日本健康教育学会誌
Online ISSN : 1884-5053
Print ISSN : 1340-2560
検索
OR
閲覧
検索
12 巻 , 1 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
    • |<
    • <
    • 1
    • >
    • >|
  • 渡部 基, 野津 有司
    12 巻 (2004) 1 号 p. 1-8
    公開日: 2010/03/19
    ジャーナル フリー
    学校において, 生徒にHIVやAIDSに関連した危険行動を避けるためのスキルを習得させることに焦点を当てたエイズ教育プログラムの実践に向けて, 教育委員会が主催して教員を対象とした2日間の研修を実施し評価した.評価は, 研修のプロセスに対する評価, 研修のインパクトに対する評価, HIV感染予防に関わるスキル習得を目的とした教育プログラムに対する教員の評価の3点から構成されている.1995~1997年度の3年間に行われた研修の受講者は, あわせて180名である.研修受講後において, およそ9割の受講者が, グループワークによる研修スタイルについて, わかりやすいあるいは楽しいと考え, 75%の受講者が, スキルについて理解したと感じた.また, スキルを性・エイズ教育で教える必要性およびそうしたスキルを教える自信については, 研修受講後の方が研修受講前に比して, いずれの項目も有意に良好なスコアを示した.およそ9割の受講者が, スキルを習得させるための教育プログラムは, 生徒にとってわかりやすく, かつ楽しく学ぶことができるだろうと予測した.今後, そうしたエイズ教育プログラムや教員研修プログラムを改善するために, さらなる介入評価研究が必要である.
    抄録全体を表示
  • 土屋 芳子, 大賀 英史, 小山 修, 斎藤 進, 佐々木 敏
    12 巻 (2004) 1 号 p. 9-18
    公開日: 2010/03/19
    ジャーナル フリー
    目的: 高校生の孤食の実態を時間及び空間の視点より検討し, 環境的要因, 個人的要因および家族関係などの心理的要因との関連を明らかにすること.
    方法: 東京都内・多摩地区の都立高校3校の各学年2クラス男女674人に質問紙調査を行い, 夕食の孤食の傾向及び食堂とは別の部屋での孤食 (別室孤食) の経験の有無及びそれらの孤食と生活習慣, 食行動, 家族関係, 食卓イメージとの関連を分析した.
    結果: (1) 孤食傾向は男女とも朝食が約50%, 夕食が10%強, 月1回以上の別室孤食の経験は男女共約30%であった. (2) 夕食孤食傾向は, 夜9時以降の帰宅, 塾通い, アルバイトと正の関連, 部活動と負の関連があり, 別室孤食経験は, アルバイトと正の関連があった. (3) 夕食孤食傾向及び別室孤食経験のある生徒ほど, 「親が自分の気持ちを考えてくれる」及び「家族と一緒に楽しいひとときを過ごしている」と思う者が少なく, 「家を出たい」と思う者が多かった. (4) 夕食孤食傾向及び別室孤食経験のある生徒は, 食卓を「コミュニケーションの場」及び「連絡の場」とイメージする者が少なく, 別室孤食経験者は「説教の場」とイメージする者が多かった.
    結論: (1) 夕食孤食は, 塾通いやアルバイトによる物理的な時間の制約が関係している. (2) 別室孤食は, 時間のずれの制約に関係なく, 食卓を説教の場とイメージしていることが影響している. (3) 高校生の孤食は, 家族関係や食卓に対する否定的なイメージが影響している.
    抄録全体を表示
  • 田中 景子, 大島 晶子, 牛島 佳代, 荒川 雅志, 守山 正樹
    12 巻 (2004) 1 号 p. 19-28
    公開日: 2010/03/19
    ジャーナル フリー
    目的: 健康教育の場で参加形式の異なる2種のグループを設定し, 参加者の自己の生活習慣の認識や意欲の創造における相違点を明らかにする.
    方法: 食生活や生活習慣を振り返るための方法として2種の参加形式を設定した.一つは参加者同士が自由に交流を行い, もう一つは4, 5人ずつのグループ内で交流する形式である.交流によって気づいたことや感想等を記入する質問票を配布・回収し, 質問票に記入されたテキストから, 参加形式別にテーマを抽出する質的分析を行った.
    結果: 抽出されたテーマを比較すると, 参加形式の違いによってモチベーションの形成過程が異なっていることが観察された.自由な交流をしたグループでは, 「一人ひとり違っている」というのに対し, 4, 5人のグループ内での交流では, 「他の人と同じで安心」という気付きであった.交流に関しては両グループとも「楽しい」と表現されたが, 前者では「話し合う」のに対し, 後者では「話を聞く」とされた.また意欲に関しては, 前者では「自分なりにがんばろう」というのに対し, 後者では「他の人に負けないようにがんばろう」と表現された.
    結論: 参加形式の違いによって, 自身の実態の気付きや意欲の意味づけが異なっていることが観察された.今後は, このような意味づけの違いとモチベーションの継続性の関連, ならびに, 具体的な行動目標を設定する場面での専門家の関わり方について検討する必要があるだろう.
    抄録全体を表示
  • 酒井 健介, 岡 浩一朗, 板倉 正弥, 渡邊 雄一郎, 武田 典子, 中村 好男
    12 巻 (2004) 1 号 p. 29-38
    公開日: 2010/03/19
    ジャーナル フリー
    本研究では, 食事・栄養情報をゲートウェイとしたウォーキングプログラムの開発およびその実施を目的とした.わが国において保健行動として広く採択・実施されている食事・栄養や食生活に関する健康情報をゲートウェイに, 運動, とりわけウォーキングの健康に及ぼす恩恵を認知させ, その行動を実施, 定着させることが本プログラムの目的である.食事・栄養や食生活に関する情報を媒介とすることで, 運動や身体活動を保健行動として実施していない対象者に介入プログラムを提供することが可能となった (運動非習慣者の教室参加率: 56.3%) .また教室型のプログラムでは, 行動科学に基づく理論や技法を取り入れることにより, 学習型の介入プログラムの開発および実践を試みた.実際には, 目標設定とセルフモニタリングを重視し, 教室開催日のみならず日々の生活環境の中で, これらスキルを活用できるよう介入を行い運動習慣の定着を図った.その結果, 教室期間中の参加率は94.1%と高く維持され, 教室実施前後のウォーキング実施頻度は介入前の1.31日から介入後には3.31日と有意に増加し, その後の4ヶ月にわたるフォローアップ後も2.83日と高く維持された.これらの結果は, ウォーキングプログラムの開発に食事・栄養や食生活に関する情報がゲートウェイとして有用であることに加え, プログラム中に行動変容技法を導入することが保健行動の維持, 定着に重要であることが示唆された.今後, 地域, 職域などの保健事業としてこのような介入プログラムが活用されることが望まれる.
    抄録全体を表示
  • 山本 浩二
    12 巻 (2004) 1 号 p. 39-48
    公開日: 2010/03/19
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, ヘルスプロモーションの考え方にもとづき, 中学生に運動と健康について学習したことを実践する力を育てることにある。その為に, 保健授業と体育授業を関連させるためのカリキュラム研究を行った.中学校1年生を対象に, 有酸素運動と運動強度について保健授業を行った.そして, その内容を実践する場として, 中距離走を体育授業の中で実施した.運動強度判定表にはカルボーネン法を使用した.
    生徒は, 運動強度判定表を利用することによって, 自分に合った運動レベルを考えながら運動に取組むことができるようになった.この新しいカリキュラムによって, 保健授業における生徒の学習意欲と, 体育授業における中距離走の学習意欲に相乗効果が現われた.
    抄録全体を表示
  • 山本 浩子, 山本 敦子, 鈴木 千春, 渡邊 貢次
    12 巻 (2004) 1 号 p. 49-59
    公開日: 2010/03/19
    ジャーナル フリー
    目的: 小学校, 中学校, 高等学校の養護教諭に対して, パーソナル・コンピュータ (以下, パソコン) 利用に関する質問紙調査を行い, 今後の支援システムとしてパソコン活用に役立つことを目的として研究を進めた.
    方法: 調査内容は, 学校保健活動や学校歯科保健指導でのパソコン利用の有無, 利用の仕方と場面, 指導内容と教材, 指導のための情報源などである.さらにパソコン利用についての自由記述欄を設けた.総計940校を対象とし, 回収は557校 (59.3%) であった.
    結果: 学校保健でのパソコン利用は, 小学校で全回答者の55.3%, 中学校で69.5%, 高等学校で76.9%が「利用している」であった.利用しない理由としては, 「難しくて扱えない」が最も多かった.利用内容は, 各校とも「ワープロ」, 「健診データ入力や個別指導利用」, 「図表化した掲示物」が多くみられ, 場面としては「健康啓発用資料」, 「個別指導」に多くみられた.
    学校歯科保健でのパソコン利用は, 小学校で全回答者の25.5%, 中学校で30.5%, 高等学校で53.7%が「利用している」であった.しかし, 各校ともパソコンを利用した歯科保健指導はほとんどみられなかった.歯科指導の内容については, 「う歯や歯周疾患の原因」, 「ブラッシングやプラークコントロール」が多くみられた.指導のための教材としては, 「読む教材」, 「見る教材」が多く, さらに小学校では「映像教材」が利用されていた.また, 情報源として「ホームページ」を利用しているものは少なかった.
    結論: 今回の調査では, 養護教諭による保健指導での教材化や情報源としてのパソコン利用は少なかったが, パソコンの台数, ソフト, 指導者などの使用環境の不備も明らかになった.一方, パソコンを有用な教育支援機器として積極的に利用したいとしている潜在的ニーズが多いことも確認された.
    〔日健教誌2004; 12 (1) : 49-59〕
    抄録全体を表示
    • |<
    • <
    • 1
    • >
    • >|
feedback
Top