膵癌の転移性肝腫瘍に対し, バルーンカテーテルおよびSpherex
R併用区域肝血流遮断下マイクロ波凝固療法 (MCT) を施行し, 著効した症例を経験した. 75歳, 男性. 根治手術不可の膵癌に対し, 化学療法および放射線療法を施行され, 主腫瘍は縮小したが, 肝左葉外側区域に25mm大, 右葉後下区域に45mm大の転移を認めた. 肝の担癌区域を還流する肝静脈をバルーンカテーテルで閉塞し, 更に同区域に流入する肝動脈を細動脈レベルで一過性に閉塞する微少デンプン粒子 (Spherex
R) で塞栓することによって, 担癌区域の肝血流による冷却効果を低下させMCTを行った. 1.6mm径砲弾型深部用電極を用いて, 右葉の腫瘍は60W, 4分間凝固, 左葉の腫瘍は2分凝固で, 腫瘍を完全凝固できた. 術後SpherexRで塞栓した血管はすべて再開通が見られ, また合併症も見られなかった.
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