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松本 勤
2005 年 2005 巻 56 号 p.
1-6
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
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西澤 洋子
2005 年 2005 巻 56 号 p.
7-10
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
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笹原 剛志, 佐々木 次郎
2005 年 2005 巻 56 号 p.
11-15
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
2003年の穂いもち多発時に, 分光放射計により計測した幼穂形成期頃のイネの植生指数と収穫期の穂いもち被害度の間に指数関数的な関係が認められた. そこで, 2004年に施肥体系により植生指数の異なる稲群落を用意し, いもち病発生との関係を検討した. その結果, 出穂前の植生指数と穂いもち被害度との間には指数関数的な関係があり, 特に出穂30日前頃の植生指数と密接な関係が認められた. また, 出穂前の植生指数と葉いもち発生との問にも指数関数的な関係が認められ, 出穂期に近づくほど重相関係数が大きい値となった. 一方, 葉いもち発生量と穂いもち被害度の間には, いずれの時期でも, 直線的な関係が認められた. これらのことから, 出穂30日前の植生指数は, 葉いもちの感受性と密接に関連し, 複数回伝染環を繰り返す葉いもち発生量とは指数関数的関係となり, 穂いもちの伝染源となるため, 出穂前の植生指数と穂いもち被害度の間にも指数関数的関係が見られたと考えられる. また, 穂いもち被害度は, 植生指数がある閾値を超えると急増した. 分光放射計により測定したイネの植生指数は, 追肥要否判定などに用いられるが, 同時に圃場の穂いもち発生リスクの相対評価に利用できるとともに, いもち病の発生が抑制される生育量の上限を明らかにできる可能性が示された.
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石川 志保, 山本 晶子
2005 年 2005 巻 56 号 p.
16-18
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
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岩舘 康哉, 酒井 淳一, 石黒 潔
2005 年 2005 巻 56 号 p.
19-23
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
DNAマーカーを用いて葉いもち早期発生圃場から拡散するいもち病菌個体群の動態解析を試みた.その結果, 伝染源から拡散するいもち病菌の様相が明らかとなり, 伝染源から穂いもちへの影響を受けた範囲は葉いもち早期発生圃場などの伝染源に近い範囲に限られることが推察された.
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白井 佳代, 相馬 潤, 角野 晶大, 青木 孝之
2005 年 2005 巻 56 号 p.
24-26
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
北海道道央地域の赤かび病罹病コムギから分離した,
Fusarium graminearum種複合体菌株の毒素タイプおよび分子系統群を調査した. その結果, 97菌株中96菌株がニバレノール (NIV) よりデオキシニバレノール (DON) を多く産生するDON産生型であり, 道央地域ではDON産生型が優占することが明らかとなった. 他の1菌株はDONとNIVを同程度産生し, O'Donnell et al. による分子系統群の第6系統 (
F.asioticum) と同定された. 一方, 供試したDON産生型菌25菌株のすべてが第7系統 [
F. graminearum (狭義)] であることが明らかとなった.
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近藤 誠, 辻 英明, 笹原 剛志, 林 かずよ, 安藤 慎一朗
2005 年 2005 巻 56 号 p.
27-29
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
2004年宮城県においてダイズの収穫が進むにつれダイズ紫斑病の多発生が現場で問題となった. 調査の結果, 地域的な発生は認められなかったが, 地点によっては発病程度が非常に高かった. 原因を検討した結果, タンレイ作付圃場で発病程度が高くなる傾向があり, タンレイは他品種より罹病しやすい可能性が示唆された. 連作圃場でも発病程度が高くなる傾向が認められ, 連作による伝染源量の増加が原因であると推測された. また, タンレイでは収穫期頃からの連続的な降雨により, 収穫が適期より遅れた圃場で発生が多かった.
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山内 智史, 佐藤 衛, 島津 樹一, 堀内 誠三
2005 年 2005 巻 56 号 p.
30-33
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
A previously undescribed disease was observed on red and variegated heading types (radicchio) of chicory,
Cichorium intybus L., in Iwate Prefecture in July, 2001. The pathogenicity of the fungal isolates obtained from the diseased plants was demonstrated. These isolates were identified as
Rhizoctonia solani Kuhn AG-1 IB, on the basis of morphological and culture characteristics, an anastomosis test and PCR. This is the first report of bottom rot of chicory in Japan.
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清 多佳子, 内藤 繁男, 越智 直, 秋野 聖之, 近藤 則夫
2005 年 2005 巻 56 号 p.
34-37
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
A study was conducted to analyze genetic variations among subgroups within AG-2 and in AG-1 through AG-5 of
Rhizoctonia solani using inter-simple sequence repeat polymerase chain reaction (ISSRPCR) fingerprinting. Of 14 microsatellite primers tested, five amplified PCR products. When 35 isolates were analyzed by ISSR-PCR fingerprinting with the primer (ACG)
5, unique banding patterns were observed in AG-2-2 IV, suggesting that this method is useful for the preliminary discrimination of this group from other AGs for studying the population biology of the root/foliar rot fungus
R. solani in sugar beet fields.
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桐山 直盛, 冨永 朋之
2005 年 2005 巻 56 号 p.
38-41
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
岩手県の高冷地レタス栽培における腐敗性病害, すなわち腐敗病, 軟腐病およびすそ枯病の発生実態を調査し, 併せて気象要因が及ぼす影響について検討した.その結果, 被害が大きいのは, 腐敗病, 軟腐病の2つの細菌性病害であり, 早急な防除技術の確立が必要であると考えられた.腐敗病の発生は, 生育期間の降雨日数, 特に, 外葉形成期後半 (収穫28日前) から収穫期までの降雨日数と高い正の相関が認められた.また, 軟腐病では, 球肥大期 (収穫14日前-収穫前日) の最高, 最低および平均気温 (いずれも期間内の日値の平均) と高い相関が認められた.一方, すそ枯病では, 外葉形成期後半から収穫期までの最低気温等との相関が認められたが, 明瞭なものではなかった.以上から, これら腐敗性病害の発生には気象要因が大きく関与していることが明らかになった.
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仁井 智己, 佐藤 衛, 西 和文, 窪田 昌春, 芳賀 紀之, 堀越 紀夫, 平子 喜一
2005 年 2005 巻 56 号 p.
42-43
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
2004年に福島県内で採集されたトマト葉かび病菌のレース判定を行った.その結果, レース4, 2.4および2.4.11が確認された.福島県内で従来報告されたレース2とは異なるレースであった.
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関根 崇行, 相澤 正樹, 永野 敏光
2005 年 2005 巻 56 号 p.
44-47
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
小型ファンを利用した送風機を自作し, 施設内に環流を発生させることにより, 雨よけ夏秋トマトに発生する地上部病害への影響を検討した.本機を48m
2のパイプハウスに2組 (向かい合わせに2機ずつ4機) 設置し, 梅雨入り前から常時送風することにより, 灰色かび病および葉かび病の発生を軽減することが可能であり.特に灰色かび病に対する発病軽減効果は高かった.また, 本機の適用により, 7月下旬から9月初旬の化学合成農薬の使用を減らしても, 発病を低く抑えることが可能であり, 夏秋トマトの農薬節減栽培の可能性が示唆された.一方, 本機の送風によりうどんこ病の発生はやや多くなったが, 防除が必要な程度の発生ではなかった.
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佐藤 一至, 山影 博晶, 佐山 玲, 藤井 直哉
2005 年 2005 巻 56 号 p.
48-50
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
秋冬ネギのさび病に対してミクロブタニル剤とアゾキシストロビン剤の組み合わせによる防除試験を行った.防除体系にアゾキシストロビン剤を組むことで高い防除効果が認められ, 薬効の持続期間も約20日間と長く, 残効性にも優れていた.さび病の初発時および収穫前の防除に残効性の高いアゾキシストロビン剤を体系に組むことで, 収穫期間における効率的な防除が可能であると考える.
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佐藤 詩織, 杉山 悟, 佐藤 幸生
2005 年 2005 巻 56 号 p.
51-54
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
The powdery mildew fungus on delphinium (cv.'Völkerfrieden', belladonna type) was identified as
Erysiphe aquilegiae DC. var.
ranunculi on the basis of morphological characteristics. Powdery mildew initially occurred in early June, 2004, under field conditions, and developed rapidly from late June to early July in delphinium growing in Aomori Prefecture. The average, maximum and minimum temperatures during this period were 20°C, 29°C and 10°C, respectively. Conidia of
E. aquilegiae germinated at 5-30°C. The optimum temperature for germination
in vitro was approximately 20-25°C. We suggest that the powdery mildew epidemic was related to field temperature. Cleistothecia initially formed on leaves in late June and gradually matured in late July in the field.
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仲谷 房治
2005 年 2005 巻 56 号 p.
55-60
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
さび胞子世代をリンドウ (エゾオヤマリンドウ) の葉上において, 夏胞子および冬胞子世代をヌマガヤの葉上において経過するさび病菌 (
Pucoiniasp) の生活史を明らかにするため, 八幡平の高層湿原において, 両植物のさび病の発病推移を観察した.ヌマガヤからリンドウの新葉への感染はリンドウの葉が展開する頃から葉数が7-8対に達する頃までの期間内におこり, 7月上・中旬にさび胞子が多量に形成された.ヌマガヤにおいては, 7月下旬-8月上旬に, 特に第2-3葉に胞子堆が多数形成され, はじめ形成される胞子堆はすべて夏胞子堆であったが, しだいにすべてが冬胞子堆に換わることを認めた.
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門田 育生, 大藤 泰雄, 岡田 浩明, 石黒 潔, 児玉 勝雄, 勝部 和則, 堀越 紀夫, 萩原 廣
2005 年 2005 巻 56 号 p.
61-64
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
リンドウに発生する「こぶ症」の原因を明らかにするため,「こぶ症」発症株の根部の生育状況を調査したところ, 顕著な生育異常が認められた. 根部の異常としては, 根表面が粗くなり細根が極端に減少すること, 根の一部に直径数mm程度のこぶ状の組織が形成されること, 株元のクラウン部や越冬芽の基部が異常に肥大してその表面には凹凸が認められることなどであった. これらの症状を示す根からは, 既に報告のある根腐病菌やネコブセンチュウは分離されず, 原因は明らかにならなかった. 根のこぶ状組織を電子顕微鏡観察したところ, 表皮構造が崩壊し, 内部組織では個々の細胞が小さくなって異常に増生していた.
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阿部 潤, 竹澤 利和
2005 年 2005 巻 56 号 p.
65-69
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
リンドウ「こぶ症」の地上部の症状別に茎の横断切片を作成し, その組織観察に基づいた診断手法について検討した. その結果, リンドウ「こぶ症」の典型的症状である節部のこぶ形成と節間短縮が見られる株およびこぶを形成しないが節問短縮する株では, 師部の異常な細胞増生が観察された. また,「こぶ症」発症圃場において外観上健全な株の一部についても同様な細胞増生が観察されたことから、師部の異常な細胞増生は初期症状であり, この増生の有無が「こぶ症」診断に有効であると推定した.
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竹澤 利和, 阿部 潤
2005 年 2005 巻 56 号 p.
70-73
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
岩手県を始めとする東北地方の花き重要品目であるリンドウにおいて, 十数年前から, リンドウ「こぶ症」と呼ばれる障害が発生し大きな問題となっているが, これまでにその原因は明らかとなっていない. 本研究では, 発症株の節位に発生したこぶ組織の抽出液を用い, その成分について
in vitroにおける生物検定等により解析を行った. その結果, こぶ組織中には, インドール酢酸と思われるオーキシン様物質が, 非常に高濃度に存在すると推定された.
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竹澤 利和, 阿部 潤
2005 年 2005 巻 56 号 p.
74-78
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
岩手県を始めとする東北地方の花き重要品目であるリンドウにおいて, 十数年前からリンドウ「こぶ症」と呼ばれる障害が発生し大きな問題となっているが, これまで, その原因は明らかとなっていない. 本研究において, リンドウ「こぶ症」発症株の組織培養を行うことにより,
in vitroでの症状の発現や伝達性を確認することができた. この結果は, リンドウ「こぶ症」の原因が発症株の培養供試組織に存在したこと, また, 栄養繁殖によつて原因と症状が伝達することを示唆する.
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山本 英樹, 千田 峰生
2005 年 2005 巻 56 号 p.
79-80
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
In 2003,
Tomato aspermy virus (TAV) was isolated from a chrysanthemum cultivar showing poor growth in Akita Prefecture, Japan. A survey of TAV using RT-PCR assay showed that among 195 chrysanthemums of 77 cultivars collected in the region, only six plants of the cultivar were infected with the virus.
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堀田 治邦
2005 年 2005 巻 56 号 p.
81-83
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
1996～2004年に, 北海道で, メロンえそ斑点病の発生分布を調査したところ, 8支庁27市町村で確認された. 本病の発生は5月上旬～9月上旬に認められ, 半促成作型で6月下旬～7月中旬の発病が最も多かった.5月に早発すると全身感染による小斑点症状が多発した.本病病原メロンえそ斑点ウイルス (MNSV) の系統はMNSV-SおよびMNSV-NK系統で, MNSV-S系統が広く分布していた.
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堀田 治邦, 布目 暁洋, 八木 亮治, 平井 剛
2005 年 2005 巻 56 号 p.
84-87
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
メロンえそ斑点病の抵抗性台木の評価をウイルス罹病葉を用いた汁液接種および汚染圃場への接木株の導入により行った. 汁液接種により抵抗性が認められた台木品種は「どうだい3号」,「空知台交4号」,「にげ足1号」,「T-188」および「快足にげ足」で, 全く病斑を形成しなかった. 汚染圃場において抵抗性が認められた台木品種は「どうだい3号」,「空知台交4号」,「にげ足1号」,「T-188」および「AM-191」で, ほとんど発病を認めなかった. 台木に接ぎ木した穂木にウイルスを接種したところ, 発病は認められた. 汚染圃場で発病が認められた接ぎ木株では, 穂木胚軸の切り忘れ, 接ぎ木不良や深植えによる不定根の発生が見られた.
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雪田 金助
2005 年 2005 巻 56 号 p.
88-92
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
2003-2004年, 青森県内のリンゴ園で樹上果実における灰色かび病の発生実態を調査したところ, 57.1-76.5%の園地で果実発病が認められ, 発病果率が10%を超える園地では商品価値に影響する発病果も多かった. 果実発病は,「ジョナゴールド」,「千秋」,「北斗」および「ふじ」で多く,「未希ライフ」,「つがる」,「紅玉」および「王林」では少なかった. 2004年に「ジョナゴールド」と「北斗」の花 (果) そうに時期を変えて病原菌を接種したところ, 開花直後-落花直後の接種区で高い発病果率が得られた. また,「ジョナゴールド」の花そうに対する接種試験により, 病原菌はこれまで重要視されてきた花弁のほかに, 葯や雌ずい等の花器も基質として利用し, 果実発病に至る可能性が示唆された.
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菅野 英二, 尾形 正
2005 年 2005 巻 56 号 p.
93-95
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
リンゴ褐斑病菌子のう胞子の飛散時期における防除と本病発生との関係を調査した. 2004年の子のう胞子の飛散は4月19日から7月16日まで認められ, 飛散盛期は5月6半旬-6月1半旬であった. また, 新梢葉における防除効果は, 子のう胞子の飛散盛期の殺菌剤散布が最も効果が高く, 新梢葉における初発時期までは, 殺菌剤の散布を欠かすことはできないが, 初発後の二次感染期における散布のみでも比較的発病を抑制できると考えられた. 一方, 果実の感染時期は9月頃で, この時期に樹上に残存する新梢葉の発病葉率が高い場合, 果実発病も多くなると考えられた.
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橋本 庸三
2005 年 2005 巻 56 号 p.
96-98
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
アカヒゲホソミドリカスミカメに対してネオニコチノイド系薬剤であるジノテフラン粒剤およびクロチアニジン粒剤を用いて水面施用1回処理の防除効果について検討した. アカヒゲホソミドリカスミカメ自然発生条件下では, ネオニコチノイド系粒剤は散布2回とした対照薬剤に比べやや優る防除効果が認めらた. また, アカヒゲホソミドリカスミカメ放飼条件下でも, 対照薬剤に比べ長い残効期間が認められた.
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米沢 悟, 佐藤 宏朗, 新山 徳光, 沓澤 朋広
2005 年 2005 巻 56 号 p.
99-101
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
一般圃場において割れ籾率と斑点米混入率との関係を調べたところ, アカヒゲホソミドリカスミカメの発生が多く, 防除の影響がほとんど無い1999年で正の相関が見られた. この回帰直線から斑点米混入率0.1%未満に相当する割れ籾率は1. 0%未満となった. ところが, 1999年から2004年までの割れ籾率を圃場ごとに調査したところ, ほとんどの圃場で0. 1%を上回り, 7-9割の圃場で1. 0%以上であった. 近年の斑点米カメムシ類の防除圧の強い影響下では, 割れ籾の量を予測しても斑点米の被害予測には反映されにくいと考えられる.
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鈴木 敏男
2005 年 2005 巻 56 号 p.
102-104
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
アカスジカスミカメに対する薬剤散布適期は, 水田雑草少発生・割れ籾微発生では穂揃期または穂揃10日後の1回散布, 水田雑草多発生・割れ籾微発生では穂揃期および穂揃10日後の2回散布, 水田雑草少発生・割れ籾多発生では穂揃期および穂揃6日後または穂揃6日後および穂揃16日後の2回散布であった. しかし, 水田雑草多発生・割れ籾多発生では2回散布でも防除効果は劣った.
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大友 令史, 菅 広和, 田中 誉志美
2005 年 2005 巻 56 号 p.
105-107
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
岩手県における斑点米カメムシの優占種であるアカスジカスミカメ
Stenotus rubrovittatusがカヤツリグサ科のイヌホタルイ
scirpus juncoides var.
ohwianusやシズイ
Scirpus nipponicus var.
tonensisに産卵することが確認された.このことから本田内にこれら雑草がある場合は,本種幼虫による後期加害により斑点米被害が助長される可能性がある.
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滝田 雅美
2005 年 2005 巻 56 号 p.
108-110
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
アカヒゲホソミドリカスミカメ合成性フェロモントラップの種類について検討を行った. 誘引源として合成性フェロモン剤を供試し, 水盤トラップ (青・白), 粘着トラップ (垂直置き・水平置き), 1Cトラップの3種類で誘殺雄数の比較試験を行った.誘殺数は水盤トラップで最も多く, 次いで粘着トラップであった.1Cトラップでの誘殺はほとんどみられず, 水盤の色では誘殺雄数の差が見られなかった. そこで, 水盤トラップ (青) と粘着トラップ (垂直置き・水平置き) で再度誘殺雄数の比較試験を行った結果, トラップの誘殺雄数に有意差は認められなかった. ただし粘着トラップの水平置きは降雨の影響で粘着力が低下し易いことが想定されたため, 発生予察に利用する場合は, 状況に応じて水盤トラップもしくは粘着トラップ垂直置きを選択すればよいと考えられた.
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新山 徳光, 糸山 享
2005 年 2005 巻 56 号 p.
111-112
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
約30haの一般圃場において, ジノテフラン粉剤DLを用いた1回散布によるアカヒゲホソミドリカスミカメの防除試験を行った.その結果, ジノテフラン粉剤DLを出穂期11日後に散布した実証地区では, MEP剤を2回散布した対照地区と比べ, 水田内におけるアカヒゲホソミドリカスミカメの発生程度が低く, 斑点米の発生程度は同等に低かった.このことから, 本防除技術は一般圃場においても有効であることが実証された.
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大場 淳司, 門間 由美子, 高橋 智恵子, 城所 隆
2005 年 2005 巻 56 号 p.
113-116
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
宮城県では越冬が困難であるとされるイチモンジセセリ (イネツトムシ) について, カラー粘着トラップを用いた発生予察法を検討した.その結果, カラー粘着トラップにより成虫は効率的に誘殺され, 第1世代成虫の飛来時期から, 防除適期である第2世代若齢幼虫の加害時期を予測することが可能であった.トラップの設置法としては, 濃青色のカラー粘着トラップ複数枚を, 地際部からの高さ90cm, 地面に対して水平になるよう固定し, 畦畔際に設置することが適当であった.第2世代幼虫に対する防除適期は, カラー粘着トラップによる第1世代成虫の飛来開始期より約10日から14日後であると推定された.また, 本手法は比較的広域で利用可能と考えられる.
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菊地 淳志, 小林 徹也
2005 年 2005 巻 56 号 p.
117-118
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
秋田県大曲市の1圃場においてイネドロオイムシ繭の寄生蜂を2年間調査した.得られた寄生蜂は, コガネコバチ科ではアオムシコマユコバチ,
T. oryzae, ドロムシミドリコバチの3種, ヒメバチ科ではドロムシヤドリアメバチとドロムシクロヒメバチであった.いずれも単寄生であった.この中ではアオムシコマユコバチの寄生率が34%と高く, ドロムシヤドリアメバチやドロムシミドリコバチ,
T. oryzaeの寄生は少なかった.本調査では寄生蜂による繭の寄生率は2004年には50%を超え, イネドロオイムシの重要な死亡要因となっている場合もある.
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菊地 淳志, 小林 徹也
2005 年 2005 巻 56 号 p.
119-121
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
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タネバエによるダイズの被害程度を甚, 重, 中, 軽, 微, 無に分け, それらが収量構成要素に与える影響をみた. 被害株に直接与える影響をみると, 被害程度が大きいほど稔実莢数, 稔実粒重等の減少程度が大きく, 被害程度が重の株では微の株の約5%にまで減少した. 隣接株を含めた群落としてみると, 5株中1株のみが被害を受けた場合には影響はほとんど認められなかったが, 複数株では稔実粒重が減少した.
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柿崎 昌志
2005 年 2005 巻 56 号 p.
122-124
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
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Species of insect pests that injured the yacon (
Polymnia sanchifolia) were investigated in a field at Takikawa in 2001. Nine species of Lepidoptera, three species of Hemiptera, one species of Thysanoptera, one species of Coleoptera, and four species of Acarina injured the yacon. Of these species, the cabbage armyworm (
Mamestra brassicae), the mulberry caterpillar (
Sarcopolia illoba), the cotton aphid (
Aphis gossypii), and the desert spidermite (
Tetranychus ludeni) occurred in large number; they injured leaves. A tiger moth (
Platyptilia fatfarella) injured in buds and the tips of the stem, thereby inhibiting the growth of plant; however, this insect occurred in small number.
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榊原 充隆, 酒井 淳一
2005 年 2005 巻 56 号 p.
125-130
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
To improve the method of assessing foxglove aphid (
Aulacorthum solani) population density, the effect of sample units on the number of aphids was evaluated in the summer of 2004 in two soybean fields in Morioka City, Japan. There were some disparities in the number of aphids among sample leaves, and there are some indications of the improvement regarding the assessment method. First, more aphids were observed on the middle leaflet than on the right and left leaflets of a fully expanded trifoliate leaf; therefore, a trifoliate leaf should be appropriate as a sample unit. Second, more aphids were observed under the leaves that show many yellow spots on the upper side than under those with few yellow spots caused by aphid feeding; therefore, sample leaves should be chosen without predetermining the number of yellow spots. Third, many aphids were observed at the middle part of the plant in late summer and at the upper part in early autumn; therefore, sample leaves from each part should not be mixed. Fourth, significant differences in aphid population density between fields that differed in insecticide treatment were observed when 30 trifoliate leaves were sampled; therefore, 30 trifoliate leaves are likely to be sufficient for the detection of aphid population density differences among fields. Last, there were no significant relationships between adult number and nymph number on the same leaf when aphid population density was not very high, suggesting that adult aphids move frequently among soybean leaves, plants and fields; therefore, adults and nymphs should be counted separately.
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小野 亨, 城所 隆, 星 信幸
2005 年 2005 巻 56 号 p.
131-133
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
ダイズの生育後期におけるジャガイモヒゲナガアブラムシによる葉の被害面積率及び落葉率は, 発生ピーク時の密度に比例して増加した. また, 密度と子実重には, 負の比例関係が認められた.
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成田 治, 及川 健, 佐藤 正和, 藤村 建彦
2005 年 2005 巻 56 号 p.
134-136
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
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2002-2004年の6月下旬-7月上旬に, ニンジン根部に裂孔症状が発生し, ニンジンハネオレバエによる被害であることが確認された. 現地調査の結果, 上北郡百石町および同郡下田町の4圃場で被害を確認した. また, 南部地域のニンジン主産地の農協指導員への聞取調査で, 三沢市, 上北郡百石町, 同郡下田町, 六戸町および東北町でも類似の被害が発生していた.
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齊藤 美樹
2005 年 2005 巻 56 号 p.
137-140
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
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北海道のハウス栽培キュウリにおいて, バンカープラントを利用したコレマンアブラバチによるワタアブラムシの防除試験を行った. ハウス内の周縁部にバンカープラントとして栽培したコムギにアブラムシ類の発生を達観にて確認後, キュウリでワタアブラムシ発生の有無に関わらずバンカープラント上にコレマンアブラバチ1000頭/10aを2回放飼した. その結果, 栽培期間を通してキュウリのワタアブラムシ密度を抑制し, 化学農薬の使用回数を削減することができた.
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菊地 修
2005 年 2005 巻 56 号 p.
141-144
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
アイビーに寄生しているキヅタクロアブラムシとそれに寄生するニホンアブラバチの発生消長を調査した. キヅタクロアブラムシは年間を通してアイビーに寄生しており, ワタアブラムシ等の天敵であるニホンアブラバチもアイビー上では採集しやすく, ニホンアブラバチを特定防除資材等として利用できる可能性は高いと推測された.
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新藤 潤一, 木野田 みはる, 井口 慎太郎, 木村 勇司, 藤村 建彦
2005 年 2005 巻 56 号 p.
145-148
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
The pea leafminer,
Liriomyza huidobrensis occurred for the first time in Aomori Prefecture in July 2004. This species was found at 17 places in 9 municipalities, and attacked 30 types of plant across 14 families as hosts. Eight indigenous hymenopterous parasitoid species were found from leaves attacked by
L. huidobrensis. In greenhouses, adults, larvae, and eggs were observed continuously even in winter. The observations suggest that
L. huidobrensis is able to overwinter under greenhouse conditions and that these overwintering populations occurred of in the following spring.
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林 かずよ, 近藤 誠, 安藤 慎一朗, 増田 俊雄, 徳丸 晋
2005 年 2005 巻 56 号 p.
149-151
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
2004年6月, 宮城県内の施設キュウリ農家においてアシグロハモグリバエ
Liriomyza huidobrensisの発生が国内3例目として確認された. 県内一斉調査の結果, 1市5町12地点の野菜5品目, 花卉3品目で寄生が確認された. また, 無加温のビニールハウスで栽培しているホウレンソウにおいて冬期間でも発生が確認され, 越冬が可能であることが確認された.
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糸山 享, 新山 徳光
2005 年 2005 巻 56 号 p.
152-154
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
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秋田県におけるホウレンソウケナガコナダニの発生状況を把握するために, 農業改良普及センターで野菜を担当する普及職員を対象としたアンケート調査を実施した. ホウレンソウケナガコナダニによる被害は県内全ての地域で発生しており, 発生農家戸数は全体の67%に及んだ. 現在は茎葉散布剤を中心とした防除体系を指導しているが, 効果は十分得られていない. 被害は今後も増加する傾向にあると考えられ, 早急な防除体系の構築が必要である.
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伊藤 晶, 糸山 享, 小松 貢一
2005 年 2005 巻 56 号 p.
155-156
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
2004年6月に熱水土壌消毒を実施し, ホウレンソウケナガコナダニに対する防除効果を調査した. 消毒直後の土壌中のコナダニ密度は0頭/100cm
3まで減少していたが, 消毒後1作目にはホウレンソウへの加害が認められ, コナダニ密度も再び増加した. また, 消毒後の作付を重ねる度に加害株率は増加し, 3作目には19.0%となった. 熱水土壌消毒を防除体系に導入するためには, 消毒後の侵入や増殖の防止対策を確立していく必要がある.
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三宅 規文, 岩崎 暁生
2005 年 2005 巻 56 号 p.
157-159
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
2004年8月上旬に北海道長沼町のタマネギ圃場において, 多発したネギアザミウマの活発な飛翔活動が観察された. この圃場を飛来源と位置づけ, 飛来源から0-50mの地点まで粘着トラップを設置して24時間の捕獲虫数を解析したところ, 飛来源からの距離と捕獲虫数の間には高い負の相関が認められ, 距離10mあたりの減少率は17.6%であった. タマネギ圃場からの飛来虫の影響がほとんどないと思われる類似他地点における捕獲虫数と比較した結果, 飛来源から50-60m程度隔たると飛来虫の影響は極めて小さくなることが確認された. タマネギ圃場内において地上高50-300cmに設置した粘着トラップにより, 飛翔するネギアザミウマの密度は高度に伴い1mあたり30%の割合で低下し, 300cmでは飛翔するアザミウマの密度は地表面付近の10%程度と見積もられた
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高篠 賢二, Graham WALKER, 榊原 充隆
2005 年 2005 巻 56 号 p.
160-162
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
フリー
A Japanese strain (DsTT1) of
Diadegma semiclausum, an introduced parasitoid of the diamondback moth (DBM,
Plutella xylostella), whose sex ratio is biased toward the male probably due to a low diversity in genes under single-locus complementary sex determination (sl-CSD), is inferior to normal-sex-ratio strains in terms of reproductive efficiency and the control effect against DBM. In an attempt to improve the sex ratio of the strain, we reintroduced a new strain from New Zealand (NZ). Although the sex ratio of the NZ strain (0.261) is similar to that of the DsTT1 strain (0.285), the mean sex ratios of four crossed lines of these strains (DsTT1 x NZ) (0.400-0.461) are significantly higher than those of the parent strains. The result indicates the presence of sl-CSD in
D. semiclausum and suggests that the reintroduction of new strains can improve reproduction efficiency and control the effect against target pests in parasitoids whose sex ratio is biased toward the male due to sl-CSD.
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本間 隆, 高篠 賢二, 榊原 充隆
2005 年 2005 巻 56 号 p.
163-164
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
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コナガの導入寄生蜂セイヨウコナガチビアメバチの産卵及び増殖特性を明らかにするため, 雌成虫の生存期間と産卵数および次世代の性比を調査し, 内的自然増加率を求めた.セイヨウコナガチビアメバチ「DsTT1」系統の雌成虫の平均生存日数は14.3日, 平均総産卵数は157.1卵であった.多くの成虫は20℃, 16L-8D条件下で羽化当日から産卵し, 日当たり産卵数は最大18.0個 (3日齢) であった.羽化後11日後までは比較的産卵数が多いことから, 11日齢までの若い雌成虫を使用すれば効率的な増殖ができ, 防除効果も高いと考えられた.本系統の性比を0.27とした場合, 純増殖率は42.4, 平均世代期間は26.9, 内的自然増加率は0.139と算出された.
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佐々木 正剛, 中村 淳
2005 年 2005 巻 56 号 p.
165-169
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
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夏秋栽培トマトにおけるトマトハモグリバエの発生消長, ハウス侵入後の幼虫食痕の広がり, トマト複葉の着生位置と食痕数の関係などを明らかにした.トマト被害葉から羽化した
Liriomyza属ハモグリバエは, 5月はナスハモグリバエ
L.bryoniaeのみ, 6月はナスハモグリバエとトマトハモグリバエ
L.sativaeの混発, 7～10月は全てトマトハモグリバエであった.トマトハモグリバエ幼虫の食痕は6月中旬から発生し, 7～8月の発生は比較的少なかったが, 9月に入ると急増し, 発生ピークは9月下旬であった.成虫がハウスに侵入すると, 食痕は侵入後14日程度で, ハウス全体の株に広がり, トマトの栽植場所に関係なく, どの株にも一様に発生した.食痕の発生は下位の複葉ほど多い傾向がみられた.
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塩野 宏之
2005 年 2005 巻 56 号 p.
170-172
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
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キュウリの施設栽培において発生する病害虫, 特にワタアブラムシ
Aphis gossypiiを対象に, 近紫外線除去フィルムと天敵, 微生物農薬等を組み合わせ, 化学合成農薬の削減および有機栽培で使用可能な資材を組合わせた防除体系について検討した.その結果, 近紫外線除去フィルムを被覆した減農薬区の化学合成農薬の成分使用回数は, 通常フィルムを被覆した慣行区の半分程度であった.近紫外線除去フィルムに加え, バンカープラントであるコムギを設置した有機防除区では, コムギ上で増殖した土着天敵や微生物農薬であるバーティシリウム・レカニ製剤の散布によりキュウリに寄生するワタアブラムシの増加を抑制することが出来たが, 慣行区, 減農薬区に比べてその寄生数は多かった.減農薬区, 有機防除区の収量は, 慣行の8～9割程度であった.
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水越 亨
2005 年 2005 巻 56 号 p.
173-174
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
ジャーナル
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The active time of five species of carabid beetle adults,
Amara chalcites, Anisodactylus signatus, Pterostichus planicollis, Pterostichus haptoderoides japanensis, Bembidion morawitzi, was determined using pitfall traps. Six traps were set on bare ground where there are always growing vegetables. The adults of the first four species were caught from 20 o'clock to midnight.
B. morawitzi adults were trapped through the night to in the morning.
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水越 亨
2005 年 2005 巻 56 号 p.
175-177
発行日: 2005/12/05
公開日: 2011/08/11
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The dispersion range of four species of carabid beetle adults,
Amara chalcites, Anisodactylus signatus, Pterostichus planicollis, and
Pterostichus haptoderoides japanensis, was estimated by the mark-and-recapture method. Release tests were conducted on bare ground where there are always growing vegetables. Groups of three pitfall traps were set at distances of 2.5, 5, 7.5, 10, 13, and 15m from a release point at intervals of 120 degrees. At a distance of 20m only one trap was set. Carabid beetle adults moved about 7.5m in one night on bare ground. The dispersion range of
A. signatus is widest, followed by
P. haptoderoides japanensis, P. planicollis, and
A. chalcites in this order.
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