肝臓
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原著
  • 柴崎 充彦, 畑中 健, 嶋田 靖, 長島 多聞, 竝川 昌司, 斉藤 秀一, 細沼 賢一, 長沼 篤, 滝澤 大地, 新井 弘隆, 小曽根 ...
    2020 年 61 巻 1 号 p. 1-10
    発行日: 2020/01/01
    公開日: 2019/12/27
    ジャーナル フリー

    2016年11月から2017年12月までに,高アンモニア(NH3)血症を伴う肝性脳症にリファキシミンを投与した57例を後ろ向きに検討した.治療時と比べて,4,8,15日後に肝性脳症は有意に改善した(いずれもP<0.001).治療時,1,3カ月後の血中NH3中央値は148(107-189)μg/dl,99(71-142)μg/dl,123(80-168)μg/dlで,治療時と1カ月後の間に有意差を認めた(P=0.048).観察期間中央値は10.5(3.6-23.6)カ月で,肝性脳症の再発症例は27例(47.4%)で,累積再発イベント率は,3,6,12カ月後で24.6%,40.8%,42.7%であった.有害事象は下痢と腹痛がそれぞれ1例(1.8%),2例(3.5%)で保存的に改善した.日本人症例における実臨床でもリファキシミンの有効性と安全性が示唆された.

症例報告
  • 髙岡 良成, 森本 直樹, 三浦 光一, 野本 弘章, 渡邊 俊司, 津久井 舞未子, 前田 浩史, 五家 里栄, 礒田 憲夫, 室井 一男 ...
    2020 年 61 巻 1 号 p. 11-17
    発行日: 2020/01/01
    公開日: 2019/12/27
    ジャーナル フリー

    症例は74歳男性.2018年X月に大動脈弁置換術の際に輸血を施行した.術後2カ月頃から肝機能障害を認め,HEV-IgA抗体およびHEV-RNA陽性(genotype 3b)でE型肝炎と診断した.その後の解析で輸血前のHEV-IgG抗体陽性,HEV-RNA陰性であったことからE型肝炎既感染例と考えられた.また輸血に使用した凍結新鮮血漿からHEV-RNAが検出され,解析できた遺伝子配列が患者由来HEVとほぼ一致したため,輸血によるE型肝炎と判断した.本邦では2017年までに本例を含めると,少なくとも26例の輸血後E型肝炎が発症し,その報告数は増加しつつある.北海道地区では輸血製剤において核酸増幅検査によるHEVスクリーニング検査が行われているが,それ以外の地区では施行されていない.よって全国での核酸増幅検査によるHEVスクリーニングの早期導入が望まれる.

  • 末廣 智之, 別府 麻美, 釘山 有希, 戸次 鎮宗, 橋元 悟, 佐伯 哲, 長岡 進矢, 阿比留 正剛, 山﨑 一美, 小森 敦正, 八 ...
    2020 年 61 巻 1 号 p. 18-23
    発行日: 2020/01/01
    公開日: 2019/12/27
    ジャーナル フリー

    Edwardsiella tarda(以下E. tarda)による肝膿瘍は稀であるが,基礎疾患がある場合は重症化する場合もあり注意を要する.症例は79歳女性,C型慢性肝炎治癒後および肝内結石に対し肝左葉切除術の既往がある.悪寒と発熱を主訴に来院し,腹部CTでS5/8に50 mm大の膿瘍を認め入院となった.入院6日前に施行した腹部超音波検査では,肝膿瘍は指摘できなかった.入院時の血液培養からE. tardaが検出され,入院翌日にPTAD(percutaneous transhepatic abscess drainage)を行ったところ膿汁からE. tardaを含め3種類の細菌が検出された.E. tardaによる感染症は急速に悪化する場合があるため,早急な治療介入が必要と考えられる.

速報
  • 芥田 憲夫, 川村 祐介, 荒瀬 康司, 斎藤 聡, 藤山 俊一郎, 瀬崎 ひとみ, 保坂 哲也, 小林 正宏, 小林 万利子, 池田 健次 ...
    2020 年 61 巻 1 号 p. 24-27
    発行日: 2020/01/01
    公開日: 2019/12/27
    ジャーナル フリー

    In this retrospective study, serial liver biopsy was performed to investigate the efficacy of sodium-glucose co-transporter-2 (SGLT2) inhibitor (SGLT2i) in patients with non-alcoholic steatohepatitis (NASH) complicated by type 2 diabetes mellitus. A total of three cases, wherein SGLT2i was introduced, were evaluated by examining liver histology obtained at three points, during pretreatment, 24 weeks after the start of the treatment, and 3 years or more after the start of the treatment. All of the three cases showed worsening condition upon physical examination. However, one of the three cases indicated worsening histological findings during the 3rd biopsy than at pretreatment, but the other two cases had maintained histological improvement. In conclusion, the long-term histological impacts of SGLT2i in patients with NASH showed various findings, regardless of worsening condition upon physical examination. Furthermore, large-scale prospective studies are needed to determine the long-term impact of SGLT2i on the histological features in patients with NASH.

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