肝臓
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42 巻, 11 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 佐田 通夫, 長尾 由実子
    2001 年 42 巻 11 号 p. 575-580
    発行日: 2001/11/25
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
  • 静間 徹, 小幡 裕, 橋本 悦子, 林 直諒
    2001 年 42 巻 11 号 p. 581-589
    発行日: 2001/11/25
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    1981~2000年の間に, 東京女子医科大学に入院したA型肝炎患者198例につき検討した. 罹患患者は高齢化傾向にあり, 1980年代に比べ1991年以降の発症例で, 有意に重症化・遷延化例が多かった. またGPT値・急性腎不全の合併率については加齢の関与は認めなかったが, 高年齢層でT-bil値・TTT値が有意に高く, 肝炎の遷延傾向が認められた. 劇症・重症肝炎例においては, 非重症化例と比較しT-bil値やGPT値が有意に高く, その正常化までに要した期間も長かった. また加齢・慢性肝疾患の合併が, 肝炎の重症化に関わる主要な因子と考えられた.
  • 後藤 紀子, 飯田 和成, 萩澤 良美
    2001 年 42 巻 11 号 p. 590-599
    発行日: 2001/11/25
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    Child B及び一部 Child Cを含む29例の肝硬変患者に分岐鎖アルブミン製剤 (BCAA顆粒) を投与し, BCAA顆粒のこむら返り症状に対する投与効果を検討し, 投与前及び3カ月後においてアミノ酸分析を行った. 投与前においてこむら返り症状は66%に認められ, その発生回数 (0~20回/週) は血中タウリン濃度とのみ有意 (p<0.05) な逆相関関係が認められた.
    BCAA顆粒投与にて対象例全例の検討で体重, 総タンパク濃度, アルブミン濃度, 赤血球数に有意な上昇を認めた. こむら返り症状のある群 (19例) はBCAA顆粒投与後に有意(p<0.001) に発生頻度が低下しており, タウリン濃度の有意な上昇 (p<0.01) が認められた. また、メチオニン濃度の低下傾向 (p<0.1) を認め, タウリン合成活性化の関与が示唆された. BCAA顆粒は栄養状態の改善だけでなく, こむら返り症状の改善も望める治療法であると考えられた.
  • 林 鈞貴, 後藤 隆, 小松 眞史, 大嶋 重敏, 中根 邦夫, 米山 和夫, 渡辺 純夫
    2001 年 42 巻 11 号 p. 600-605
    発行日: 2001/11/25
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    症例は38歳, 男性. 1998年11月感冒様症状, 発熱, 尿量減少に気づき近医を受診. 黄疸を指摘され入院. 急性腎不全を合併していたため当科紹介入院. 入院時検査ではAST2330U/l, ALT4590U/l, T-Bil5.1mg/dl, PT30.1%, BUN87mg/dl, Cre9.8mg/dl,IgM-HAAb(+), 尿蛋白 (2+), 尿潜血 (4+) であった. 急性腎不全を合併したA型急性肝炎重症型と診断し, 血液透析を導入したが腎機能の改善を認めず持続的血液濾過透析に移行した. 第61病日目に施行した腎生検組織像は急性尿細管壊死の回復期像を呈していた. これまで腎組織を検討した急性腎不全合併A型急性肝炎の本邦報告例は24例あり, このうち21例に尿細管障害を認め, うち15例は急性尿細管壊死像を呈していた. A型肝炎劇症型, 重症型では急性尿細管壊死の合併に注意が必要である.
  • 関根 裕子, 池田 隆明, 松本 智子, 岡田 英理子, 渡辺 秀樹, 村上 武司, 山岡 一昭, 星野 裕治, 渡辺 守
    2001 年 42 巻 11 号 p. 606-611
    発行日: 2001/11/25
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    症例は原発性胆汁性肝硬変 (Scheuer IV期) で通院中の65歳女性. 800U/l前後で安定していた血清ALPが入院9カ月前より急速に増加し, 全身倦怠感が増強したため精査治療目的で入院した. 入院時検査成績では, ALPが3066U/lと著明に高値を示し, T. Bil の上昇, Albumin, T. chol の低下およびアンモニアの上昇などより肝不全の進行が考えられた. ポリアクリルアミドゲル電気泳動法によるALPアイソザイムの検討で免疫複合型ALPの存在が考えられ, 免疫電気向流法による解析でALP結合性IgGの存在が明らかとなった. その後, 肝不全症状は急速に進行し肝性昏睡にて死亡した. 本症例ではALP結合性免疫グロブリンが原発性胆汁性肝硬変に認められたこと, およびその出現時期と肝不全症状の進行が一致しており示唆に富む症例と考えられた.
  • 高田 晃男, 釈迦堂 敏, 大坪 維範, 高木 美行, 米湊 健, 宗 篤史, 永松 洋明, 板野 哲, 神代 龍吉, 佐田 通夫
    2001 年 42 巻 11 号 p. 612-618
    発行日: 2001/11/25
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    症例は65歳, 男性. 平成10年7月, 肝S7区域に径20mmの肝細胞癌を認め, PEIT, TAEによる治療が行われた. 平成11年6月, 急性膵炎の診断にて再入院となった. その後より黄疸が出現し, 総ビリルビン (以下T. B), 16.6mg/dlまで上昇した. 腹部CTスキャンでは, 肝門部に, 塊状型の腫瘍を認めたが, 肝内胆管や総胆管の拡張は認めなかった. 肝細胞癌再発と膵炎後の胆汁うっ滞と診断し, 本人, 家族に十分な informed consent の後, 肝動脈内にリザーバーカテーテルを留置し, 肝血流量増加と肝細胞の保護作用を期待して, プロスタグランジンE1 (以下PGE 1) の持続肝動注 (120μg/日×14日) を開始するとともに, 肝動注化学療法 (Cisplatin+Fluorouracil 以下CDDP+5-FU) を行った. 黄疸は速やかに改善し, 肝細胞癌に対しては外来での動注化学療法へと移行できた. 急性膵炎後の高度黄疸症例に対するPGE 1持続肝動注の有用性が示唆される例と考え, 報告した.
  • 瀬田 剛史, 関川 昭, 稲田 雅宏, 露岡 清隆, 沖本 芳春
    2001 年 42 巻 11 号 p. 619-625
    発行日: 2001/11/25
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    外来初診時に原因不明の肝機能障害を呈し, その後急速に肝不全が進行した, 示唆に富む悪性リンパ腫2例を経験したのでここに報告する. 症例はともにT-Bilの急激な上昇と血小板の急激な低下を認め, 病状は急速に進行した. 腹部超音波検査, 腹部CTでは肝内に明らかな異常所見を認めなかったため診断に苦慮したが, 骨髄生検またはリンパ節生検の結果, 悪性リンパ腫と診断しえた. 原因不明の肝機能障害を呈する症例に対しては, 画像上肝内に異常所見を認めない場合でも,「急性肝不全の原因に血液疾患がある」ことを再認識し, 速やかに肝生検を行い, 治療方針を決定する必要性があると思われた.
  • 劇症肝炎を中心に
    石川 晶久, 西田 均, 馬場 俊之, 三田村 圭二
    2001 年 42 巻 11 号 p. 626-627
    発行日: 2001/11/25
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
  • 2001 年 42 巻 11 号 p. 628-636
    発行日: 2001/11/25
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
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