豫燃燒室にてジーゼルガス驅動方式を行う場合,連絡口部分における熱交換のため,連絡口部分が燒損し,さらに蓄熱部分となるゆえ,過早着火を誘起することは明らかである。本實驗において,ガス驅動に當って,豫燃燒室の改造を極端に少なくして,必要時に一瞬にジーゼル驅動方式に復歸する場合,ジーゼル方式としての性能の低下を防ぎ得る最大の限界連絡口面積値は1.0であることを求め,つぎに混合器の形状,弁の開度の性能におよぼす影響は,主室における火焔核が多數あるため,僅少であり,また發生爐ガス温度の性能におよぼす影響も,ガス温度が35℃より140℃まで上昇してもわずかに2BHP低下した程度であることを知つた。よつて主としてガス驅動における性能を左右するものは主室における燃燒過程,すなわち豫燃燒室より噴出する火焔核自體の有する性能,形態によることがガス分析により明らかとなつた。
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