日本火災学会論文集
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64 巻, 3 号
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論文
  • 竹内 裕貴, 山本 和弘, 錦 慎之助
    2014 年 64 巻 3 号 p. 21-28
    発行日: 2014年
    公開日: 2016/02/12
    ジャーナル フリー
    火災に備えてホテルなどの部屋には初期消火用のスプリンクラーが設置されているが,実際の火災を想定したデモ実験は難しく,避難行動の観点からスプリンクラーの有効性を明らかにするには数値シミュレーションが有効である。そこで本研究では,まず火災シミュレーションソフトFire Dynamics Simulator により部屋内の火災を模擬し,スプリンクラーの配置や散水量を変えて区画火災の数値シミュレーションを行った。FDS により再現された火災の時系列データを用いて火災発生後の避難行動の数値シミュレーションを行った。煙の流動や延焼領域の拡大の違いからスプリンクラーが避難行動に及ぼす影響を避難時間および避難者が一酸化炭素に曝された時間により定量的に評価した。
  • 佐々木 克憲, 関澤 愛
    2014 年 64 巻 3 号 p. 29-37
    発行日: 2014年
    公開日: 2016/02/12
    ジャーナル フリー
    筆者らは,大規模地震時の同時多発火災を想定した,延焼予測と消防力運用シミュレーションから成るリアルタイムシステムの研究開発を行っている。
    本研究では,神奈川県のある中規模都市を対象地域として,地震時の同時多発火災を前提とした消防能力評価,および火災リスク評価を行った。火災リスク評価においては,放任火災時,および現有消防による消防運用結果に対して,消防部隊条件や消防水利条件を変えた場合の影響について分析を行った。
    検討の結果,A市南東部に高火災リスク地域の存在が確認された。この地域の火災リスクは,防火水槽の増強と消防団の放水能力増強を組み合わせた場合に最も低減されることがわかった。
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