肝臓
Online ISSN : 1881-3593
Print ISSN : 0451-4203
ISSN-L : 0451-4203
49 巻 , 8 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
総説
症例報告
  • 相川 達也, 小島 眞樹, 宮本 久仁子, 上野 ちさと, 高橋 雅春, 岡本 宏明
    原稿種別: 症例報告
    2008 年 49 巻 8 号 p. 352-361
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/09/10
    ジャーナル フリー
    67歳の男性が結婚40年後にC型急性肝炎を発症した.その妻(68歳)がC型慢性肝炎患者であり,C型肝炎ウイルス(HCV)RNAが高力価陽性(>5,000 KIU/ml)であった.両者のHCV遺伝子型はともに1b型で,NS5B領域の1,087塩基長の配列において99.7%の一致率を示した.それに対し,これまでに報告されているHCV/1b株との一致率は最高でも96.7%に過ぎなかった.分子系統樹解析によっても,夫婦の持つHCV株は一つのクラスター(bootstrap値:100%)を形成し,同一株である可能性が強く示唆された.詳細な病歴聴取を行ったが,性交渉(月1, 2回)以外の感染経路はいずれも否定された.高齢夫婦間の感染には加齢に伴う生体側因子が関与していると考えられるが,高齢化社会を迎え,HCV感染者頻度の高い高齢者層でかかるHCV感染が起こる可能性を念頭に置く必要があると考え報告する.
  • 森澤 嘉彦, 田中 篤, 三浦 亮, 深水 雅子, 後藤 英晃, 根來 真一郎, 三神 昌樹, 塙 直子, 相磯 光彦, 福里 利夫, 滝川 ...
    原稿種別: 症例報告
    2008 年 49 巻 8 号 p. 362-367
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/09/10
    ジャーナル フリー
    症例は63歳男性.2006年2月に直腸癌と診断され同年3月に手術目的で当院外科に入院したが,肝機能異常を認めたため手術を延期し退院した.退院時には肝機能異常は改善していたものの,その後再度肝機能異常が増悪したため精査目的にて当科紹介入院となった.各種ウイルスマーカーや自己抗体は陰性であり,アルコール摂取や自然食品も含めた内服薬服用はなかった.しかし肝機能異常発現前の2006年2月から,外痔核に対してボラザG坐薬(トリベノシドとリドカインの合剤)とネリプロクト軟膏(吉草酸ジフルコルトロンとリドカインの合剤)を処方され使用していることが判明した.両剤の使用・中止と肝機能異常の出現・消退との時間的な経過が一致し,偶然の再投与により肝障害が再燃していることより,本例の肝障害は外用薬による薬物性肝障害と診断した.外用薬による薬物性肝障害の報告例は極めて少なく,示唆に富む症例と考え報告する.
  • 樋口 佳莉子, 道免 和文, 綾部 俊一郎, 田中 博文, 春野 政虎, 下田 慎治
    原稿種別: 症例報告
    2008 年 49 巻 8 号 p. 368-375
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/09/10
    ジャーナル フリー
    症例は51歳の女性.腹水,下肢の浮腫を主訴に当科に入院し,画像検査,組織検査の結果から非代償性肝硬変と診断された.患者は23歳時にCrohn病と診断され,内科的治療が奏効しないため,23歳時,35歳時の2度に亘り,計200 cmの小腸切除を施行され,38歳頃より脂肪肝が認められていた.HBs抗原,HCV抗体は共に陰性で飲酒歴はなかった.経過中,血清総コレステロール,中性脂肪,血清総蛋白,アルブミン,ALTはほぼ正常値を推移し,低栄養・過栄養もみられず,継続的なステロイド治療,経腸栄養療法も受けていなかった.短腸症候群を原因として,非アルコール性脂肪肝から肝硬変へ進展したと考えられた.
  • 高尾 信一郎, 高田 斉人, 渡辺 次郎, 國吉 政美, 佐藤 丈顕, 桑野 晴夫, 塩崎 宏, 實藤 隼人, 武田 成彰, 増本 陽秀
    原稿種別: 症例報告
    2008 年 49 巻 8 号 p. 376-385
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/09/10
    ジャーナル フリー
    症例は65歳,男性.平成18年12月肝S4/8に径約4 cmの腫瘤を指摘され当科に入院した.諸検査の結果,肝原発腫瘍と考えられたが質的診断が困難であり,腫瘍生検にてsarcomatoid carcinomaが示唆された.肝切除術を施行したところ,腫瘍は単結節型で異型の強い紡錘形細胞が束状に密に増殖し,多形や核分裂像が目立った.免疫染色でAE1/AE3およびvimentinが陽性であり,sarcomatoid carcinomaと診断した.
短報
  • 乾 あやの, 小松 陽樹, 十河 剛, 橋本 卓史, 藤澤 知雄
    原稿種別: 短報
    2008 年 49 巻 8 号 p. 386-388
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/09/10
    ジャーナル フリー
    Thirteen Japanese children and young adults (age range 10-40 years, median 18 years) with chronic hepatitis C have been treated with pegylated interferon α2b and ribavirin combination therapy in our pediatric center. The HCV RNA levels before treatment were 5-3,900 KIU/ml (median 1,500 KIU/ml), with HCV genotype 1 in 7 patients, 2a in 5, and 2b in 1. Of the 13 patients, 8 have completed the treatment course with sufficient follow-up to date, and 7 (with HCV genotype 1b in 4, 2a in 2 and 2b in 1) of them (88%) have achieved sustained virological response. The major adverse effect related to therapy was fever. This combination therapy was well tolerated in all the patients without cessation of the therapy. Our present results encourage treatment of pediatric hepatitis C patients with pegylated interferon and ribavirin, as in adult patients.
feedback
Top