消防隊員の活動現場は非常に過酷であるため, 早期の休憩あるいは交代は, 隊員の活動能力および判断力の回復を図るためにも重要である。
そこで, 日頃の訓練および活動経験に基づく判断(主観的な情報)に, 消防活動中の疲労状態を表す数値(客観的な情報)を付加することで, 人的ミスおよび労務災害発生の未然防止だけでなく, 労働安全性の向上あるいはシームレスな活動による消防戦術の高度化に役立つと考えられる。
本研究では, 消防活動中の消防隊員の心拍変動の周波数解析から得られるゆらぎ指標およびパワースペクトル密度形状の変化に注目した。なお消防活動は, 身体的および精神的に負担の大きい活動を伴うが, 本研究では身体的負荷による疲労を対象とした。
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