形態・機能
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16 巻 , 2 号
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総説
  • 川畑 遊星, 吉永 一也
    2018 年 16 巻 2 号 p. 62-67
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/05/09
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    血液-精巣上体関門blood-epididymis barrier(BEB)の解剖学的実体は精巣上体管を内張りする上皮であり、上皮細胞同士がタイト結合で連結している。BEBは管腔液の漏れを防ぐ障壁(物理的または解剖学的バリア)となるだけでなく、精子を管腔側に隔離して個体の免疫系から守っている(免疫学的バリア)。さらに、上皮細胞膜で発現する輸送担体は管腔内外への分子の移動を制限・調節し、精子の成熟に最適な微小環境をつくりだしている(生理学的バリア)。精巣上体が最大限の機能を発揮するためには、これら複数のバリアによる相互作用が不可欠である。本稿では、BEBに関する基本事項と最新の知見を概説する。

原著論文
  • 高橋 有里
    2018 年 16 巻 2 号 p. 68-76
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/05/09
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は、ハロペリドールデカン酸エステル注射液(以下、ハロマンス®)の筋肉内注射に起因する硬結の特徴を明らかにし、硬結に対する看護ケア方法の示唆を得ることである。

    事例研究と動物実験を行った。動物実験により事例に観察されたような硬結部を作製することができた。硬結部の筋組織を観察した結果、ハロマンス®は筋肉内で小滴状に分布し、その薬液周辺の炎症反応が長期間持続していることが分かった。この組織変化を皮膚上から触診で触れるのがハロマンス®筋注部位に観察される硬結部と示唆された。また、事例の経過から一度発生した硬結はなかなか消失しないことが明らかになった。したがって、硬結対策には発生を予防することが重要で、そのためには薬液をなるべく細かい小滴状に分散させる看護が必要と考えられた。

  • 高橋 有里
    2018 年 16 巻 2 号 p. 77-82
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/05/09
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は、ハロペリドールデカン酸エステル注射液(以下、ハロマンス®)の筋肉内注射に起因する硬結を予防する看護ケア方法を検討するための基礎的データを得ることである。

    動物実験を用いた基礎研究を行った。その結果、ハロマンス®注射部位に観察される薬液の小滴は、ハロペリドールそのものではなく、ハロマンス®に添加されているゴマ油由来の油滴であることが明らかになった。硬結の本態は、油滴が大きく残り、その周辺の炎症反応が長期間持続することである考えられた。したがって、硬結を予防するには、油滴をより細かく分散させるとともに、炎症を最小限に抑えることが必要と考えられた。その方法として、注射後ハロマンス®が油滴を形成する前に、投与された薬液が組織内で動くような活動で、組織への負荷が少ない動きが効果的であると考えられた。

    今後は、筋注後の油滴がより細かく分散し周囲組織の負荷も少ない活動として、具体的にどのようなものが効果的か検討を重ね、硬結予防のための看護ケア方法を構築していきたいと考える。

  • 鈴木 由依子, 間脇 彩奈, 中西 啓介, 菊森 豊根, 竹野 ゆかり, 大島 千佳, 藤本 悦子
    2018 年 16 巻 2 号 p. 83-89
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/05/09
    ジャーナル フリー

    リンパ浮腫の効果的なケアを検討するために、MRIを用いて浮腫肢全体の水分分布を調べた。

    乳がん術後に片側性のリンパ浮腫を発症した7人の女性(平均55.9±13.6歳)の上肢を、MRIを用いて観察した。分析はMR画像(T1強調、T2強調、脂肪抑制、水抑制)から水分貯留部位を同定し、またその面積を画像毎に計算して量の指標とした。

    脂肪抑制画像(STIR)では、7人の被験者全員の前腕尺側約1/2に高信号(自由水示す)が認められた。この部位は、水抑制画像(FLAIR)では低信号を示した。上腕では5人の被験者の後上腕部に高信号が見られた。腋窩に高信号の見られたものはいなかった。手や指では、STIR上の高信号はいずれも背側で認められた。量の解析では自由水は前腕尺側に多いことが明らかになった。

    これらのことから、複合的治療を構成するリンパドレナージの対象部位として、前腕尺側が最も重要であることが示唆される。

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