肝細胞癌に対するラジオ波熱凝固療法では,十分なablative marginを得て凝固することが重要であり,その評価は通常CTで行われる.今回,当院でRFAを行った連続70結節に造影CTとソナゾイド
®造影超音波を用いてablative marginに関する4段階の治療効果判定(R判定)を行い,結果を比較した.R判定の完全一致率は50%,重み付きκ係数は0.49であったが,再治療要不要判定の一致率は73%と高く,概ねCTと同等の評価が可能であった.また,造影超音波では16結節(26.2%)で凝固域内に腫瘍影が同定できた.この群では,造影CTで腫瘍にリピオドール
®集積を認めた群とのR判定の完全一致率は70%,重み付きκ係数は0.75と高値であり,リピオドール
®動注の下での造影CTと同程度のablative marginの評価が可能であった.以上より,ソナゾイド
®造影超音波は,良好な画像が得られた場合,再治療要不要の判定に,凝固域内に腫瘍影が同定できた例でのablative marginの治療効果判定に有用であると言えた.
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