2011 年の東北地方太平洋沖地震津波により宮城県気仙沼市内の脇地区で発生した津波火災の焼失範囲を対象に, 火災前の瓦礫の堆積状態を定量的に把握した。ここでは, 火災の前日に航空機によって撮影された2 枚の空中写真を活用し, 空中写真測量によって堆積瓦礫を含む地表面の三次元座標(Digital Surface Model)を取得した。その後, これから地盤面の三次元座標(Digital Elevation Model)を差し引くことで, 瓦礫の堆積範囲と堆積深を推定した。内の脇地区火災の焼失範囲36,444 m
2 のうち瓦礫の堆積範囲は26,564 m
2と推定され, 堆積深の平均, 中央値, 75%タイルはそれぞれ1.6 m, 0.8 m, 2.1 m となった。
抄録全体を表示