AMPのpeakは10~15分の間にあったが,10分値と15分値には大差はなく,他の検査との相関では10分値が最も良好であった.以上のことより,グルカゴン負荷試験としては10μg/kg負荷時の10分値,ないしはpeak値を求めるのが最も適当で,簡便な方法であると考えられた.
  • 山室 渡, 中川 和彦, 水吉 秀男, 石井 耕司
    1985 年 26 巻 12 号 p. 1646-1653
    発行日: 1985/12/25
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    体質性黄疸11例の血清,一部は胆汁中BSPを薄層クロマトグラフィー法で3分画に分け,BSP 5mg/kg静注後の各分画を経時的に定量し検討した.血清BSPの3分画は遊離型(Free BSP),システイン抱合型(Cysteine-BSP),グルタチオン抱合型(GSH-BSP)と一致した.
    (1) Dubin-Johnson症候群では,血中のGSH-BSPは微量で変化なく,Cysteine-BSPが45分以後著増し120分で血中BSPの約50%を占めた.胆汁中にはGSH-BSPは認められなかった.肝臓中のGSH-BSPは,GSHの水解によってCysteine-BSPとなり,この血中逆流現象がBSP再上昇の主因と考えられた.(2) Rotor症候群では,120分以後Cysteine-BSPが増加し,24時間では血中BSPの73%を占めた.Free BSPの摂取障害に加え,Dubin-Johnson症候群と同様の抱合型BSPの代謝障害のあることが示唆された.(3) Gilbert症候群では,軽度ながら多様なBSP代謝異常が認められ,同症は単一な病型ではないと考えられた.
  • 中嶋 俊彰, 奥野 忠雄, 岡上 武, 瀧野 辰郎, 大森 吉弘, 福田 雅武, 相川 一郎, 岡 隆宏
    1985 年 26 巻 12 号 p. 1654-1661
    発行日: 1985/12/25
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    腎移植後肝障害148例について,肝機能異常の出現時期と経過から5群に分類して臨床病理学的な解析を行った.肝機能異常は腎移植213例中148例(69%)に認めた.そのうち84例(56%)は術後早期にトランスアミナーゼが一過性の異常を示す群で,免疫抑制剤の大量投与との関係が示唆された.術後早期あるいは術後6ヵ月以後に肝機能異常が出現し持続する群では,肝障害の進展例や劇症化例を多く認め,免疫抑制下の肝炎ウイルスの増殖と薬剤の減量や変更に伴う宿主免疫能の変化の関与が推測された.術前から肝機能異常を認める例において,術後肝機能異常が正常化する群があることや,術後肝機能異常が続く群で肝組織像が術前と比較して術後改善する例を認めることから,肝炎の経過に免疫抑制剤投与が影響した可能性が考えられる.また,移植後にHBVに初感染してキャリア化した例や術後4年目に肝癌の発生をみた肝硬変非合併のHBs抗原陰性例があった.
  • 渡辺 誠, 横山 元裕, 森 真爾, 平川 弘泰, 松浦 達也, 天野 祐二, 福田 亮, 福本 四郎, 島田 宜浩
    1985 年 26 巻 12 号 p. 1662-1668
    発行日: 1985/12/25
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    注射針刺傷事故でHBウイルスキャリアー血に暴露し,約4時間後に抗HBs人免疫グロブリンを投与したにもかかわらず,43日後よりAST, ALT値の上昇を認め,精査の結果非A非B型急性肝炎と診断された1看護婦例について報告する.汚染源となった患者は昭和56年に検診でHBs抗原陽性と軽度の肝機能検査値異常を指摘されたが放置していた.59年3月になり全身倦怠感出現,某院受診,このときAST 832IU/l, ALT 862IU/lであった.その後AST, ALTは順調に改善したが,腹腔鏡による肝組織検査の為に入院中であった.前記の看護婦例の非A非B型肝炎ウイルスの感染経路については,HBウイルスキャリアーが併せ持っており注射針刺傷事故によりtransmissionされたか,あるいは抗HBs人免疫グロブリン製剤に含まれており,投与の際にtransmissionされたものと考えられた.重要な問題を含んでいるものと考え,報告した.
  • 田沢 潤一, 前 素直, 酒井 英樹, 西村 正信, 蓮村 靖, 武内 重五郎
    1985 年 26 巻 12 号 p. 1669-1674
    発行日: 1985/12/25
    公開日: 2010/01/19
    ジャーナル フリー
    内痔核の治療の目的で市販漢方薬(金鵄丸)を約2年半の間に間欠的に数回服用し,初回服用後と数回目の服用後の肝生検で組織障害の程度が異なる所見を呈した薬剤性肝障害の1症例を報告する.症例は59歳,女性.昭和57年7月全身倦怠感を主訴に当科初診し,トランスアミナーゼの中等度の上昇のため第1回目の入院をした.なお,このとき金鵄丸を服用していたが,病歴聴取時に口述しなかったため薬剤性肝障害と診断できなかった.腹腔鏡検査は表面平滑な白色肝,肝生検では,小葉中心部のconfluent necrosisと門脈域の軽度の小円形細胞浸潤を認めた.約2年後再び全身倦怠感で来院し,GOT 1,137U/l, GPT 829U/lと異常を認めたため第2回目の入院となった.この際,金鵄丸の服用の病歴を聴取し,チャレンジテストによって同剤による薬剤性肝障害と確診した.第2回目の腹腔鏡検査は斑紋肝,組織像は小葉中心性に出血と小円形細胞浸潤を伴う帯状壊死が認められ,帯状壊死型急性肝炎の所見であった.
  • 奥村 英正, 関山 達也, 荒牧 琢己, 里村 克章, 勝田 悌実, 赤池 正博, 寺田 秀人, 猪口 直美
    1985 年 26 巻 12 号 p. 1675-1680
    発行日: 1985/12/25
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    我々は19年間follow upされた59歳の原発性胆汁性肝硬変の女性を報告する.患者は1965年,高血圧の検査の為に入院し,肝機能異常を発見され,第1回の肝生検が行われ,軽度の細胞浸潤を伴った線維化の診断であった.第1回の入院14年後に,胆のう腫瘍の疑いで胆のう摘出術が行われ,肝組織もとられた.1980年血清ビリルビンとIgMの増加と抗ミトコンドリア抗体陽性となり,第3回目の肝生検が行われ,chronic nonsuppurative destructive cholangitisの組織像がえられた.1984年肝性脳症の治療で入院中,肺炎を合併して死亡,剖検された.5回えられた肝の組織変化,19年間follow upされた肝機能検査と抗ミトコンドリア抗体の変化について記載した.
  • 平井 賢治, 川副 良治, 山下 健, 有馬 信之, 日野 和彦, 江口 敏, 真島 康雄, 山内 一明, 阿部 正秀, 豊永 純, 安倍 ...
    1985 年 26 巻 12 号 p. 1681-1685
    発行日: 1985/12/25
    公開日: 2010/01/19
    ジャーナル フリー
    著明な脾機能元進症を伴う肝硬変症に対し,TSAE療法を行ない,術後肝機能の著明な改善をみた.症例は42歳男性.食道静脈瘤に対するST目的のため入院した.入院時,検血にて血小板数2.7×104/mm3と著明な血小板減少を認めたため,Gelfoamの細片を用いてTSAE療法を行なった.脾臓の梗塞率は57%であった.術後1.5ヵ月では,血小板数11.3×104/mm3となったため,その後,計4回のSTを行ない得た.TSAE療法3.5ヵ月後に再度腹腔動脈造影を施行したが,脾動脈径は縮小し,総肝動脈径は増大,肝動脈は末梢枝まで良好に造影された.肝機能検査でも,血清ビリルビンの減少,total birirubinおよびalbuminの増加,ヘパブラスチンとプロトロンビン時間,ICG値の改善が認められた.血小板数は1年以上高値を呈している.肝機能検査などの改善の原因として,TSAE療法後の血行動態の変化が示唆された.
  • 坂本 茂, 江頭 健輔, 古賀 俊逸, 井林 博
    1985 年 26 巻 12 号 p. 1686-1689
    発行日: 1985/12/25
    公開日: 2010/01/19
    ジャーナル フリー
    突発性難聴に併発した急性肝炎の経過中にICG排泄異常症の増悪を認めた28歳男子例を経験した.本例は肝炎回復にともないICG検査は逆に増悪を示したが(45%→78%→100%),急性肝炎発症前にICG検査が施行されていなかったため,このICG排泄異常症が急性肝炎により発症したか否かは不明である.患者の両親のICG R15は13%と17%であり,本症例のICG排泄異常の発症には遺伝素因の関与も推定される.本症例の診断は「肝炎後性ICG排泄異常症」よりも「急性肝炎回復期に増悪したICG排泄異常症」が妥当と考えられる.
  • 村島 直哉, 熊田 博光, 池田 健次, 荒瀬 康司, 吉場 朗, 瀬戸 幸子, 柴田 洋一
    1985 年 26 巻 12 号 p. 1690
    発行日: 1985/12/25
    公開日: 2010/01/19
    ジャーナル フリー
  • 兵頭 一之介, 山田 剛太郎, 真鍋 康二, 奥新 浩晃, 藤木 茂篤, 水野 元夫, 木野山 真吾, 西原 隆, 坂本 裕治, 長島 秀夫
    1985 年 26 巻 12 号 p. 1691
    発行日: 1985/12/25
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
  • 川辺 隆夫, 平野 正憲, 吉田 晴彦, 平石 秀幸, 川瀬 建夫, 片本 哲郎, 杉本 恒明, 椎名 秀一郎, 鵜沼 直雄
    1985 年 26 巻 12 号 p. 1692
    発行日: 1985/12/25
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
  • 武田 弘, 溝口 靖紘, 宮島 慶治, 筒井 ひろ子, 阪上 吉秀, 宋 健二, 関 守一, 山本 祐夫, 森沢 成司
    1985 年 26 巻 12 号 p. 1693
    発行日: 1985/12/25
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
  • 阪上 吉秀, 溝口 靖紘, 関 守一, 宮島 慶治, 武田 弘, 申 東桓, 進藤 嘉一, 筒井 ひろ子, 東森 俊博, 山本 祐夫, 門奈 ...
    1985 年 26 巻 12 号 p. 1694
    発行日: 1985/12/25
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
  • 清水 恵一郎, 永森 静志, 藤瀬 清隆, 蓮村 哲, 本間 定, 筋野 甫, 松浦 知和, 亀田 治男, 田中 寿子
    1985 年 26 巻 12 号 p. 1695
    発行日: 1985/12/25
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
  • 衛藤 隆, 秦堅 佐工, 桜井 迪朗, 鈴木 五三男, 吉原 なみ子, 白木 和夫
    1985 年 26 巻 12 号 p. 1696
    発行日: 1985/12/25
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
  • シンポジウムII肝再生因子
    1985 年 26 巻 12 号 p. 1697-1719
    発行日: 1985/12/25
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
  • 1985 年 26 巻 12 号 p. 1719
    発行日: 1985年
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
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