肝臓
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34 巻 , 6 号
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  • 松崎 浩司
    1993 年 34 巻 6 号 p. 445-451
    発行日: 1993/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    ウイルス性慢性肝疾患において,肝表面像の進展に伴い肝動脈の分岐形態がどの様に変化しているかを,血管分岐最適原理を用い検討した.対象は,腹腔鏡検査にて診断されたウイルス性慢性肝疾患33例と肝障害を伴わない対照群14例の計47例.腹腔動脈造影フィルムにより右肝動脈前枝から第3分枝が分岐する前後の親枝と子枝の血管径を測定し,また超音波検査にて同部位の門脈分岐角度を計測し肝動脈分岐角度と仮定した.Zamirの方法に従い,各症例について最適原理を満たす血管径および分岐角度の理論値と,実測値がどの程度解離するかを検討した.分岐前後の血管径の関係では,対照群および慢性肝疾患群とも同様の値であった.肝動脈の分岐角度の理論値と実測値の差は,島田分類の300番台より徐々に解離する傾向がみられ,400番台,500番台では,分岐角度の実測値は理論値と大きく解離し,肝動脈循環のエネルギー効率の低下が示唆された.
  • 中林 仁美, 高松 正剛, 辻井 啓之, 坂本 貞和, 岡本 康幸, 中野 博
    1993 年 34 巻 6 号 p. 452-456
    発行日: 1993/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    血中のヒアルロン酸(HY)は,主として肝類洞内皮細胞で分解される.慢性肝疾患,とくに肝硬変では類洞壁の基底膜化が見られ内皮細胞の機能が障害を受けると考えられている.今回,血中HY濃度と肝線維化の程度の関連を検討するため,ウイルス性慢性肝疾患47例につき,肝生検標本の画像解析により定量した肝内コラゲン量と血中HY濃度の相関を求めた.その結果,全症例で相関係数r=0.636 (p<0.001)と有意な相関を認めた.疾患別に見ると,慢性非活動性肝炎群(8例)では,r=0.424で統計学的に有意な相関は認められなかったが,慢性活動性肝炎群(33例)では,r=0.413 (p<0.02)で有意な相関を認め,肝硬変(6例)ではr=0.631で相関傾向は認められたが有意ではなかった.これらより,ウイルス性慢性肝疾患において線維化の進行に伴って類洞内皮細胞の機能障害が進行することが示唆された.
  • 小坂 和宏, 大野 俊幸, 原田 誠, 河合 文平, 松尾 厚, 井上 智雄, 大西 明弘, 田中 照二
    1993 年 34 巻 6 号 p. 457-463
    発行日: 1993/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    肝硬変(LC)では動脈硬化の進展が他疾患に比し少ないとされている.当教室の病理解剖例中のLC57名と他疾患患者50名において心筋,腎皮質内の小動脈を用いて定量的に動脈硬化度を算出し,血清脂質を加え,両群で比較検討を行った.次に入院患者で,血清脂質とアポ蛋白を比較検討した.LCでは他疾患患者に比し動脈硬化の程度は肉眼的及び組織学的検討の双方で軽度であった.また.年齢別の硬化度は加齢に従い他疾患患者で増加,LCで低下し明らかな較差が見られた(p<0.05).血清脂質ではT. Cho.とHDLの有意な低下がみられたがLDLには有意差を認めなかった,アポ蛋白は総じてLCで有意な低下を示したがアポ蛋白A-I/A-II比及びアポ蛋白Eのみは有意に増加した.これより抗動脈硬化作用を持つHDL2が保たれていることが推察された.以上よりLCの動脈硬化の程度は他疾患患者に比べ軽減しており,この機序としてコレステロールの低下及びアポ蛋白Eの増加が考えられた.
  • 榎本 和夫, 岡住 慎一, 福長 徹, 浅野 武秀, 菊池 俊之, 長島 通, 磯野 可一
    1993 年 34 巻 6 号 p. 464-470
    発行日: 1993/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    術前に18F-fluorodeoxyglucose Positron Emission Tomography (FDG-PET)を施行し,切除標本の組織で壊死を伴っていた肝細胞癌切除例13例を対象として,PET画像上壊死部を同定できるかを検討した.画像上,非癌部肝よりもさらにFDGの集積が乏しい部位が壊死部であった.同一症例でFDGが集積しない部位を壊死として壊死率を求め,組織学的壊死率と比較したところ,7.38±6.33%の誤差があったが,lipiodolの影響を受ける事なく視覚的に壊死部の評価が可能であった.肝細胞癌非切除例6例にっいて,Transcatheter Arterial Embolization (TAE)前後の壊死率と最大カウントの変化率から治療効果を検討した.全例に壊死効果または最大カウントの低下を認め,TAEによる治療効果を表現できた.本法は,治療前後における細胞内のhexokinase活性の変化をみることで治療効果を判定する方法で,壊死率に加え,遺残癌組織のviabilityも評価できることから,これらを基に次の治療時期の決定に有用と考えられた.
  • 西田 靖仙, 田中 邦雄, 水戸 廸郎
    1993 年 34 巻 6 号 p. 471-477
    発行日: 1993/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    アデノシソ三リン酸(ATP)は肝臓の機能を維持するためのエネルギー源として,重要な役割を果たしている.従って,ミトコンドリァのATP生成機能は肝機能を評価する上で重要な指標となることが考えられる.本研究では約65%部分肝切除後1~4週のラットに,250mg/kg B.W.のfructose負荷及び20分間の門脈血流遮断負荷を与え,ATPをはじめとする肝内リン酸化合物の代謝動態を31P-NMR法を用いて連続的に観察した.さらにリンエネルギー代謝の観点から,再生肝の機能回復過程について検討を加えた.その結果,肝切除後の週齢とともに,肝内リン酸化合物代謝動態が変化することを見いだした.とくにミトコンドリアにおけるATP生成機能は,週齢とともに改善する傾向を認め,肝切除後4週では非切除群とほぼ同程度の機能を再生肝がもつことを明らかにできた.この結果から,リンエネルギー代謝動態からみて,機能的肝再生には,少なくとも4週を必要とすることが示唆された.
  • 上司 裕史, 大竹 真美子, 河島 久人, 矢倉 道泰, 原田 英治, 片山 透
    1993 年 34 巻 6 号 p. 478-483
    発行日: 1993/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    C型慢性活動性肝炎のインターフェロン(IFN)療法中に,発症した間質性肺炎の2例を報告する.症例1は67歳,女性.IFNα2Aの投与開始約3カ月後より,体動時呼吸困難,乾性咳嗽,発熱が出現した.両下肺野にfine cracklesを聴取し,PaO2は52.5mmHgと低下し,胸部レントゲン写真では両側肺野のびまん性間質性陰影を認めた.IFNを中止しパルス療法を行ったところ改善した.症例2は66歳,男性で,活動性肝硬変であった.HLBIを投与開始1週間後より乾性咳嗽,呼吸困難が出現した.2週間後には,両側下肺野にfine cracklesを聴取し,PaO2は46.2mmHgと低下し,胸部レントゲン写真では投与前より両側下肺野にわずかにみられた間質性陰影が,全肺野に広がっていた.IFNを中止し,パルス療法を行ったが,呼吸不全で死亡した.間質性肺炎はIFNの重篤な副作用と考えられた.
  • 桂巻 正, 高坂 一, 向谷 充宏, 木村 雅美, 古畑 智久, 山口 浩司, 山城 一弘, 三神 俊彦, 木村 弘通, 伝野 隆一, 平田 ...
    1993 年 34 巻 6 号 p. 484-485
    発行日: 1993/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 小島原 典子, 中林 啓記, 池田 忠生, 鈴木 健, 森 道夫, 志方 俊夫, 江角 真理子
    1993 年 34 巻 6 号 p. 486-487
    発行日: 1993/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 平野 鉄也, 真辺 忠夫
    1993 年 34 巻 6 号 p. 488-489
    発行日: 1993/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 金子 和弘, 南部 勝司, 飯島 敏彦
    1993 年 34 巻 6 号 p. 490-491
    発行日: 1993/06/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
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