肝臓
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55 巻 , 6 号
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特集
総説
原著
  • 岡野 宏, 中野 達徳, 岡本 宏明
    2014 年 55 巻 6 号 p. 325-334
    発行日: 2014/06/20
    公開日: 2014/07/11
    ジャーナル フリー
    薬物性肝障害診断時の項目にE型肝炎の除外は含まれていないが,IgA-HE抗体測定系保険収載後の2012年よりE型肝炎届出数は増加している現状がある.2003年~2012年の期間に当院で経験したE型肝炎13例で,薬物性肝障害診断時のE型肝炎除外の必要性について検討した.E型肝炎12例の感染源は不明であった.E型肝炎マーカー未測定時,8例が薬物性肝障害と誤診され,薬物性肝障害例の11.6%を占めた.E型肝炎例はスコアリングシステムを使用時全例が5点以上となり,点数分布を薬物性肝障害例と比較しても有意差を認めなかった.従来指摘されている畜肉の摂取は13例中1例でのみであり喫食歴からE型肝炎感染を推測することは困難であった.正確な薬物性肝障害診断のため,現行の薬物性肝障害診断基準にE型肝炎マーカー,特に保険収載されたIgA-HE抗体価測定を加え,スコアリングの段階でE型肝炎の除外診断を行う必要があると考えられる.
  • 勝島 慎二, 中村 武史, 角田 圭雄, 田中 斉祐, 小畑 達郎, 鍋島 紀滋, 岡野 明浩, 山東 剛裕, 川崎 俊彦, 藤村 和代, ...
    2014 年 55 巻 6 号 p. 335-348
    発行日: 2014/06/20
    公開日: 2014/07/11
    ジャーナル フリー
    70歳以上のC型肝炎例に対する瀉血療法とIFNベース治療の肝発癌率,生存成績と忍容性を多施設で後ろ向きに比較した.例数と観察期間は瀉血療法群48例と4.4年,IFNベース治療群161例と4.3年,瀉血療法群でBR(Biochemical response)18例,IFNベース治療群でSVR(Sustained viral response)74例,BR 47例を得た.両群間の累積発癌率に有意差は無かったが,SVR例はNo response例に比べ有意に発癌率が低かった(多変量Cox回帰分析,ハザード比0.309,p<0.05).肝疾患関連死は治療終了時AFP値が低いほど有意に抑制されたが(p<0.01),AFP値の低下はSVR例で顕著であった.副作用中止率は瀉血療法群10%,IFNベース治療群20%で有意差はなかった.70歳以上の高齢者でもIFNベース治療の導入が強く推奨される.
  • 梅村 真知子, 渡邉 豊, 小川 浩司, 山本 義也, 矢和田 敦, 榮浪 克也, 長佐古 友和, 川村 直之, 工藤 峰生, 松林 桂二, ...
    2014 年 55 巻 6 号 p. 349-359
    発行日: 2014/06/20
    公開日: 2014/07/11
    ジャーナル フリー
    2007~10年の4年間に,函館市内4病院で診療した13例,函館市内で感染し札幌で発症した1例の計14例のE型肝炎ウイルス(HEV)感染者を対象とし,E型肝炎の臨床像,感染経路の解析およびウイルス遺伝子の系統解析を行った.道南地区における有症状の非A非B非C型急性肝炎のうちE型の頻度は24.2%であった.E型肝炎14(男8:女6)例中,4(男1:女3)例が重症化しそのうち3例は劇症肝炎を呈し2例は死亡した.13例から分離されたHEV RNAゲノムのORF 1 326塩基に対し遺伝子系統解析を行ったところ,3株はgenotype 3,10株はgenotype 4に属した.genotype 4の7株は既報のKitami/Abashiri strainに,2株は札幌圏小流行を起こしたNew Sapporo strainに属した.患者の職業,食肉嗜好,居住地等は共通点に乏しかった.感染源として,従来から指摘されている動物の内臓肉に加え,生の貝類が疑われた.
症例報告
  • 富澤 稔, 篠崎 文信, 富居 一範, 本吉 慶史, 杉山 隆夫, 山本 重則, 岸本 充, 末石 眞
    2014 年 55 巻 6 号 p. 360-366
    発行日: 2014/06/20
    公開日: 2014/07/11
    ジャーナル フリー
    初診時の精査では原因の特定が困難な慢性肝炎が存在する.症例は71歳,女性.全身倦怠感,食思不振を主訴に来院した.B型,C肝炎ウィルスは陰性,自己抗体は陰性,IgGは1919 mg/dl,抗ミトコンドリア(M2)抗体陽性であった.総ビリルビン26.0 mg/dl,PT-INRは1.31であり重症化を示唆していたのでプレドニゾロン40 mg/dayにて治療を開始したところ速やかに肝機能は改善した.治療後の肝生検では小葉間胆管の破壊とけずりとり壊死がみられ,慢性肝炎(F1,A1)であった.今後自己免疫性肝炎(AIH),原発性胆汁性肝硬変(PBC),またはPBC-AIH overlap syndromeに推移する可能性があるcryptogenic chronic hepatitisと考えられた.
短報
  • 永井 一正, 辻 邦彦, 山崎 大, 松居 剛志, 姜 貞憲, 児玉 芳尚, 桜井 康雄, 真口 宏介
    2014 年 55 巻 6 号 p. 367-369
    発行日: 2014/06/20
    公開日: 2014/07/11
    ジャーナル フリー
    Background: Dexmedetomidine (DEX) has both sedative and analgesic properties, and it does not suppress ventilation. This study investigated the safety and efficacy of DEX for sedation of RFA. Methods: This pilot study included 18 patients who received DEX during RFA; median age was 71 years (54-92). The initial loading dose of DEX was 1.5 or 3.0 μg/kg/hr for the initial 10 minutes, followed by 0.5 μg/kg/hr. Results: All 18 conscious patients had tolerated DEX with consciousness. All patients did not showed side effects except for 1 patient, who showed bradycardia but quickly recovered after administered 0.5 mg of atropine surface. Conclusions: It is likely that DEX during RFA is an effective and safe method of sedation in elderly patients.
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