気化器や噴射弁では無数の数ミクロン程度の揮発油又は重油の微粒が80~250m/sの速度で流動してゐるが、これ等の平均粒径を実測するのは容易でない。筆者は表面張力、粘性係数、密度の違つた色々の液を或一定の条件で微粒化し、その結果を延長して揮発油、アルコール、又は重油を連続気流で吹千切つた場合の平均粒径を推測することとした。即ち種々の液体に就て平均粒径d
uoは[numerical formula]となる。茲にρg/cm
3=密度、σdyne/cm=表面張力、μdyne-s/cm
2=粘性係数、υm/s=気流、液流間の相対速度、Q
l=液体容積流量、Q
u=空気容積流量で、実験範囲は0.8<ρ<1.2,30<σ<73,0.01<μ<0.3である。ρ=0.70~0.90,σ=19~37,μ=0.003~0.5の範囲にある揮発油、アルコール、重油等に対しても上式が成立つものとすれば、υ, Q
l/Q
uを與へた時の揮発油、重油の平均粒径は第13図及び第15図のやうになる。
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