症例は33歳, 女性, 初産婦. 妊娠にて近医産婦人科に通院中, 平成15年7月より蛋白尿, 浮腫を指摘された. 同年8月4日心窩部痛, 背部痛を自覚し同院を受診. 受診後, 自覚症状は軽快したが, 高血圧がみられ妊娠中毒症と診断されたため, 同日入院となった. 同11日, 分娩後, 再度強い心窩部痛を訴えた. 肝機能検査異常 (AST 1752IU/
l, ALT 2560IU/
l), 腹部CTにてび漫性低吸収域がみられ, 同13日, 精査加療目的にて当科紹介入院となった. 溶血, 肝機能検査異常, 血小板減少よりHELLP症候群と診断し, 保存的な治療を行った. 腹部造影CTでは経時的に虚血領域の軽快, 肝機能検査の改善がみられ, 同29日退院した. 本症候群を画像にて経時的に観察し得た報告は少ない. 本症候群は産褥期に発症することは少ないが, 産褥期女性の腹痛の鑑別として重要である.
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