肝臓
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35 巻 , 4 号
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  • 長谷部 千登美
    1994 年 35 巻 4 号 p. 279-288
    発行日: 1994/04/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    C型慢性肝炎の進展様式について,腹腔鏡色素撒布所見と,腹腔鏡直視下肝生検による組織診断とを併せ,B型慢性肝炎と比較しながら検討した.対象は,C型慢性肝炎263例で,うち74例は経過観察例である.C型慢性肝炎の初期においては,肝表面に散在する淡い色素貯留部が高頻度に認められたが,この所見は限局的に生じた炎症部位を反映するものであった.つまり,強い炎症が散在性に生じるのがC型肝炎の特徴であり,その所見を的確にとらえられる腹腔鏡検査の有用性が確認された.また,このような病変部が徐々に増加して肝病変の進展をきたすことから,B型肝炎と比べ長い経過をとって徐々に進展するC型肝炎の自然経過が説明しうる.そしてさらに進展すると,従来から指摘されていたような,限局性の赤色紋理や溝状陥凹などで特徴づけられる部位差の大きい肝表面像を呈することが明らかになった.
  • 二村 貢, 山中 桓夫, 新井 葉子, 平川 隆一, 吉田 行雄
    1994 年 35 巻 4 号 p. 289-296
    発行日: 1994/04/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    連続したカラードプラ断層像の重ね書きにより1枚の透視的画像を再構築する手法(カラードプラアンギオグラフィー)を,各種肝疾患に臨床応用した.対象は肝細胞癌(HCC)3例,原発性混合型肝癌1例,肝限局性結節性過形成(FNH)1例,門脈血栓症1例の6例である.FNHでは,腫瘍内の車軸様血流走行と腫瘍外の血流が連続的に描写された.HCCの2例では,腫瘍内血流と腫瘍外門脈血流の連続性が描写された.そのうちの1例では,腫瘍から既存の門脈枝を逆流し門脈後区域枝に流出する血流が,腫瘍への流入血流と伴走する様子が鮮明に描写された.原発性混合型肝癌では,門脈本幹の腫瘍塞栓の前後での血流の連続性が描写された.同手法は,血流の連続的な描写や,肝動脈,門脈,肝静脈などの同時表現に優れていた.リアルタイム化されルチン検査に組み込まれることが実現すれば,更に臨床的有用性が明らかになることが期待された.
  • 加藤 充朗, 荻野 英朗, 鍛治 恭介, 寺崎 修一, 河合 博志, 柳 昌幸, 松下 栄紀, 卜部 健, 金子 周一, 鵜浦 雅志, 小林 ...
    1994 年 35 巻 4 号 p. 297-301
    発行日: 1994/04/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    症例は53歳,女性.昭和61年に皮膚掻痒感を伴う原発性胆汁性肝硬変(PBC),Scheuer分類stage Iと診断し経過観察中であったが,3年後全身倦怠感の出現と肝機能検査成績の増悪を認めた.再度の肝生検にて,ピースミール壊死など著明な肝炎性変化を認め,CAH-PBC mixed typeに矛盾しない組織所見であった.ウルソデオキシコール酸(UDCA)治療が開始されたがトランスアミナーゼ値の改善は認められず,治療開始2年後に行った肝生検ではグ鞘炎の改善はみられたがピースミール壊死などの肝炎性変化の改善は得られなかった.保存血清を用いたHCV関連マーカーの検討では,第2回生検時に第2世代抗体陽性,HCV-RNA陽性であり,HCV感染を合併したPBCと診断した.本例はCAH-PBC mixed type類似の組織所見を示した点,またUDCA療法が無効であった点で興味深い症例と考え報告した.
  • 荻原 健英, 大西 真, 三浦 英明, 喜多 宏人, 中村 郁夫, 松橋 信行, 児玉 龍彦, 井廻 道夫, 矢崎 義雄, 岡 輝明, 町並 ...
    1994 年 35 巻 4 号 p. 302-308
    発行日: 1994/04/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    小紫胡湯を10年間服用中,インターフェロン(IFN) α-2b併用投与後に間質性肺炎を呈したC型慢性肝炎の1例を報告した.症例は57歳男性.10年前より肝機能障害のため,近医にて小柴胡湯と強力ネオミノファーゲンCを投与されていた.その投与中,慢性C型肝炎の診断にてIFN α-2b 900万単位を計48回併用投与された.IFN投与終了3ヵ月後頃より歩行時の息切れが出現.胸部X線上両側下肺野に,IFN投与開始前には見られていなかった著明な間質性陰影が認められ当科入院となった.入院後は薬剤中止のみで症状は軽快した.IFN α-2bに対するリンパ球刺激試験の結果は陰性であったが,臨床経過からIFNαによる薬剤誘起性の間質性肺炎が強く疑われた症例であった.最近,小柴胡湯とIFNαの併用による間質性肺炎の副作用が報告されており,過去の文献例も含め臨床上留意すべき点を考察した.
  • 林 伸樹, 松田 良信, 浅野 佳秀, 榎本 和弘, 中野 隆仁, 飯島 尋子, 下村 壯治, 藤倉 美貴男, 山口 桂, 山元 哲雄, 安 ...
    1994 年 35 巻 4 号 p. 309-313
    発行日: 1994/04/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    症例は61歳の男性.黄疸,腹水を主訴に入院.画像診断を含む各種検査上,肝硬変,肝細胞癌が疑われたが,肝不全が塙度であったため対症療法しか行えず約2週間の経過で死亡した.剖検の結果,乙型肝硬変を認め,肝内には多数の腫瘤が見られた.腫瘍は組織学的に粘液産生を認める中分化型管状腺癌であり胆管細胞癌と診断された.また胆嚢内および総胆管内にビリルビン系結石を認めた.肝硬変に伴う原発性肝癌は,一般に肝細胞癌が多く胆管細胞癌は極めて稀であるといわれていゐ.本例はHCV抗体陽性の肝硬変であったが胆道結石も伴っており胆管細胞癌の成因を考える上で,示唆に富む症例と考えられた.
  • 竹村 茂一, 木下 博明, 広橋 一裕, 久保 正二, 藤尾 長久, 田中 宏, 半羽 宏之, 首藤 太一, 奥田 豊一, 春本 研
    1994 年 35 巻 4 号 p. 314-319
    発行日: 1994/04/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    症例は57歳の女性,繰り返す上腹部痛の精査時,肝左葉を中心とする限局性肝内胆管拡張によりCaroli病(以下本症)と診断,尾状葉を含む肝左葉切除を施行した.肉眼的に悪性所見はなかったが,病理組織学的に拡張胆管の粘膜上皮内に限局する胆管細胞癌と診断された.諸家の報告では本症の約8%に胆管細胞癌を合併し,その要因として肝内結石による慢性刺激,長期間の胆汁鬱滞,繰り返す胆管炎さらには先天性の胆道奇形が考えられている.これらの発癌機序は総胆管拡張症や膵胆管合流異常症でも指摘されているが自験例は総胆管拡張や肝内結石を合併しない上皮内癌症例であった.また本例は拡張胆管上皮に著明な過形成や腸上皮化生がみられ,その部分に連続して癌化が認められ,発癌の背景を推測するには貴重な症例と考えられた.
  • 宮地 清光, 三森 経世, 松岡 康夫, 入交 昭一郎, 林 直諒
    1994 年 35 巻 4 号 p. 320-325
    発行日: 1994/04/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
    症例は54歳の女性.35歳以後脱毛著明,37歳レイノー現象出現,40歳肝機能異常を指摘された.48歳会社の検診でZTT高値を指摘された,54歳胆石を発見,同時に抗核抗体陽性のため本院に紹介された.著明な脱毛とソーセージ様手指と口渇を認め,生化学的検査でT.P.,8.6g/dl, ALPがやや高値であったが異常なし.免疫学的検査では,AMA 1,280倍,M2抗体200U/ml以上,ANA 5,120倍,Speckled型,SS-A抗体16倍,nRNP抗体8倍,その他Tu抗体,MM抗体陽性と,多彩な自己抗体を検出した.肝生検像では,中等大胆管は上皮の破壊,脱落,空胞変性がみられ胆管周囲には小円形細胞漫潤を認めいわゆるchronic non suppurative destructive cholangitis (CNSDC)の像(Stage 1, Florid bile duct lesion)を呈していた.MCTD, SjSにPBCを合併した1例を報告し,多彩な自己抗体を免疫沈降法により解析しえたのでここに報告する.
  • 狩野 吉康, 露口 雅子, 佐々木 由理, 髭 修平, 佐賀 啓良, 松嶋 喬, 宮崎 保, 豊田 成司, 奥内 豊
    1994 年 35 巻 4 号 p. 326-327
    発行日: 1994/04/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 若林 正之, 城 知宏, 関 寿人, 中川 泰一, 伊藤 隆之, 塩崎 安子, 井上 恭一, 岡村 明治
    1994 年 35 巻 4 号 p. 328-329
    発行日: 1994/04/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 山本 晋一郎
    1994 年 35 巻 4 号 p. 330
    発行日: 1994/04/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
  • 山下 智省, 安永 満, 萱野 幸三, 竹中 一行, 増原 昌明, 白澤 宏幸, 坂井 田功, 沖田 極
    1994 年 35 巻 4 号 p. 331
    発行日: 1994/04/25
    公開日: 2009/07/09
    ジャーナル フリー
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