日本火災学会論文集
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48 巻, 2 号
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論文
  • (Part II)温度変化を伴う密度流先端部の移動性状
    松下 敬幸, 福谷 周, 松本 衛
    1998 年 48 巻 2 号 p. 45-51
    発行日: 1998年
    公開日: 2011/07/21
    ジャーナル フリー
    従来のゾーンモデルでは取り扱いが困難であった広い空間内の天井面を軸対称に拡大する煙先端部の移動性状を,先端部の移動速度については前報(Part I)で示した密度変化がない場合の先端部移動のモデルを用い,新たに熱損失に伴う煙層全体の平均温度の変化を考慮した先端部移動のモデルの拡張を行った。次いで,熱気流を用いた模型実験により定式化の妥当性を検証し,実験値と計算値の良い一致を得た。
    なお,実際の建物における煙流動の予測に用いるためには,プルーム域を含めた天井面衝突直後の過渡領域の取り扱いなど,今後さらに検討が必要である。
    (オンラインのみ掲載)
  • 原田 和典, 増田 秀昭, 吉田 正志, 茂木 武, 須藤 昌照
    1998 年 48 巻 2 号 p. 53-61
    発行日: 1998年
    公開日: 2011/07/21
    ジャーナル フリー
    建築構造部材の耐火試験における試験体への熱入力は,炉の構造,燃料,および炉内温度測定用の熱電対の応答特性により異なり,これが耐火試験結果にばらつきをもたらす一因である。本研究においては,炉の内貼り材料が異なる2つの壁炉(セラミック,耐火煉瓦)を,3種類の熱電対(シース熱電対,鋼管入り熱電対,プレート熱電対)により制御して同一の試験体を加熱した時の温度上昇を測定しその差異を分析した。
    その結果,熱電対の種類の方が炉の内貼り材料の影響よりも顕著であり,鋼管入り熱電対およびプレート熱電対では,内貼り材料に関わらずほぼ同じ熱流が試験体に加わるが,シース熱電対制御では内貼り材料の違いにより有為な差が生じた。
    (オンラインのみ掲載)
  • 難波 義郎, 保野 健治郎
    1998 年 48 巻 2 号 p. 63-71
    発行日: 1998年
    公開日: 2011/07/21
    ジャーナル フリー
    本研究では,地域の平常時の火災危険度を検討するとともに消防署所の適正な配置に関する分析を行なった。そして,筆者らの火災延焼モデルおよび数理計画法を適用した配置計画モデルによって予想焼損面積を考慮した消防署所の配置案の検討ができることがわかった。神戸市を対象としたケーススタディーでは消防車両の総走行距離を最小にするような位置に署所を配置したと仮定した場合は,年間数百m2の焼損面積の低減が期待できることがわかった。また,駆けつけ時間が10分を越えるメッシュが存在する西消防署および有馬出張所の2ゾーンについては,両地域とも3分割すれば,10分以内に全メッシュに到着できる配置案が算出された。
    (オンラインのみ掲載)
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