代償性肝硬変患者5例において運動トレーニング(1回30分,週3回,5か月間)の身体計測値,血液生化学,血漿アミノ酸濃度,最大酸素摂取量(VO
2max),脚筋力,自覚的疲労症状に及ぼす効果を検討した.負荷運動量は無酸素作業閾値(anaerobic threshold; AT)を求め設定した.その結果,除脂肪体重(lean body mass)は維持され,一方,皮下脂肪厚は減少した.血清トランスアミナーゼ活性は軽度の上昇傾向を示した.血漿アミノ酸は3-methyl-histidineが有意に減少(p<0.05),正常化し,骨格筋崩壊の抑制が推測された.トレーニング前はATが健常人に比し有意に劣っており(p<0.01),トレーニングにより改善傾向を認め,VO
2maxも同様であった.アンケート調査による自覚的疲労感,臨床症状(p<0.05)の改善を認めた,有酸素運動による適切なトレーニングは肝硬変患者の運動能力の改善と骨格筋の維持,自覚症状の改善に有効であると考えられた.
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