化石

The change of water quality in Nagasaki Bay, West Japan after reclamation of the Koyagi Channel are reconstructed on the basis of analysis of sedimentary facies and dinoflagellate cyst assemblages in two cores collected at the stations NGB-1 and NGB-2 (86cm and 60cm in length respectively). Sedimentation rates of these cores estimated by ^<210>Pb method were approximately 9.9mm/year at St. NGB-1 and 4.3mm/year at St. NGB-2. The median diameter of the sediments varied from 3.9 to 7.1φ at St. NGB-1 and from 1.9 to 8.2φ at St. NGB-2. The proportion of silt and clay increased upward at St. NGB-1 after reclamation of the Koyagi Channel in 1968, because larger sediment particles derived from the rivers became unable to be transported to this point. At NGB-2, the median diameter of the sediments became 3.9φ from 1.9φ around the 1943 year horizon, concordant with the remarkable increase of human population in Koyagi Town. Dinoflagellate cysts mainly consisted of the autotrophic Gonyaulacoid Spiniferites spp., the heterotrophic Protoperidinioid Brigantedinium spp., and the autotrophic Gymnodinioid Pheopolykrikos hartmannii. At both stations, cyst abundance decreased approximately from 1969 to 1995, but cysts of heterotrophic species increased during this period. At St. NGB-2, the abundance of heterotrophic species recorded a maximuim (ca. 64%) at the horizon deposited in about 1948. Since reproduction of heterotrophic dinoflagellate cysts is stimulated by foods such as diatoms and other smaller phytoplankton, the increase of these cysts indicate that primary production of diatoms and other phytoplanktons might have been accelerated, and that in that period nutrients for these autotrophic micro-algae such as nitrogen and phosphates probably increased. These data suggest that eutrophication started in around 1950 and was accelerated after reclamation of the Koyagi Channel.

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熱帯の沿岸海草帯に生息する葉上性有孔虫類の季節変化を明らかにするために, 琉球列島伊良部島の沿岸付近に分布する海草帯で, 約1年間海草試料を採集して, 有孔虫群集の構造やその季節変動を解析した.海草帯の葉上性有孔虫群集は主に石灰質殻有孔虫で構成されており, 年間を通して葉上生活者のCalcarina calcarが優占することで特徴づけられる.有孔虫の生息密度は, 2月から3月(冬から春)にかけてと11月(秋, あるいは秋から春)の時期に増加し, 7月から10月(夏から秋)まで激減する.群集の種構成, 多様性, 生活型, 殻サイズに関しても, 季節による違いが明瞭にみられる.Calcarina calcar以外では, 冬から春にかけては膠着生活者のHauerina pacificaやLamellodiscorbis sp, 自由生活者のVertebralina striata.および付着可動生活者のGlabratella millettiiが相対的に増加し, 秋は自由生活者のQuinqueloculina seminulum, Q. semireticulosa, Bolivina striatulaや膠着生活者のCymbaloporetta planaが増加する.一方, この海草帯の優占種であるC. calcarの個体群動態は, この葉上性有孔虫群集の季節変化に大きな影響を及ぼす.生殖室をもつ個体の数や小型個体の増加から, この種は主に春に無性生殖を行っていると推定される.このような海草帯における葉上性有孔虫類の季節変化は, 海草上の餌量の変化や海草帯付近における海水特性の変化など, 海草帯に特有の環境要因の変化に原因があると考えられる.その原因は特定できていないが, 夏季の海草帯は葉上性有孔虫類にとって厳しい生息環境になるようである.今後は海草帯の葉上性有孔虫類の生息密度に影響を与える環境要因を検討していく必要がある.

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メアリ・アニング研究が進んできて, メアリの全貌が少しずつ明らかにされてきた.これは古生物学史が, 英雄伝説ではなく, 社会全体の古生物への認識がどのように変化してきたかを探る, 新しい方向で進み始めたことでもある.ただし, トレンズが1995年に強く批判しているにもかかわらず, 実際には, メアリの紹介がいまだ, 子供時代の発見に集中している.新しい古生物学史もまだ歩み始めたばかりである.科学史家がさらに声を大きくして主張していかねばならない.1998年, イギリス古生物学会はアマチュアへの賞をメアリ・アニング賞と改名した.メアリ・アニングは真のアマチュアであろうかという問題もあるが, ここには, 古生物学を誰が担っていくのかという大きな問題がかくれているように思う.メアリ・アニングの生きていた時代には, 化石の発見そのものが学問を大きく進めていたから, 古生物学者と化石採集家が共同作業をしていたと思う.現在のように化石について研究することと, コレクターとして化石を蒐集することが別ではなかった.化石の研究者と採集者が協力して, 化石への理解を深めていたように思う.現在でも古生物学の本質は変わらないと思う.古生物学者はその学問の意図を多くの人々に明確に示さなければならないだろうし, コレクターは学問の動向を警戒するとはいわないまでも, もっと注目していかなければならないであろう.メアリ・アニングの研究史を通して, もっと古生物学が身近なものになり, 実り豊かな古生物学の研究が生まれてくることを祈る.

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