形態・機能
Online ISSN : 1884-6084
Print ISSN : 1347-7145
ISSN-L : 1347-7145
最新号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
特集 新型コロナウィルス感染対策と授業
原著論文
  • 清水 康史, 渡邉 奈津希, 米田 貢, 西村 誠次, 小林 尚史
    2021 年 19 巻 2 号 p. 41-49
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/03/19
    ジャーナル フリー

    近年、筋の状態を評価する方法として超音波エラストグラフィ(シアウェーブまたはストレイン・エラストグラフィ)を用いた筋硬度評価が注目されており、検者内の高い相対信頼性が示されてきた。一方、筋硬度評価の絶対信頼性に関しては示されておらず、特に投球障害や肩関節機能障害との関連が報告されている棘下筋や小円筋に対してストレイン・エラストグラフィを用いた筋硬度評価は確立していない。そこで、本研究の目的はストレイン・エラストグラフィの一種であるReal-time tissue elastography(RTE)を用いて異なる水平内転角度における棘下筋、小円筋の筋硬度評価の相対信頼性および絶対信頼性を明らかにすることである。対象は肩関節疾患のない健常成人男性11名21肩とし、異なる肢位における筋硬度の変化を確認するために腹臥位にて肩関節水平内転30°(HF30°)および水平内転90°(HF90°)における棘下筋、小円筋の筋硬度を評価した。筋硬度は筋の歪み値(A)と音響カプラーの歪み値(B)の比(B/A)(Strainratio: SR)として算出し、硬い組織ほど高値を示す。相対信頼性として級内相関係数(ICC(1,3))、絶対信頼性としてBland-Altman分析および最小可検変化量(Minimal detectable change: MDC)の95%信頼区間であるMDC95を求めた。各肢位における棘下筋、小円筋のSRのICC(1,3)は0.89-0.98であり、高い相対信頼性を認めた。絶対信頼性を評価したBland-Altman分析では加算誤差、比例誤差ともに認めず、MDC95はHF30°、HF90°においてそれぞれ、棘下筋では0.22、0.19、小円筋では0.09、0.23であり、測定誤差の程度が実数にて示された。また、両筋のSRは、HF90°においてHF30°よりも有意に高く、肢位の違いによる筋硬度の変化を捉えることができた。これらの結果から、RTEは異なる水平内転角度における棘下筋、小円筋の筋硬度を高い相対信頼性、絶対信頼性で捉えることができ、肩関節周囲炎や腱板損傷患者、投球障害を有する症例の病態把握やリハビリテーションの介入効果の指標として本手法が有用である可能性がある。

feedback
Top