肝臓
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33 巻 , 6 号
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  • 古川 浩, 司城 博志, 久原 克彦, 中岡 幸一, 徳光 秀出夫, 小山 洋一, 白井 善太郎, 多胡 卓治, 鳥谷 裕
    1992 年 33 巻 6 号 p. 449-456
    発行日: 1992/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    食道静脈瘤に対して内視鏡的硬化療法を施行し,静脈瘤の完全消失が得られた121例について,硬化療法後の食道静脈瘤再発に影響する因子をCoxの比例ハザードモデルを用いて解析した.5% ethanolamine oleateの注入量(p=0.0071)が静脈瘤の再発に最も強く影響する因子であり,他にchild分類(p=0.0093),食道静脈瘤以外の側副血行路の有無(p=0.0131)の2因子も静脈瘤の再発に独立して影響する有意の因子であった.これらの成績より,硬化療法後の食道静脈瘤再発には使用した5% ethanolamine oleateの注入量,肝硬変の重症度,食道静脈瘤を形成する門脈系の血行動態,門脈圧亢進症の程度の4要素が影響することが示唆された.Coxの比例ハザードモデルを用いて,硬化療法後の静脈瘤再発を推定する指標となるProg-nostic indexを算出した.このindexは治療後の経過観察に際して有用な情報となるものと思われた.
  • 村上 重人, 大西 明弘, 小坂 和宏, 原田 誠, 和田 光司, 小田 切理純, 土屋 匠, 大野 俊幸, 小沢 靖, 田中 照二
    1992 年 33 巻 6 号 p. 457-465
    発行日: 1992/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    肝障害の進展に伴い血中catecholamine (CA): norepinephrine (NE), dopamine (D)の上昇,renin-angiotensin-aldosterone (AD)系亢進が生ずる.DがAD分泌に対し負の調節を行うと報告されている事から,我々はDの役割を調査するため,肝疾患患者38例,対照(C)9例においてD, CA, AD,腎機能(CrCL)を比較検討し,次に肝硬変(LC)7例,C 6例にmetoclopramide (MP) 20mgを投与しADを経時的に測定,さらにD3μg/kg/min点滴下で同様の操作を行った.同時にNa利尿,prolactin (PRL)分泌に対するDの役割をCと比較した.CAは肝障害に伴い上昇しADとDは負の相関,D/NE比とCrCLは有意な正の相関を示した.MP投与後のAD反応はLCで大きく,逆にPRLはCが大きかった.また,D投与下ではPRLの反応はC, LC共に抑制されたが,ADの反応はC群で抑制傾向を示したもののLC群では抑制されなかった.以上よりLCではD/NE比は腎機能のよい指標となり得AD分泌はPRLと異なりDのより強い緊張抑制下にある事が示された.
  • 関 寿人, 国枝 恒治, 佐藤 正博, 加納 東彦, 若林 正之, 中川 泰一, 城 知宏, 内山 正三, 井上 恭一
    1992 年 33 巻 6 号 p. 466-472
    発行日: 1992/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    切除不能,肝動脈塞栓療法(TAE)の施行出来ない大型肝細胞癌(結節型,腫瘍径5~8cm:HCC)7例に対し,自作のマイクロ波電極を用いた超音波誘導下経皮的マイクロ波凝固療法(PMCT)および経皮的エタノール注入療法(PEIT)の併用治療を施行しその効果を検討た.併用治療の抗腫瘍効果は良好で,腫瘍縮小率は平均40%を示した.現時点での生存期間は,6カ月~14カ月で7例中2例が死亡,2例とも肝硬変による肝不全死であった.また治療後例中3例に肝内に新しいHCCが出現したが,治療を施した腫瘍からの局所再発は認めていない.剖検標本では,治療時腫瘍長径7cmの大型HCCが被膜浸潤部を含め完全壊死に陥っているのが確認された.PEIT施行前に,PMCTを行うことによりPEITの治療回数およびエタノールの総注入量の減少,減量が可能であった.以上より本併用治療は,患者に対する負担の少ない効率の良い局所治療となり得ると考えられた.
  • 張 昌徳, 天野 昌彦, 坂本 泰三, 福永 秀行, 福田 恒夫
    1992 年 33 巻 6 号 p. 473-477
    発行日: 1992/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    血小板減少と自己抗体の出現をみた興味あるA型急性肝炎の1例を経験した.症例は59歳,女性で主訴は発熱と全身倦怠感であった.入院時検査では,高度の肝機能障害と直接型優位の軽度黄疸を認めた.IgM-HA抗体は,cut off値で6.3と陽性を示し,HBs抗原,IgM-HB抗体はともに陰性であったことよりA型急性肝炎と診断した.
    さらに,血小板数6.4万/mm3と血小板減少とRA,抗核抗体,LE細胞等の自己抗体の出現を認めた.入院後,自覚症状は約1週間で消失し,肝機能障害は約5週間で正常化した.一方,血小板は6日目には,13.2万/mm3まで回復した.入院後37日目に施行した肝生検では,急性肝炎消褪期の像が得られた.急性ウイルス性肝炎に一過性の血小板減少を伴うことは時にあるが,自己抗体の出現を伴うことは極めてまれと考えられる.血小板減少と自己抗体の出現の機序につき,若干の文献学的考察を加えて報告した.
  • 佐藤 英博, 才津 秀樹, 吉田 正, 大神 延喜, 松本 敦, 重富 利治, 谷脇 智, 杉山 俊治, 奥田 康司, 中山 和道, 大石 ...
    1992 年 33 巻 6 号 p. 478-483
    発行日: 1992/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    肝後下区域(S6)の腹側表面に,癌腫の一部が露出し存在した22×21mmの小肝細胞癌に対して,新たに開発した手術機器を用いて,本邦で初めて,腹腔鏡下マイクロ波凝固壊死療法を行ったところ,本法は,小肝細胞癌に対する新しい治療法として,有用と考えられたので報告した.症例は63歳,男性.肝機能,および凝固系検査の術後推移をみると,術後1日目に,GOTは423K.U, GPTは241K.U, T. Bil.は2.1mg/100mlと上昇した.また,術後,凍結血漿をまったく使用しなかったため,HPTは42%, PTは48.3%に低下した.しかし,すべての検査値は,術後7日目には術前値に復した.胃管は,術翌日には抜去し,2日目より食事を開始した.術後3週目に撮影したCTでは,治療部は癌腫を含め,著しくlow density areaに陥り,まったくenhanceされず,治療効果も充分であると判断された.また,術後合併症はまったく認められなかった.
  • 浦野 透, 安積 正作, 前谷 二朗, 荒木 雅人, 西嶋 明, 山本 隆一, 橋本 和明, 芝山 雄老, 中田 勝次
    1992 年 33 巻 6 号 p. 484-488
    発行日: 1992/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    乙型肝硬変に合併した肝細胞癌が第8~10胸椎椎体に転移し,横断性脊髄障害をおこした症例を報告した.胸椎転移の経路として門脈に侵入した肝細胞癌が側副血行路を介して奇静脈,半奇静脈に流入し,脊椎静脈を経由して椎体に到達したものと考えられた.
  • 若林 正之, 関 寿人, 城 知宏, 田川 善啓, 中川 泰一, 廣原 淳子, 塘 義明, 井上 恭一, 岡村 明治
    1992 年 33 巻 6 号 p. 489-494
    発行日: 1992/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    症例は58歳,男性.糖尿病の経過観察中,腹部超音波検査にて肝右葉後区域を中心に一部石灰化像を伴う直径約5cmの肝腫瘤を発見された.同部の生検組織は,類骨の形成を伴う異型紡錘形細胞の増殖像を認めた.また右腸骨に圧痛を伴う手拳大の腫瘤を認め,同部の生検組織は索状型の低分化型肝細胞癌像であった.血清の腫瘍マーカーは,AFP 45,449ng/ml,CEA 32.7ng/ml ,PIVKA-II (EIA) 1.22AU/ml,と各種腫瘍マーカーの高値を認め,電気泳動法によるレクチン親和性AFP分画測定では肝癌パターンであった.本例は未治療の肝細胞癌内部に骨肉腫様変化を呈した極めて稀な症例と考えられた.
  • 苅込 和裕, 水田 哲明, 石原 敬夫, 伊藤 慎芳, 前原 忠行, 山口 和克, 末松 直美
    1992 年 33 巻 6 号 p. 495-499
    発行日: 1992/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    症例は55歳の女性.1987年検診のエコーにて肝内胆管の限局性の拡張を指摘され経過観察していた.特に自覚症状は認められなかった.1989年入院精査の結果,肝内胆管の拡張考えられていた像は,実は肝内実質性腫瘤であることが判明した.そのために,超音波誘導下針生検を施行した.組織像は,紡錘形細胞の索状増生から成る非上皮性腫瘍で,S-100蛋白染色陽性より神経鞘腫瘍が疑われた.過去2年間に緩徐な発育傾向がみられたので,肝右葉切除術を施行した.腫瘍は肝門部近傍の右肝管に密着して存在し,4×2×2cmで被膜を有し,割面は黄白色調であった.病理所見では長楕円状核を有する紡錘形細胞束が錯綜した線維性腫瘍で,S-100蛋白染色陽性であった.右肝管壁に分布する神経から発生した良性の肝内schwannomaと考えられた.肝内schwannomaは本症例を含めこれまでに世界に8例の報告がみられるに過ぎず術前に診断しえたのは本症例が最初であり極めて稀と考えられたので報告した.
  • 茶山 一彰, 坪田 昭人, 荒瀬 康司, 斉藤 聡, 池田 健次, 末澤 美栄子, 酒井 洋子, 松本 豊海, 小林 万利子, 森永 傅, ...
    1992 年 33 巻 6 号 p. 500-501
    発行日: 1992/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 奥野 裕康, 竹田 一夫, 高須 雅史, 加納 東彦, 関 寿人, 塩崎 安子, 井上 恭一
    1992 年 33 巻 6 号 p. 502-503
    発行日: 1992/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 漆原 昭彦, 中野 善之, 田中 栄司, 袖山 健, 清沢 研道, 古田 精市
    1992 年 33 巻 6 号 p. 504-505
    発行日: 1992/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 石山 業弘, 片山 和彦, 石見 法邦, 高橋 信一, 五十嵐 秀之, 中島 洋, 斎藤 昌三, 青柳 利雄, 安藤 崇男, 大谷 明
    1992 年 33 巻 6 号 p. 506-507
    発行日: 1992/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 大岩 孝幸, 星野 信, 早川 富博, 神谷 泰隆, 田中 明隆, 平野 朝光, 隈井 知之, 片桐 健二, 宮治 眞, 武内 俊彦
    1992 年 33 巻 6 号 p. 508-509
    発行日: 1992/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
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