日本健康教育学会誌
Online ISSN : 1884-5053
Print ISSN : 1340-2560
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11 巻 , 2 号
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  • 巴山 玉蓮, 岡戸 順一, 艾 斌, 櫻井 尚子, 星 旦二
    11 巻 (2003) 2 号 p. 43-50
    公開日: 2010/03/19
    ジャーナル フリー
    目的: 本研究の目的は, 高齢者の喫煙習慣が生命予後に及ぼす影響を検討し, 高齢者のQOLや健康学習を考える際の基礎資料とすることである.
    方法: 本研究は, 1998年に実施した健康感, 生活習慣, IADLや社会ネットワークなどに関する自記式アンケートによる基礎調査と, その2年後に実施した追跡調査の結果を分析したものである.基礎調査対象は, アンケート調査に同意の上回答が得られた全国11市町村に居住する, 入院や施設入所者を除く60歳以上の住民21, 716人 (回収率79.0%) である.そのうち調査票の記載不備の者を除外した19, 636人をコホート集団とした.2年間に447人の死亡 (男性251人, 女性196人) が確認された.生命予後の説明変数は喫煙とし, 総死亡との関連を喫煙のカテゴリー別にX2検定にて比較した.さらに, Cox比例ハザードモデルを用い喫煙と総死亡の関連を分析した.
    結果: 喫煙習慣の死亡への影響について, カテゴリー別の生存者と死亡者の出現頻度を検討した結果, 男女ともに有意であった.しかし, 総死亡への影響をみると, 男性では「以前から吸わない」群に比べ, 「吸っている」群, 「吸うのを止めた」群ともに有意な差は認められず, 生命予後との関連は見いだせなかった.有意差は認められなかったものの「以前から吸わない」群に比べ, 「吸うのを止めた」群のハザード比1.14 (0.83-1.58) がやや高い傾向が見受けられた.女性では, 総死亡に対して「吸っている」群が2.10 (1.27-3.45) , 「吸うのを止めた」群が3.57 (2.18-5.86) と統計上有意に高いハザード比を認めた.
    結論: 喫煙習慣の3カテゴリーと生命予後の関連を検討した結果, 喫煙習慣は男性の生命予後には影響を与えていなかったが, 女性の生命予後には影響していることが示唆された.
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  • 石川 みどり, 足立 己幸
    11 巻 (2003) 2 号 p. 51-66
    公開日: 2010/03/19
    ジャーナル フリー
    目的: 栄養問題を改善するために, ジェンダー視点を導入した栄養教育が参加者自身の課題への気づきを促進し, 課題の実行へ移行するプロセスを把握する評価枠組みを開発し, その有効性を介入により検討する.
    方法: 1) 評価枠組み (仮説) の設定: ジェンダー視点を導入した活動の評価指標としてThe Reversed Realities Frameworkを基礎として評価枠組みを作成した.評価枠組みの項目について対象住民への妥当性を確認した後, 食態度・行動の変化 (ステージ) と共有行動の広がり (広がり) の2側面からなる仮説を設定した.
    2) 栄養教育プログラム: 学習目標を栄養問題改善のために自分の課題に気づくこととした.対象は集落全39世帯の女性とし, 民芸品づくり共同作業場と自宅での学習を交互に繰り返し, 計8回実施した.自宅学習中に家族, 地域の人との課題の共有を促進する要素を取り入れた.
    3) 評価: 共同作業場での学習に参加した女性41名を解析対象とした.介入前後で学習目標への達成度の評価と枠組み仮説を用いた評価を行った.
    結果: 1) 学習目標への達成度の評価: 参加者87.8%に栄養問題改善のための課題への気づきがみられた.
    2) 評価枠組み (仮説) による評価: (1) 参加者の87.8%に食態度・行動の変化が, 100%に共有行動の広がりがみられた.そこでステージおよび広がりを得点化し系時的変化をみた結果, 得点は有意に増加し, 両者の変化量が相関した. (2) パス解析モデルを作成しパスダイアグラムを求めた結果, 食態度・行動の変化と共有行動の広がりの相互関係が確認された.
    結論: 以上により, ジェンダー視点を導入した栄養教育が参加者の栄養問題改善のための課題への気づきを促進することが確認された.また, 評価枠組みにより課題の実行には家族・地域の人との課題の共有が重要であることが明らかになった.
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  • 葦原 摩耶子, 中村 菜々子, 上地 広昭, 竹中 晃二
    11 巻 (2003) 2 号 p. 67-76
    公開日: 2010/03/19
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 女子中学生を対象に, 運動実施を含むダイエット行動とセルフエフイカシー (以下SEと略す) の関連を調査することである.
    まず, 女子中学生387名を対象に, 日本語版中学生用運動行動SE尺度と中学生用過食状況SE尺度を作成した.主成分分析の結果, 運動行動SE尺度1主成分が抽出され, 因子分析の結果, 過食状況SE尺度5因子が抽出された.信頼性の検討はα係数の算出で行った.運動行動SE尺度は実際の運動行動との間に, 過食状況SE尺度は食行動調査票との間に相関関係が認められ, 妥当性が確認された.
    さらに, 対象者のダイエット行動に基づき, ダイエット非実施群, 食事ダイエット群, 運動ダイエット群, 食事+運動ダイエット群の4群に分類した.分散分析の結果, 食事+運動ダイエット群は他の群に比べて, 運動行動SE, およびリラックス状況における過食状況SEが高いことが明らかになった.この結果より, SEは, ダイエット行動として運動を選択するかどうかに影響する可能性が考えられる.さらに, 食べ過ぎる危険性の高い状況でも高いSEを持つためには食事と運動を併用してダイエットを行う必要があることが示唆され, ダイエット行動に介入する際にSEは重要な要因となると考えられる.
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  • 柴辻 里香, 安酸 史子
    11 巻 (2003) 2 号 p. 77-91
    公開日: 2010/03/19
    ジャーナル フリー
    本研究では, O市保健所で実施されている「生活習慣病予防教室」受講者の生活習慣改善に対する自己効力への影響要因を明らかにし, さらに生活習慣改善に対する自己効力と影響要因との関係を検討することを目的とした.まず, フォーカス・グループ・インタビュー法を用いて質的に検討した後, インタビューの結果から作成した質問紙による量的調査を加え, 質量からの検討を踏まえて考察した.
    質的調査は, 受講者グループ (平成10年度の女性受講者5名) と専門職グループ (教室運営に関わる専門職8名) に対して実施した.量的調査では, 平成9年及び10年度の女性受講者287名を対象に, インタビューの結果, 自己効力を高める可能性があると推測された情報源23項目の体験頻度及び食生活改善と運動習慣改善に対する自己効力の程度 (ともに10点満点) についてアンケート調査を実施した.有効回答188名 (有効回答率65.5%) を分析対象とした.
    その結果, 食事自己効力は6.73±1.60 (平均±S.D.) , 運動自己効力は6.77±1.93 (平均±S.D.) であった.情報源23項目のうち, 成功体験と自己教示に関する3項目で食事自己効力と運動自己効力ともに有意な関係が認められた (p<0.05) .また, 非効果的な代理的経験や他の参加者への目標の宣言, ポジティブな生理的・情動的反応の認知に関する6項目で, 運動自己効力と有意な関係が認められた (p<0.05) .
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  • 成木 弘子, 飯田 澄美子
    11 巻 (2003) 2 号 p. 93-103
    公開日: 2010/03/19
    ジャーナル フリー
    本研究は「コミュニティ・ケアを目的とした住民の自主組織活動への参加を継続する要因」の探求を目的とし, 質的因子探索的な事例研究をおこなった.研究対象は, 先駆的な活動を実践している一つの組織において, 活動の中心的な役割を果たしている16名の会員である.
    その結果, 参加を継続する3要因が見いだされた.1.【高いレデイネス】: 活動を開始する前の状態を捉えた事項であり≪社会とのつながりを深めたいというニーズ≫≪自己成長をしたいというニーズ≫≪地域での老後生活を考える世代≫≪ソーシャルサポートの必要性を実感した体験≫の4つの中要因から構成されていた.2.【創り上げた組織の構造への肯定感】: 活動の実践体験から抽出され活動への参加を直接促す要因であり, 創り上げていった組織の構造に対する肯定感であった.中要因は≪重ねた実践活動体験≫≪魅力ある構成メンバー≫≪参画できる活動形態≫≪活用した周辺からの支援≫であった.3.【創り上げた組織の機能からの満足感】: 個人に生じた変化を促した事柄を抽出し≪地域のつながりを深める場≫≪学習や発見の場≫≪自分が変化する場≫≪知的な満足を得る場≫≪ケアの場≫の5つの中要因から構成されていた.対象者は, 明確な動機付けをもって活動を開始し, 体験を重ねる中で生み出される活動の機能と構造によって, 人生の中で自分が望む事柄が満たされ, 活動を継続している状態であった.また, 活動参加の継続要因として「豊かな社会関係の創造の機会」も重要であることが示唆された.
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