肝臓
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26 巻 , 7 号
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  • 松尾 幹雄
    1985 年 26 巻 7 号 p. 819-829
    発行日: 1985/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    組織学的に診断されたHBe抗原陽性の慢性肝炎90例を平均4.3年間(2~10年)観察し,HBe抗原・抗体系の推移と臨床像について検討した.HBe抗原の陰性化は36例(40%)に認められ,うち18例でHBe抗体の出現がみられた.5年間の累積HBe抗原陰性化率および累積seroconversion率は各々45.2%,25.4%であった.HBe抗原・抗体系の推移は女性,35歳未満,GPT値300KU以上の動揺がみられた例で高率であり,GPT値100KU以下の例ではHBe抗原の陰性化は観察されなかった.肝組織像では,亜小葉壊死(SN)を伴う症例で早期にHBe抗原の陰性化がみられた.肝硬変,肝細胞癌への進展はHBe抗原持続陽性例に多く認められたが,SNや小葉改築傾向を伴う例およびGPT値100KU以上の動揺を4回以上繰り返した例でも進展例が多く,これらの症例ではHBe抗原の陰性化あるいはseroconversionが必ずしも予後良好の指標ではなかった.
  • 安田 雅則, 田中 浩, 足立 信幸, 清水 勝, 高橋 善弥太, 相原 忍, 津田 文男, 高井 恵美子, 小島 峯雄
    1985 年 26 巻 7 号 p. 830-837
    発行日: 1985/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    HBe抗原陽性小児B型慢性肝炎9例(男児2例女児7例,6~13歳)に対しステロイド離脱療法を施行し1年以上経過観察した,Prednisolone開始時GPT140IU/L以上(140~673IU/L)であり,初回量1.0~1.5mg/kg/日で開始し漸減中止した.総投与日数21~36日間,総投与量280~565mgであり,中止後13~19か月経過観察し検討した.
    1) ステロイド離脱療法によりHBe抗原の陰性化が9例中8例(88.9%)に,うち5例(55.6%)にHBe抗原からHBe抗体へのseroconversionがみられた.なお1年経過時点でのseroconversion率は44.4%であった.
    2) HBe抗原陰性後のトランスアミナーゼはすべて正常値が続いている.
    3) ステロイド剤中止後にトランスアミナーゼが二峰性のパターンを示した4例ともHBe抗体へseroconversionした.
    4) ステロイド剤中止後2カ月でHBs抗原がR-PHA法で陰性,その後RIA法でも陰性化した1例があった.
    5) 重篤な副作用は1例もなかった.
  • 青山 弘, 樋野 興夫, 北川 知行, 森 亘
    1985 年 26 巻 7 号 p. 838-845
    発行日: 1985/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    肝細胞癌(HCC)剖検20例について,B型肝炎ウイルス(HBV) DNAの宿主細胞DNAへの組込み状況,及びHCCの組織形態を観察し,HBV DNA組込みの有無という立場からHCCの病理組織像を検討した.HBV DNAの組込みをみたHCC 6例はいずれも索状型を示し,細胞質内球状硝子体の存在が比較的目立った.これに対し,HBV DNAの組込みのなかったHCC 14例では,大部分が索状型ながらそのほかに偽腺管型や充実型がみられた.基本的には,分化度や異型度,組織型など種々の点で,これら両群間に大きな差異を見出すことができなかったと言い得る.この所見は,HBV DNAの組込みが何らかの病理組織学的特徴を有するHCCを誘導するものではないことを示唆しており,HCC発生におけるHBV DNAの果たす役割を考察する上での重要な1資料と考えられる.そのほか,HBV DNAの組込みをみたHCCは全例肝硬変(LC)を合併していたのに対し,HBV DNAの組込みのないHCCには,LCの合併をみない例がごく僅かながら存在した.
  • 金子 周一
    1985 年 26 巻 7 号 p. 846-855
    発行日: 1985/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    37例のHBs抗原陽性各種肝疾患における肝組織中free HBV-DNAの存在様式をSouthern hybridization法を用いて,single-stranded, partially double-stranded HBV-DNAのスメアを認めるType Aと,double-stranded HBV-DNAのバンドのみを認めるType Bに分類し,その変動及び血中ウイルスマーカーとの関連について検討した.肝組織中free HBV-DNAはHBe抗原陽性25例中23例に,HBe抗原陰性,HBe抗体陰性8例中7例に,HBe抗体陽性4例中3例に認め,また,DNAポリメラーゼ活性,血中HBV-DNAよりHBV-DNAの検出に優れていた.また,Type AはHBe抗原陽性のCAHの例に,Type Bは抗ウイルス療法後や,HBe抗原陰性の例に多く認められ,HBV-DNAの存在様式の変動が病態と相関する可能性が示唆された.以上より肝組織中HBV-DNAの検索は,今後B型慢性肝疾患の病態や予後を判定する際の一助と成り得るものと考えられた.
  • 森 順子, 小俣 政男, 横須賀 収, 今関 文夫, 伊藤 よしみ, 内海 勝夫, 松山 泰久, 奥田 邦雄
    1985 年 26 巻 7 号 p. 856-860
    発行日: 1985/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    106羽のアヒル(中国産44羽,日本産成鳥15羽,感染実験アヒル47羽)について肝内オルセイン染色及び血中,肝内duck hepatitis B virus (DHBV)-DNAを検索し比較検討した.アヒル感染実験における血中DNAと肝内オルセイン染色の間には,陽性時期にずれが認められた,すなわち血中DNAは感染初期に多く,後に漸減するのに比しオルセインにて染色される陽性肝細胞は4~6ヵ月後より認められた.この事象は,臨床的に急性感染よりむしろ慢性感染にオルセイン陽性細胞が認められる事を裏付けるものである.オルセイン染色陽性肝細胞は,hepadna virus群である.HBV, woodchuck hepatitis virus,ground squirrel virusに認められるといわれているが,今回DHBVにおいても同じく染色性が認められる事を示した事により,今後新たなhepadna virusの組織染色におけるスクリーニングとして有用と考える.
  • 白石 公彦, 田中 正俊, 久保 保彦, 二宮 冬彦, 山口 弦二朗, 三浦 力, 藤本 隆史, 阿部 正秀, 谷川 久一
    1985 年 26 巻 7 号 p. 861-866
    発行日: 1985/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    肝細胞癌(肝癌)54例,肝硬変75例を対象として血清tissue polypeptide antigen(TPA)を測定し,その肝癌における腫瘍マーカーとしての有用性について検討した.肝癌の血清TPA値は216.9±157u/l(mean±sd)で,肝硬変の155.4±91u/lに比べ有意に高かった.しかし血清TPAの正常値を180u/l以下とすると,肝癌における陽性率は42.6%(23/54)と低く,肝癌の診断やスクリーニングに応用するには満足すべき成績ではなかった.一方血清TPA値の変動はTAE療法,one shot療法の効果を反映し,AFP低値肝癌における治療のモニターとしての有用性が示唆された.血清TPAは血清transamiase, alkaline phosphataseと相関関係にあり,その上昇機序として腫瘍由来のTPAの他に肝細胞障害,胆汁うっ滞が考えられた.
  • 森山 光彦
    1985 年 26 巻 7 号 p. 867-876
    発行日: 1985/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    急性A型肝炎を発症させたマーモセットの小葉間胆管上皮細胞内における,A型肝炎ウイルス(HAV)の存在の有無を明らかにする目的で,通常電顕およびペルオキシダーゼ標識単クローン性HAV抗体を用いた光顕レベルの酵素抗体直接法にて観察を行なった.その結果,通常電顕にて肝細胞及びクッパー細胞内において認められたHAV粒子と同様の,径26~28nmのHAV様粒子の集族が小葉間胆管上皮細胞の細胞質空胞内に認められた.また光顕での酵素抗体直接法においても,小葉間胆管上皮細胞内にHAV抗原反応産物を認めた.以上よりマーモセットの小葉間胆管上皮細胞内におけるHAVの存在が明らかにされた.また,これより肝細胞およびクッパー細胞以外に胆管上皮細胞内においてもHAVの増殖の可能性のあることが示唆された.
  • 溝口 靖紘, 新井 孝之, 加藤 寛子, 筒井 ひろ子, 宮島 慶治, 関 守一, 山本 祐夫, 森沢 成司
    1985 年 26 巻 7 号 p. 877-882
    発行日: 1985/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    モルモット肝から分離したKupffer細胞をグラム陰性菌由来のlipopolysaccharide(LPS)で刺激し,その培養上清をモルモット腹腔滲出マクロファージに加えて培養すると,マクロファージの活性化が認められた.このようにして活性化したマクロファージの48時間培養上清またはマクロファージそのものを分離肝細胞に添加培養すると,肝細胞における蛋白合成の低下が誘導された.
    以上の結果から,活性化Kupffer細胞はある種のマクロファージ活性化因子の産生を介してmacrophage-mediated cytotoxicityによる肝細胞障害を増強すると推測された.
  • 福岡 賢一
    1985 年 26 巻 7 号 p. 883-890
    発行日: 1985/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    慢性肝疾患において,空腹時血清総胆汁酸濃度(F・TBA)およびUDCA 600mg経口負荷後の最大値(M・TBA)を酵素蛍光法で測定し,その臨床的意義を検討した.F・TBA, M・TBAの慢性肝疾患における異常出現率は,おのおの67%, 98%であり,M・TBAには各疾患群間で有意の差が認められた.F・TBA, M・TBAのいずれもICG, BSP,ヘパプラスチンテストと有意の相関がみられた.またTBAと食道静脈瘤および経直腸門脈シンチグラフィーによる心/肝血流比との間には,それぞれ有意の関連がみられた.以上より,F・TBA, M・TBAの測定は慢性肝疾患の組織学的進行度の推測に有用であり,また肝機能予備力の指標の1つとなりうる可能性が示唆された.さらにTBAの測定は門脈大循環短絡の程度を反映する簡易な血清学的マーカーになりうるものと思われた.
  • 南部 勝司, 及川 洋子, 浪久 利彦
    1985 年 26 巻 7 号 p. 891-897
    発行日: 1985/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    外胆道瘻を造設した総胆管結石症の3例に,3β,7β-dihydroxy-5β-cholan-24-oic acid(3β,7β-diOH)を経口的に投与し,末梢血中濃度と胆汁中胆汁酸組成を経時的に観察するとともに,投与後2乃至3時間に,門脈血と末梢血を同時に採取して,胆汁酸濃度を測定した.3β,7βdiOHの末梢血中消失パターンは様々で,血中濃度のピーク値は3例で大きな差があり,その時間もそれぞれ異なっていた.ursodeoxycholic acid (UDCA)の末梢血中出現には一定の傾向が認められなかった.また,3β,7β-diOHの門脈血中濃度と末梢血中濃度の間には相関がなかった.いずれの症例でも,3β,7β-diOH経口投与後の胆汁中に,3β,7β-diOHはまったく検出されなかったが,投与後数時間からUDCAが明らかに増加した.これらの結果から,3β,7β-diOHは,経口投与されると腸管で速やかに吸収され,門脈を通して肝に達し,ここで3αへのepimer-izationが起こって,胆汁中にはUDCAとして排泄される,と考えられた.
  • 甘糟 仁, 宮川 隆敏, 平川 秀紀, 今野 保敏, 丹野 尚昭, 萩津 之博, 熊谷 裕司, 鈴木 勃志, 大槻 昌夫, 後藤 由夫
    1985 年 26 巻 7 号 p. 898-904
    発行日: 1985/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    酵素蛍光法を用いた尿中総胆汁酸サルフェートの定量法を確立した.尿0.5mlよりSep-pak C18 cartridgeを用いて胆汁酸画分を抽出した後,疎水性イオン交換ゲルpiperidino-hydroxypropyl Sephadex LH-20を用いて胆汁酸サルフェート画分を分離し,Galeazziらの変法にてsolvolysis後,3α-hydroxysteroid dehydrogenaseを用いる酵素蛍光法にて測定した.胆汁酸3-サルフェートの標品を用いたsolvolysisの検討ではいずれの標品も約2時間で脱抱合が完了し,尿添加実験における回収率はグリシン,タウリン抱合型90.5~93.7%,遊離型48.7~78.0%であった.疾患尿測定による再現性の検討では変動係数1.6~7.8%と良好な成績が得られた.正常者における尿中胆汁酸サルフェートの濃度は男性10.0±4.5μmol/l,女性6.5±4.2μmol/lであった.本法は正確かつ簡便であり,今後生体内における胆汁酸サルフェートの動態や肝胆道疾患における病態把握に大いに役立つと思われる.
  • 藤川 光一, 稲川 章, 横山 達司, 岩本 俊之, 片山 泰, 森 正樹, 伊藤 勝陽, 勝田 静知
    1985 年 26 巻 7 号 p. 905-912
    発行日: 1985/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    びまん性肝疾患におけるdynamic CTの診断的有用性を検討する目的で,32例の肝硬変,23例の慢性活動性肝炎(CAH), 15例の正常例に対し本法を実施した.
    各症例の肝右葉から得られたtime-density curveを数量的に評価するためgamma variatefit techniqueを用い,fitting equationの2つの係数(α,β)から導びかれた3つのparameterすなわちrise time (RT), decay time (DT), corrected first moment (MC)を比較することによりcurveの変化を分析した.
    3つのparameterは疾患の重症度に伴い増加し,これは障害された肝のcurveでpeakが遅れ,下降部分の傾きが緩徐化し,curveが遅延することを反映したものであった.MCは疾患の程度と最良の相関を示し,MC>95の33例中30例が肝硬変,95≧MC>70の21例中19例がCAH,70≧MCの16例中15例が正常であった.以上よりgamma variate fitによるdynamic CT time-density studyはびまん性肝疾患の鑑別診断に有用であることが結論された.
  • 寺澤 総介, 鷹尾 明, 松井 寛雄, 山口 清次, 山階 学, 野村 春子, 近藤 直実, 折居 忠夫, 清水 勝
    1985 年 26 巻 7 号 p. 913-920
    発行日: 1985/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    著者らは,昭和53年4月より抗HBヒト免疫グロブリン(以下HBIG)及び,HBワクチンを使用して,HBウイルス(以下HBV)母児垂直感染予防を検討して来た.HBs抗原(以下HBsAg)キャリアでHBe抗体(以下HBeAb)陽性の母より生まれた児が,生後2ヵ月で劇症肝炎をおこした症例を経験した.交換輸血,分枝型アミノ酸製剤,ステロイド等を使用し,後遺症なく救命した.患児のIgM型HBcAbのカット,オフ値は20病日8.4と上昇しており,HBV母児垂直感染による劇症肝炎と診断した.HBe抗体陽性の母親より生まれた児は一過性の急性肝炎をおこすことがあり,又,劇症肝炎をおこした児も認められるため,HBV感染予防処置をHBe抗体陽性のキャリアの母より生まれた児にも行なう必要があると思われる.
  • 清水 勝, 足立 信幸, 時田 元, 名倉 一夫, 瀬古 章, 高木 鋼太郎, 渡部 和則, 大島 健次郎, 小林 成禎, 高橋 善彌太, ...
    1985 年 26 巻 7 号 p. 921-927
    発行日: 1985/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    B型慢性肝炎活動性にステロイド離脱療法を施行し重症化したが,再度のステロイド投与により改善し得た1例を報告する.34歳,男性.HBe抗原陽性,HBe抗体陰性の慢性肝炎で経過観察中S-GOT 91IU/l, S-GPT 260IU/lに上昇した時点でステロイド離脱療法を開始.ステロイド投与方法はプレドニソロン40mg/日を1週間投与し,以後1週ごとに10mg/日漸減,28日間700mg投与した.投与終了1カ月後,3カ月後に2峰性のreboundがみられた.2回目のrebound時,強度の全身倦怠感,食欲不振とともにS-GOT 2,147IU/l, S-GPT 2,379IU/l,総ビリルビン11.6mg/dl,プロトロンビン時間33%,トロンボテスト15.7%,ヘパプラスチンテスト18.2%,メチオニン132.5nMoL/mlになり,腹部CT上腹水の貯溜を認めた.ステロイドの再投与により病態の改善をみた.ステロイド離脱療法にあたって,重症化・劇症化する症例の存在を示唆するものであり,その際ステロイドの再投与が必要である.
  • 稲垣 豊, 木谷 恒, 樋上 義伸, 鵜浦 雅志, 田中 延善, 加登 康洋, 小林 健一, 服部 信, 勝田 省吾
    1985 年 26 巻 7 号 p. 928-933
    発行日: 1985/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    症例は69歳の男性で,黄疸を主訴に入院した.8年前,HBs抗原陽性の慢性活動性肝炎と診断されている.入院時現症では,著明なるいそう,眼球結膜の黄染と肝腫大を認めた.血清ビリルビンは2.14mg/dl, AFPは5,720ng/mlであった.腹部超音波検査およびCTスキャンでは肝門部の占拠性病変と肝内胆管拡張を認め,肝硬変に合併した肝細胞癌と診断した.入院第48日,肝不全にて死亡した.剖検では門脈腫瘍塞栓を伴う肝門部の巨大腫瘍を認め,組織学的にはtrabecular patternを示したのに加え,腺腔構造を示す部分も認められた.この腺腔内にアルシアンブルー染色陽性の粘液が証明されたことより,肝細胞癌・胆管細胞癌の混合型と診断された.また門脈域近傍にvon Meyenburg complexを認め,さらに腫瘍組織内にも混在していたことより,本腫瘍の発生にvon Meyenburg complexが何らかの関連性を有していた可能性が示唆された.
  • 大崎 往夫, 樋口 拓, 樋口 拓, 清水 達夫, 上田 恵, 佐々木 正道
    1985 年 26 巻 7 号 p. 934-939
    発行日: 1985/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    症例は53歳男性,肝硬変で通院中に血清AFP値の上昇を来たし入院,各種画像診断にて肝内転移を伴う肝細胞癌と診断し,動脈塞栓療法(TAE)を施行した.第4回TAE直後,全身の出血傾向とともにfibrinogenの著減,FDPの著増,Prothrombin timeなど凝固検査の増悪,凝固第8因子活性の低下をきたし,DICを併発したものと考えられた.治療によりDICからは脱却したが,術後12日目,横隔膜に浸潤した腫瘍が胸腔内に穿破し死亡した.TAEの重篤な合併症としては肝不全,腎不全,壊死性胆嚢炎などが報告されているが,DICを合併したとの報告はない.本例はTAEが引き金となりDICを起こしたもので,今後本療法施行に際しDICの合併にも留意する必要があるものと考えられる.
  • 才津 秀樹, 奥田 康司, 吉田 晃治, 野中 道泰, 佐藤 光治, 吉田 浩晃, 中山 和道, 古賀 道弘, 剣持 邦彦, 神代 正道, ...
    1985 年 26 巻 7 号 p. 940
    発行日: 1985/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 青木 伸一, 西山 正孝, 斉藤 昌三, 青柳 利雄, 池田 須枝子, 江上 照夫
    1985 年 26 巻 7 号 p. 941
    発行日: 1985/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 阪上 吉秀, 溝口 靖紘, 宮島 慶治, 申 東桓, 進藤 嘉一, 武田 弘, 筒井 ひろ子, 東森 俊博, 関 守一, 山本 祐夫, 森沢 ...
    1985 年 26 巻 7 号 p. 942
    発行日: 1985/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 神坂 和明, 栗栖 寛子, 山管 忍, 飯田 吉隆, 松田 春甫, 西井 京子, 松野 淳美, 粟津 隆一, 笹川 豊, 畔上 信久, 小田 ...
    1985 年 26 巻 7 号 p. 943
    発行日: 1985/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 白井 睦訓, 志賀 淳治, 森 亘
    1985 年 26 巻 7 号 p. 944
    発行日: 1985/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 1985 年 26 巻 7 号 p. 945-986
    発行日: 1985/07/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
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