本文は超仕上加工において石油に代用し得べき工作液の發見を目的とし水あるいは水に極く少量の油を混入攪拌した液を試用したる結果を報ずるものである.電動機付きの超仕上器で工作液を砥石兩側から噴出せしめ研磨せる燒入クロム鋼丸棒につき砥石壓力,工作物周速,砥石硬度,工作時間等が超仕上効果におよぼす影響を石油,水おのおのの場合について比較吟味した結果,適當な工作條件の下では水は石油に勝るとも劣らぬ超仕上効果および能率を上げ得ることが判明した.また少量の石油の水への混合は砥石目詰り防止上著効があるゆえ,超仕上前の研磨面が比較的良好なるときは水のみで一〓加工とし,研磨面が粗なるときは最初石油を少量混入し中途で石油のみを斷てば極めて容易に〓面を得ると結論される.
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