東京家政学院大学紀要
Online ISSN : 2434-7922
Print ISSN : 2186-1951
最新号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 山田 浩
    2025 年65 巻 p. 1-12
    発行日: 2025/08/31
    公開日: 2025/12/13
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    現在、日本では教員不足が深刻な問題となっている。この原因の一つとしては、精神疾患を理由とする現職教員の離職・休職率の高さが挙げられている。精神疾患に至る経緯はさまざまであるが、責任を過度に感じると心身の不調に陥りやすくなることが指摘されている。そこで本稿では、小学校教員養成課程に所属する大学生を対象に、ケースメソッドを応用して、教員としての責任感の中でも、学習動機に関する側面について理解を深めることを目的とした実践を報告する。具体的には、学生が担任として英語の授業を担当する場面を設定した。そこで、児童が英語の学習に価値を見出せなくなり、英語を嫌いになってしまった状況を想定させた。ここでの児童への対応方法と自分の責任感について各学生に考えさせた上で、小グループ及び全体で意見を交換させた。本実践によって、学生は自分の対応策と責任感の傾向について気づきが促され、教員の責任感について理解を深める様子が確認された。
  • ―食育後における感謝の念の有無による検証―
    加藤 穂香, 三澤 朱実
    2025 年65 巻 p. 13-30
    発行日: 2025/08/31
    公開日: 2025/12/13
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    小学校における食品ロスとして、給食の食べ残し問題がある。食べ残しは子どもの成長や健康・栄養面などにも影響を与える。そこで本研究では、給食の食べ残しを減らすため、感謝の念を育てる食育を行い、その効果を無記名自記式質問紙調査によって明らかにした(神奈川県内A小学校2年生・5年生の有効回答者全136人)。食育後、全体では、食べるときにありがとうの気持ちをもつ児童(高感謝群)が有意に増加し(p=0.029)、2年生では、食べることが好きな児童が有意に増加した(p=0.035)。高感謝群はそうでない児童に比して、食べることは大切、食べものを捨てることはもったいない、食べものを残さないように気を付けている、食べものを残さない自信がある児童が有意に多かった。これらのことから食べるときにありがとうの気持ち(感謝の念)を育てる食育を行うことで、児童の食べ残しを減らすことができる可能性が示唆された。
  • 三宅 紀子, 伊藤 有紀
    2025 年65 巻 p. 31-43
    発行日: 2025/08/31
    公開日: 2025/12/13
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    “A New System of Domestic Cookery” は19世紀はじめに英国で初版が出版されたRundell 夫人著の家庭料理の料理書で、その後多くの改訂を重ねてきたが、これまで調理科学的研究はなされてこなかった。本研究では、1842年に出版された第66版の菓子類を取り上げ、その調理科学的特徴を明らかにすることを目的とした。パイ類では、パイ生地の他、ブリオッシュ生地や米粉を用いた生地などの調製法が記載されていた。プディングの調理法では、ボイルドとベイクドがそれぞれほぼ半数を占めており、油脂としてバターとスエットが多く用いられていた。コールドプディングなどの冷たいデザート類では、濃度をつけるあるいは凝固の方法として、卵の加熱、でんぷんの糊化、酸による作用、ゼラチンの順で多かった。ケーキ・ビスケットの膨化剤は無添加のものがほとんどだが、イーストや化学膨化剤を使用したものもあった。英国では、部分的に形を変えながら現在でも食されている菓子が認められた。
  • 樋口 誉誌子, 瀬戸 美江
    2025 年65 巻 p. 45-50
    発行日: 2025/08/31
    公開日: 2025/12/13
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    鉄は人体の機能維持に不可欠な栄養素であるが、令和5年国民健康・栄養調査によると、女性の鉄摂取量はほとんどの年代で推奨量を満たしていない。そこで、調理用鉄玉を家庭での調理に使用し、鉄補給の方法の一つとしての有用性を確認するための基礎的知見を得ることを本研究の目的とした。酢酸、クエン酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、酒石酸を0.01Mに調製した水溶液で鉄玉を加熱した場合、酢酸水溶液で45.3µg/mL、クエン酸水溶液で165.0 µg/mL、コハク酸水溶液で97.4 µg/mL、乳酸水溶液で95.8 µg/mL、リンゴ酸水溶液で146.7 µg/mL、アスコルビン酸水溶液で80.2 µg/mL、酒石酸水溶液で190.5 µg/mLとなり、鉄溶出量は有機酸の種類や構造によって差があることが分かった。
  • ―花魁風着付けを焦点として―
    太田 茜
    2025 年65 巻 p. 51-56
    発行日: 2025/08/31
    公開日: 2025/12/13
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    成人式(二十歳のつどい)には多くの女性が和装、特に振袖姿で出席しているがその着姿は近年バラエティに富み、アレンジした着付けが複数確認されている。その中でも花魁風着付けは見た目のインパクトやイメージソースの特性上話題になりやすく、ニュースやSNS等で批判的な言説にさらされることも多い。実際の成人式参加者において花魁風着付けがどのように受容、もしくは批判されているのかを検討したところ、花魁風着付けそのものには肯定的ではあるものの、式典に参加する服装としてはふさわしくはないという意見が多くあらわれた。また、特に和装へのこだわりが強く振袖以外の服装を選ぶ参加者の中には花魁風着付け自体への忌避感が強い傾向がみられ、それは花魁等についての知識がある程度あることに由来していることがあきらかになった。
  • 河田 敦子
    2025 年65 巻 p. 57-61
    発行日: 2025/08/31
    公開日: 2025/12/13
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    本稿は、筆者が附属図書館長であった2024年度に、全ての目録が電子化された「大江文庫家政学英国コレクション」全742件について、その書誌の概要を示す調査報告である。このコレクションの存在が広く世に知られ、研究等に資することを目的としている。本稿では、同コレクションに収められている蔵書の分野、刊行年、価格、著者について、概要を記述した。本稿の情報がきっかけとなり、多くの方々の研究に本コレクションが有効活用されることを願っている。
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