頸城野郷土資料室学術研究部研究紀要
Online ISSN : 2432-1087
1 巻, 7 号
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  • 及川 高
    2016 年 1 巻 7 号 p. 1-12
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/04/18
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    本稿は「死」を扱う際の民俗学の思考法を整理し、ノウハウとしてまとめると共に、更にその先にある課題について一定の見通しを得ることまでを目的としている。本稿の考えでは、従来「死」の研究は「死の儀礼」の研究として構成されてきた。そしてその研究は①象徴、②社会、③人間、の3項関係の中で、機能主義、戦術論、パフォーマンス理論というべきアプローチに具体化されてきた。この枠組みは伝統社会のみならず現代的事象に対しても十分に有効と言えるが、そもそも「死の儀礼」が何故行われるのか、という点に課題を残している。これに答えるためには「死」の研究は「死の儀礼」を要求するものとしての「死者」を対象化し、「死者とは何か」という問いに向かっていく必要があるものと思われる。
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