肝臓
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30 巻, 8 号
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  • 小野 直美
    1989 年 30 巻 8 号 p. 827-835
    発行日: 1989/08/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    HBV関連肝疾患患者の肝組織39検体におけるHBV DNAの存在様式をSouthern法にて検索し,HBV DNAの組込みがいかなる病態にて生じているか臨床的に検討した.その結果,clonalな組込みは肝癌の1例にのみ認めた.HBVキャリア34例では,遊離体のみのもの3例,遊離体と組み込み体の両者が存在するもの20例,組み込み体のみのもの10例,検出せず1例の結果であり,全例randomな組込みであった.組込みは肝組織像のいかんにかかわらずminimal change群にて8例中7例にchronic liver disease群にて26例中23例に存在した.HBe抗原持続陽性者の21例中18例に組込みがあり,seroconversion以前に既に組込みがあり,また過去の肝炎歴の頻度や程度とも一定の関係をみることなく組込み体が観察された.今回検討した成人のHBVキャリアの多くは肝内に組み込み体を有しており,HBVキャリアでは組込みは免れ得ない自然経過として生じる現象であることが示唆された.
  • 堀池 典生, 恩地 森一, 小川 泰史, 道尭 浩二郎, 無漏田 俊子, 太田 康幸
    1989 年 30 巻 8 号 p. 836-840
    発行日: 1989/08/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    B型肝炎ワクチン(HBワクチン)の接種により,B型肝炎ウイルス(HBV)キャリアの家族内長期感染予防,特にsubtypeの異なるHBVの感染防御が可能かどうかを検討した.ayw型あるいはadr型HBVキャリアの家族76例を対象とし,うち37例にHBワクチンを接種した.HBワクチン接種者は,32例(86%)でHBs抗体を獲得し,5年間の経過観察中,29例(78%)でHBs抗体価の低下,6例(16%)で陰性化を認めたが,adr型およびayw型HBVの感染を受けなかった.HBワクチン非接種者39例は,5年間で9例(23%)でHBs抗体の陽性化,2例(10%)でHBc抗体の陽性化を認めた.HBVキャリアのHBs抗原subtype別には,HBs抗体,HBc抗体の陽性化は,adr型でそれぞれ21,0%,ayw型でそれぞれ17,20%であった.以上よりHBワクチンは,長期にわたりHBVキャリア家族内におけるadr,ayw両型のHBV感染を防御可能と思われた.
  • 椎野 年治, 高本 滋, 植田 国昭, 宮川 昇, 村上 章, 木下 健二, 清水 勝
    1989 年 30 巻 8 号 p. 841-849
    発行日: 1989/08/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    対象者は昭和57年3月より当院婦人科と泌尿器科に入院し,過去6ヵ月以内に輸血をうけておらず,輸血前に肝機能障害を伴っていない96症例である.患者は免疫グロブリン投与群(V-I群)と非投与群(対照群)とに振り分け,V-I群には輸血前後にVenogulobulin-Iを2.5gずつ計5.0gを点滴静注した.PTHの発症率はV-I群(40例)で22.5%,対照群(56例)で26.8%であり,輸血量1,800ml未満の症例のみではV-I群(33例)で15.2%,対照群(43例)で23.3%で,いずれも有意差はなく,免疫グロブリン投与によるPTHの発症の予防効果は認められなかった.また潜伏期間の延長,GPT最高値の差,肝炎の慢性化の防止も認められなかった.PTHの診断基準(輸血学会,吉利班,片山班,消化器病学会)によりPTHの発症率を比較検討したが,差を認めなかった.HBs抗原・抗HBs抗体の陽転例はなく,輸血後B型肝炎の発症も認められなかった.
  • 肝障害におけるカルモジュリン,C-kinase系の関与
    飯田 吉隆, 高梨 日出雄, 松田 春甫, 神坂 和明, 前沢 秀憲
    1989 年 30 巻 8 号 p. 850-854
    発行日: 1989/08/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    Caイオノフォアによる遊離肝細胞障害に対する種々のCa拮抗薬の作用を比較検討した.またCaイオノフォアによる細胞障害の過程でのCalmodulin(以下CaM),cAMP, C-kinaseの関与を検討した.CaイオノフォアA23187による肝細胞からのLDH遊出を,(1) dihydropyridine系のnifedipineとnicardipineは10-4Mで95%以上抑制したが,同濃度のverapamilとdiltiazemは抑制しなかった.(2)CaM拮抗剤W-7は10-6-10-5Mで約40%抑えたが,10-4Mでは逆に増強した.(3)dibutyryl cAMPとcAMP phosphodiesterase阻害剤はいずれも抑制しなかった.(4)C-kinase阻害剤H-7は10-6-10-4Mで約30%抑えた.dihydropyridine系のCa拮抗薬は細胞内にCa2+が流入した後の過程に作用し保護効果をあらわすと考えられる.CaMとC-kinaseは細胞障害過程に一部関与することが示唆された.
  • 河田 則文, 久保井 広志, 申 東桓, 筒井 ひろ子, 溝口 靖紘, 小林 絢三, 近藤 洋子, 森澤 成司, 門奈 丈之, 山本 祐夫
    1989 年 30 巻 8 号 p. 855-859
    発行日: 1989/08/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    マウスKupffer細胞から産生遊離するPGE2量に及ぼすinterleukin 1(以下,IL1)とtumor necrosis factor(以下,TNF)の影響について検討した.マウスKupffer細胞を培養すると,spontaneousにもPGE2の遊離がみられ,培養上清中のPGE2量は培養開始後24時間まで経時的に増加したが,TNFを添加するとTNF1, 10ng/ml添加時にさらに有意に増加した.また,Kupffer細胞をzymosanで刺激するとPGE2産生量は約5倍にも増幅し,TNF存在下ではさらに増強された.さらに,Kupffer細胞をあらかじめTNFで24時間処理したのちzymosanで刺激を加えて産生されるPGE2量もやはり有意に増加した.このように,種々の条件下においてTNFはKupffer細胞からのPGE2産生を増加させることが明らかとなった.しかしながら,IL1にはこのような効果は見られなかった.
    以上の結果から,Kupffer細胞自身が産生するとされるTNFがKupffer細胞機能を調節する機構が存在する可能性が示唆された.
  • 白井 睦訓, 高瀬 泰造, 有馬 啓治, 渡辺 精四郎, 西岡 幹夫
    1989 年 30 巻 8 号 p. 860-865
    発行日: 1989/08/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    末梢血単核細胞(PBMC)に対するインターロイキン2(IL-2)の作用へのB型肝炎ウイルスcore遺伝子産物(HBcAg)の影響について検討した.IL-2により誘導されるLAK活性は,誘導時にHBcAgを添加すると,HBcAg3×10-3-3.0μg/5×106PBMCの間で量依存性のLAK活性抑制を示した.IL-2によるLAK活性誘導時における増殖反応は,IL-2と同時にHBcAgを添加すると,HBcAg量0.05-1.0μg/1×105PMCの間で量依存性に反応の抑制をみた.
    HBcAgによるLAK活性誘導阻害の原因として,HBcAgによるリンパ球のIL-2反応性増殖の抑制に起因したLAKエフェクター細胞活性誘導抑制作用が考えられた.
  • BrdUのLabeling Indexによる検討
    多羅尾 和郎, 清水 昭男, 原田 昌興, 玉井 拙夫, 伊藤 義彦, 久邇 之房, 杉政 征夫, 武宮 省治, 岡本 堯, 井上 達
    1989 年 30 巻 8 号 p. 866-871
    発行日: 1989/08/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    肝硬変症(LC)から肝細胞癌(HCC)発生へのsuper-high-risk群が存在するか否かをDNA合成面から検討した.先ず,比較的小さなHCCにて肝切除したLC17例の硬変組織のBromodeoxyuridine (BrdU)の摂取率(L.I.)を測定し,次に肝癌のないLC(Control LC)のそれを調べ,これをDNA合成の亢進した群と亢進していない群に分け,2年間followして肝癌の発生率を比較した.方法:硬変組織をtru-cut針で採取し,0.1% BrdU RPMI1640溶液中で45分間培養し,免疫染色でBrdUのL.I.を計算した.結果:HCCを有する17例の硬変組織のL.I.は3.3±1.5%と,control LCの2.1±1.7%より有意に高かった(p<0.05).HCCを有するLCのL.I.の最低値1.5%でcontrol LCをL.I.の高い群と低い群に分けて観察したところ,高い群9例より3例が2年以内に発癌したのに対し,低い群10例では発癌例はなかった(p<0.05).DNA合成の亢進したLCはHCC発生のsuper-high-risk群となるものと思われた.
  • 山本 佳司, 大橋 誠, 田中 道夫, 岸田 隆, 明山 燿久, 志水 洋二
    1989 年 30 巻 8 号 p. 872-877
    発行日: 1989/08/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    Fucoprotein異化lysosomal酵素であるα-L-fucosidase(Fucusidase)の肝細胞癌(HCC)のtumor markerとしての有用性につき検討した.各種肝疾患例(肝細胞癌,転移性肝癌,肝硬変症,慢性肝炎)及び正常対照例においてFucosidaseを測定し,HCC群において有意の高値を認めた.Fucosidaseのcut off値を150(μmol/ml/hr)とするとHCCの診断における敏感度,特異度はそれぞれ73%,79%であった.α-fetoprotein(AFP)が低値でFucosidaseが高値を示すHCC例も認められ,またFucosidase値の変動がHCCのTAE,手術後の腫瘍の再発,増大を鋭敏に反映する症例も認められた.Fucosidaseは,特にAFPとのcombinationassayにより,HCCのtumor markerとして有用と考えられた.
  • 村上 龍夫, 福田 一典, 小笠原 幸子, 丸岩 昌文, 矢野 博久, 家村 昭日朗, 神代 正道
    1989 年 30 巻 8 号 p. 878-882
    発行日: 1989/08/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    4種のヒト培養肝癌細胞株(KIM-1,KYN-1,KYN-2,KMCH-1)について,C-reactive protein (CRP)の分泌および性状変化の有無について検討した.4種の肝癌細胞のうち,肝細胞癌細胞株KIM-1と,混合型肝癌細胞株KMCH-1において,CRP分泌が確認され,それらは抗原性や分子量について,ヒト標準血清CRPとの間に差を見出せなかった.これら肝癌細胞は,外部からのサイトカインの誘導なしに比較的高濃度のCRPを分泌しており,癌細胞からのCRP合成分泌機構の解析にとって重要な知見と考えられる.臨床的に血中CRPの高値を示す肝癌症例においては,癌細胞からのCRP分泌も考慮する必要があることが示唆される.
  • 瀬古 修二, 福田 善弘, 姫野 泰雄, 平井 素子, 長谷 寛二, 国立 裕之, 境 祐二, 平岩 望, 小東 克次, 中野 博, 井村 ...
    1989 年 30 巻 8 号 p. 883-888
    発行日: 1989/08/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    3種のヒト肝癌細胞株,およびChang liver cellを用いて,それらのinterleukin-1(IL-1)の産生能を検討した.IL-1活性の測定は胸腺細胞のco-stimulating assay (lymphocyteactivating factor: LAF活性)で施行した.その結果,3種のヒト肝癌細胞株培養上清中には有意に高いLAF活性が認められ,またこの活性は抗IL-1α抗体により中和された.さらにメッセンジャーRNA(mRNA)レベルでの検討ではIL-1αmRNAの発現の増加が認められた.
    以上の成績より,ヒト肝癌細胞株よりのIL-1αの産生が示唆された.今後臨床的な検討,あるいはIL-1産生の意義についての解明が重要な課題と考えられた.
  • ヒト肝癌術後の早期再発に関する実験的機序解析
    波江 野力, 武市 紀年, 秦 温信, 小林 博, 内野 純一
    1989 年 30 巻 8 号 p. 889-897
    発行日: 1989/08/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    ヒト肝癌術後の早期再発の本態を解明する目的で,ラットの肝部分切除(PH)が皮下移植肝癌(KDH-8細胞)の増殖を促進する機序を,宿主の術後免疫能の変動,肝癌細胞質内のestrogen receptor (E2R)の表現および肝再生因子の観点から解析した.その結果,宿主の術後免疫能(NK活性,Blastogenesis)の変動はPH後の肝癌の増殖動態と相関せず,またKDH-8細胞のE2Rは検出できなかった.PH後24時間目の非担癌ラット血清をゲル濾過にて50個の血清分画に分け各分画の細胞増殖促進効果を検討したところ,分子量約10万強の血清分画のみが初代培養肝細胞およびKDH-8細胞の増殖をともに促進した.さらに,PHとKDH-8細胞(500個)移植との間に時間差を設け腫瘍出現所要日数を指標としたin vivo assayにおいても肝再生因子が肝癌の増殖を促進するという結果を得た.
  • 諏訪 和宏, 佐藤 守男, 浜地 順子, 前田 美保, 塩山 靖和, 大門 幹子, 田中 宏昭, 川端 衛, 山田 龍作, 今野 俊光, 前 ...
    1989 年 30 巻 8 号 p. 898-903
    発行日: 1989/08/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    肝細胞癌門脈腫瘍浸潤例(門脈本幹,一次分枝閉塞例)24例に対してSMANCS-LPDの動脈内注入療法を行ない,その治療成績を検討した.24例中7例に主腫瘍の縮小を認め,5例に門脈腫瘍栓の縮小を認めた.術後1年以上の長期生存例は4例(うち2例は2年以上)で,3ヵ月未満の早期死亡例は7例であった.対照群の3ヵ月生存率15.8%,6ヵ月生存率0%に対して,同療法群では,3ヵ月生存率58.4%,6ヵ月生存率33.4%,1年生存率15.0%,2年生存率10.0%であり,同療法は門脈本幹,一次分枝閉塞肝細胞癌例に対する有効な治療法となる可能性が示唆された.長期生存例では術前の肝機能は良好であった.術前の血清T.Bil.値が3.0mg/dlをこえる症例では予後は不良であった.また,1回のSMANCS-LPD注入量が6mlをこえた例で術後早期に肝不全で死亡した例があり,同療法を安全に施行するには,1回注入量は4ml前後が適当であると考えられた.
  • 大畑 充, 山内 眞義, 清水 能一, 石沢 和敬, 飛鳥田 一郎, 亀田 治男
    1989 年 30 巻 8 号 p. 904-908
    発行日: 1989/08/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    輸血歴,免疫抑制療法歴もなく,ELISAによりIgMサイトメガロウイルス(CMV)抗体が陽性を示し,CMVによる急性肝炎と確診しえた成人発症の2例を経験したので報告する.症例1は28歳男性,昭和62年11月20日,発熱,全身倦怠感,肝機能障害を主訴に入院.T. Bil 0.7mg/dl,GOT 138mu/ml,GPT 216mu/ml,OKT4/T8比0.9.症例2は22歳女性,昭和63年9月16日,発熱,頭痛,肝機能障害を主訴に入院.T. Bil 0.8mg/dl,GOT 132mu/ml, GPT 235mu/ml,OKT4/T8比0.8. 2例ともHBsAg(一),anti HBs(一)anti HBc(一),anti HA(一),自己抗体もすべて陰性で,長期にわたる発熱と無黄疸性の肝炎を特徴とした.トランスアミナーゼの上昇は中等度にとどまり,OKT4/T8比が低下し,細胞性免疫能の低下が示唆された.肝生検像では,散在性に肝細胞壊死とリンパ球浸潤を認め,封入体を有する巨細胞は認めなかった.
  • 沖本 芳春, 藤原 卓也, 酒井 勝位, 太田 安英, 木下 迪雄, 津田 政直, 高岡 亮, 内田 善博
    1989 年 30 巻 8 号 p. 909-913
    発行日: 1989/08/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    Ishakにより肝肉腫の1つの疾患単位とされたEpithelioid hemangioendothelioma (EHE)は稀な疾患と考えられる.著者らは著明な石灰化がみられた肝原発EHEの58歳女子の1剖検例を報告した.生化学的検査では胆道系酵素の軽度上昇,腫瘍マーカーではフェリチンのみ陽性.腹部単純XPでは次第に増強する石灰化がみられ,腹腔鏡下肝生検では正診に到らなかった.肺転移による呼吸不全にて発症後約2.5年の経過で死亡した.
    剖検にて肝に中心壊死部に石灰化を伴なう腫瘍がびまん性に無数に認められた.病理学的にEHEの所見が認められた.
    肺にも同様の所見が認められた.
    その他腹腔リンパ節にもEHE細胞の浸潤が認められた.生前,正診に到るには開腹下楔状生検が必要と考えられた.carcinogenは不明であった.
    本症は石川らによると本邦では未だ10症例の報告しかない.稀な症例と考え報告した.
  • 亀田 幸男, 泉 哲, 高木 大輔, 西内 明子, 進士 義剛
    1989 年 30 巻 8 号 p. 914-918
    発行日: 1989/08/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    症例は73歳の男性で上腹部膨満感を主訴として昭和58年7月11日入院した.生活歴ではコイの生食を好む.入院時検査では便虫卵は陰性,末梢血の好酸球増多と肝機能検査における胆道系酵素の中等度上昇を認め,肝の造影CTでは数個の小円形低吸収域を認めた.腹腔鏡では肝表面に嚢腫状に拡張した胆管と小結節性肝硬変,さらにS4に白色小結節を認めた.肝組織はgarland shapeを呈す胆汁性肝硬変,白色小結節は上皮のadenomatous hyperplasiaと周囲の線維化を伴う小胆管であった.ERCP時に乳頭部より肝吸虫の排出を認め,肝内胆管は末梢で嚢腫状拡張を示した.肝吸虫症では腹腔鏡施行例は少なく,肝表面の特異な胆管拡張や続発性胆汁性肝硬変を伴う例は極めて稀で示唆に富む症例である.
  • 道免 和文, 石橋 大海, 武内 正紀, 島村 隆二, 上田 章, 工藤 二郎, 永渕 正法, 長沢 浩平
    1989 年 30 巻 8 号 p. 919-923
    発行日: 1989/08/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    混合性結合織病(MCTD)の経過中に原発性胆汁性肝硬変症(PBC)を合併した1症例を報告する.症例は48歳,女性.13年前に発熱,多発性関節痛を主訴に入院.Raynaud現象,心膜炎,抗核抗体陽性,抗RNP抗体単独高値,また大腿筋痛,嚥下障害などの自覚所見より,MCTDと診断され,副腎皮質ステロイド剤投与により,外来にて経過観察されていた.2ヵ月前より,血清アルカリフォスファターゼ値の上昇を認め,再入院.抗ミトコンドリア抗体陽性で,肝生検によりScheuer分類第1期のPBCと診断された.両疾患の合併の報告は現在までほとんどみられないが,前者の経過中,後者が発症したことは興味あり,その関連性について若干の考察を加えた.
  • 狩野 吉康, 菅原 俊, 佐賀 啓良, 吉田 純一, 松嶋 喬, 宮崎 保, 豊田 成司, 奥内 豊
    1989 年 30 巻 8 号 p. 924-925
    発行日: 1989/08/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 井本 勉, 国立 裕之, 福田 善弘, 松本 秀敏, 大矢 美香子, 小沢 和恵
    1989 年 30 巻 8 号 p. 926-927
    発行日: 1989/08/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 中山 一, 藤沢 洌, 山内 眞義, 木村 和夫, 大畑 充, 吉川 典孝, 亀田 治男
    1989 年 30 巻 8 号 p. 928-929
    発行日: 1989/08/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 福里 利夫, 町並 陸生
    1989 年 30 巻 8 号 p. 930
    発行日: 1989/08/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 1989 年 30 巻 8 号 p. 931-933
    発行日: 1989/08/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
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