本實驗は銀および銀合金の軸受性質を確認するため磨耗抵抗の比較を行つたもので,アムスラー型磨耗試驗機により滲炭鋼の表面硬化した軸と組合せて潤滑油の存在する場合と完全な乾燥状態の兩者について磨耗試驗を實施し,合金の磨耗,軸の磨耗,温度上昇,摩擦係數等の測定結果から綜合的に檢討を加えた結果Pb5%を含むAg-Pb合金が最も優良にして實用價値があり,純Agはそれ自身の磨耗は少いが,軸の磨耗が比較的多く,かつ温度上昇,摩擦係數等も高く必ずしも良好でなく,その他の合金は自己の磨耗が多いか,または相手の軸を磨耗せしめる傾向が大で,實用的でないことを認めた.
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