結核
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82 巻 , 12 号
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  • 鹿住 祐子, 板垣 信則, 大森 正子, 和田 雅子, 星野 斉之, 御手洗 聡, 菅原 勇, 石川 信克, 森 亨
    2007 年 82 巻 12 号 p. 891-896
    発行日: 2007/12/15
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    〔目的〕平成12年度(2000年)結核緊急実態調査時の慢性排菌患者におけるMDR-TBとXDRTBの頻度を調べる。〔対象および方法〕平成12年度結核緊急実態調査時の慢性排菌者1234例における結核菌434株を用いて薬剤感受性試験(小川培地使用の比率法,MGIT法,プロスミックNTM)を行い,MDR-TBとXDR-TBを決定した。被検株の条件は,1999年末現在保健所に登録されている結核患者のうち1999年の1年間に菌陽性であり,1998年1月1日以前に登録された患者とした。少なくとも登録されてから2年以上経過し,培養陽性だった患者である。〔結果・考察〕薬剤感受性試験が実施された434株のうちINHとRFPに耐性でMDR-TBと判定された株は321株(74.0%),そのうちの180株(56.1%)がLVFX耐性,かつ,KMあるいはAMKのどちらか(または両方)に耐性のXDR-TBであった。MDR-TB321名のうち,初回登録患者が165名,再登録患者は143名,不明が13名であった。XDR-TB180名の内訳は初回登録患者が95名,再登録患者は78名,不明は7名であった。初回登録患者では1990年代がMDR-TB94名(57.0%)とXDR-TB49名(51.6%)ともに半数以上をしめ,再登録患者では1960年代と70年代がMDR-TB62名(43.4%)とXDR-TB41名(52.6%)であった。日本で使用の少ないAMKの耐性頻度が高率だったのはAMKの使用によるものかSM・KMの交差耐性か解明できなかったが交差耐性を否定できない。
  • 星野 斉之, 大森 正子, 吉山 崇, 和田 雅子, 山内 祐子, 内村 和広
    2007 年 82 巻 12 号 p. 897-901
    発行日: 2007/12/15
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    〔目的〕新コホート判定方式について,治療結果に影響する因子や精度向上のための留意点を検討する。〔方法〕複十字病院に2004年に入院した喀痰塗抹陽性肺結核患者を用いて,新判定方式を検討した。〔結果〕初回治療例166名は,「治療成功」104名(62.7%),「死亡」27名〔16.3%:結核死18名,結核外死が9名(悪性腫瘍4名,肺炎3名,他2名)〕,「失敗」2名(1.2%:2名とも多剤耐性結核),「脱落」9名(5.4%:自己中止6名,副作用に対する医師の指示中止等3名),「12カ月以上の治療」7名(4.2%:薬剤耐性結核4名,副作用3名),「判定不能」2名(1.2%),「転院」15名(9.0%)だった。再治療例28名は,「治療成功」15名,「失敗」4名(すべて多剤耐性結核),「転院」5名,「12カ月以上の治療」2名(共に多剤耐性結核),「判定不能」2名だった。〔考察〕新判定方式は,「脱落」を要因で分けた点や「12カ月以上の治療」の追加が有用である。課題としては,死亡原因による分類,副作用と薬剤耐性の影響を考慮した長期治療の評価方法の開発があり,留意点としては入院期間の短縮や転出への対応が挙げられる。
  • 日比谷 健司, 比嘉 太, 健山 正男, 藤田 次郎
    2007 年 82 巻 12 号 p. 903-918
    発行日: 2007/12/15
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    Mycobacterium avium complex(MAC)は容易にエアロゾル化し経気道的にヒト憾染,末梢気道や肺胞に定着し,その後,気道粘膜下に肉芽腫性病変を形成する。しかし,AIDS患者のような細胞性免疫の低下した宿主やブタのような動物では腸がprimaryの感染病巣であり,肺病変を認めることはあっても経気道感染は稀である。近年Thlカスケード内困子の遺伝的欠損宿主やIFN-γ に対する自己抗体高値の宿主でMACに対する感受性が高く全身播種することが明らかにされてきた。しかし,その播種性病変は,主に肺や軟部組織に形成されることから,その進展様式に関してHIV感染に伴う播種性MAC症とは異なる可能性が考えられる。本稿では,MAC症に関する近年の知見を通して,播種性MAC症の病態・進展機序に関して考察している。
  • 井田 徳彦, 山本 景三, 権田 秀雄, 大石 尚史, 菅沼 伸一, 山口 育男, 木下 恵子, 鈴木 隆ニ郎
    2007 年 82 巻 12 号 p. 919-923
    発行日: 2007/12/15
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
    症例は44歳男性,咳と喀痰を主訴に近医を受診し喀痰抗酸菌塗抹検査陽性,PCR法で結核菌が陽性のために肺結核と診断され豪院へ精査加療目的で入院となった。肺結核に対してENH,RFP,EB,PZAの4剤の投与を開始したが,投藥開始4日目で抗結核薬によると思われる肝障害が出現したため一時投薬を中断した。その頃より心窩部痛,嘔気を認めるようになり腹部単純X線検査,腹部CT検査を施行したところイレウスの所見を認めた。そのためイレウス管を挿入し保存的に経過をみるもイレウスの症状の改善を認めず,小腸透視検査を施行したところ回腸末端に強い狭窄所見を認めたため小腸部分切除術を施行した。摘出標本の肉眼的所見では輪状潰瘍を認め,病理組織学的にラングハンス巨細胞を伴う類上皮細胞性肉芽腫を認めた。また切除組織の結核菌PCRも陽性であり小腸結核と診断した。経口摂取の開始とともにPZAを除いたINH,RFP,EBの3剤で治療を再開し排菌も止まり6カ月治療終了後も再発の徴候なく経過観察中である。
  • 2007 年 82 巻 12 号 p. 925-957
    発行日: 2007/12/15
    公開日: 2011/05/24
    ジャーナル フリー
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