肝臓
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63 巻, 1 号
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総説
原著
  • 矢鍋 之照, 池田 房雄, 藤岡 真一, 遠藤 裕美, 平田 晶代, 赤木 紀代子, 権代 好美, 有岡 明美, 鋼 雅美, 木村 泰治, ...
    2022 年63 巻1 号 p. 9-15
    発行日: 2022/01/01
    公開日: 2022/01/12
    ジャーナル フリー

    当院病院健康フェア(フェア)で肝炎ウイルス検査受検勧奨イベントを企画した.2018年は参加者に肝炎啓発リーフレットを配布し検査勧奨と案内を行った.後日希望者15人が外来受診した(参加者の0.8%).2019年は当日受検し結果説明も聞けるよう工夫したところ希望者が70人に増えた(参加者の7%,P<0.0001).受検者は2018年11人(0.6%)に対し2019年は40人(4%)で有意に増加し(P<0.0001),年代別では60歳以上が3倍に増加し,30~50歳代は18.7倍と著明に増加した.結果は全員陰性だった.2018年2019年とも受検希望者の4分の1に過去の検査歴があり,再度結果の説明(全員が結果陰性)を行った.フェア当日に肝炎ウイルス検査を受検し結果説明を聞く機会を提供することは受検希望者,特に30~50歳代の希望者を増やすため効果的な可能性がある.

症例報告
  • 松谷 直美, 横山 雄一郎, 白築 祥吾, 桑代 紳哉, 沖田 幸祐, 高見 太郎, 坂井田 功
    2022 年63 巻1 号 p. 16-23
    発行日: 2022/01/01
    公開日: 2022/01/12
    ジャーナル フリー

    症例は70歳代男性,B型肝炎ウイルスのキャリアであることを指摘されていたが医療機関への定期受診はされていなかった.発熱と倦怠感を主訴に前医を受診し,肝細胞癌と診断された.CTでは明らかな骨転移は指摘されなかったが,追加検査のFDG-PETでは骨皮質の破壊を伴わないものの骨髄内への集積増加を認めた.引き続き施行した骨髄生検では肝細胞癌の骨髄転移を認め,cStageIVBと診断した.レンバチニブによる治療を約9カ月間行ったが,口内炎や下痢,倦怠感の増悪により投与困難となり,治療開始10カ月目に死亡退院となった.PIVKA-II高値の症例では,CTで肝外転移が指摘されなくてもFDG-PETを追加施行する意義がある.

  • 小坂 正成, 河岡 友和, 上平 祐輔, 白根 佑樹, 三浦 崚一, 村上 せらみ, 矢野 成樹, 網岡 慶, 鳴戸 謙輔, 安藤 雄和, ...
    2022 年63 巻1 号 p. 24-34
    発行日: 2022/01/01
    公開日: 2022/01/12
    ジャーナル フリー

    40歳女性.B型肝炎に対し20XX-10年よりインターフェロンの投与を行ったがALT高値が持続していたため,20XX+5年よりエンテカビル投与を行い,翌年HBV DNAは陰性化した.

    20XX年に造影MRI検査にて肝S6に肝細胞造影相で低信号,T2強調画像,拡散強調画像で高信号を呈する約10 mmの結節を認めたが,動脈優位相で造影効果はみられなかった.早期肝細胞癌の可能性を念頭に経過観察を行っていたが,約9年の間,画像変化はなく,腫瘍マーカー上昇もみられなかった.20XX+9年,造影MRI検査の動脈優位相にて濃染が出現し,造影CT検査でも早期濃染を認めた.多血化した肝細胞癌が疑われたため,20XX+10年に肝S6亜区域切除術を施行し,中分化型肝細胞癌と診断された.

    本症例は乏血性結節が長期間不変であったにもかかわらず,約9年後に多血化がみられており,示唆に富む症例であったため報告する.

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