北日本病害虫研究会報
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2018 巻, 69 号
選択された号の論文の41件中1~41を表示しています
特別講演
  • 霜田 政美
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 1-9
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    近年,昆虫の光や色に対する応答反応(光応答反応)の研究が進み,その知見を活用した害虫防除法,即ち“光防除”の研究が進んでいる.光防除は,生産現場の光環境や農業資材の色彩などを操作して病害虫の発生や侵入を抑制することから,薬剤抵抗性を獲得した害虫の防除に利用できる.また,光を用いた技術は,化学農薬を使用せずに害虫被害を抑制できることから,減農薬栽培の助けになる技術である.本稿では,昆虫の光応答反応について説明し,それらを用いた最近の技術開発の状況について具体的事例を挙げながら解説する.光防除技術が,より環境に優しい栽培体系の確立と普及につながることを期待したい.

報文
  • 加賀 友紀子
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 10-12
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    2017年8月,青森県六戸町のゴボウ栽培圃場で葉身および葉柄に黒条症状が発生した.罹病部位からは糸状菌が分離され,分離菌の接種により原病徴が再現された.本病菌のYMA平板培地上の培養菌叢は白色で,菌糸には膨らみ細胞および隔壁にクランプが形成された.無色,半月形~卵形の射出胞子の形成が認められ,その大きさは13.0~17.3×8.3~11.5 μmであった.以上のことから,分離菌をItersonilia perplexans Derx,本症状をゴボウ黒条病と同定した.青森県内における本病の発生確認は本事例が初めてである.

  • 近藤 誠
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 13-19
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    キュウリ施設栽培では,発生する病害が多く,薬剤防除の散布回数が多くなるため,薬剤耐性菌の発生リスクが高く,化学合成農薬だけに頼らない環境負荷を軽減した防除対策の構築が求められている.宮城県において循環扇,成分カウントされない農薬,褐斑病耐病性品種を組合せた防除体系により,うどんこ病および褐斑病の発病抑制効果を検証したところ,安定した発病抑制効果は得られなかったが,循環扇と硫黄くん煙処理の組み合わせや,褐斑病耐病性品種を活用することで,成分カウントされない農薬の利用により化学合成農薬を節減した防除体系を構築しうる可能性が示された.ただし,安定的な防除体系を構築するためには,発生初期の農薬の選択について引き続き検討が必要である.

  • 藤井 直哉, 松田 英樹, 新山 徳光
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 20-24
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    産業用マルチローター(通称ドローン)であるAGRAS MG-1(大型機:タンク容量10 L)およびMMC940AC(小型機:タンク容量5 L)を用いて,ダイズに農薬散布した場合の薬剤の落下分散状況とダイズ紫斑病に対する防除効果を無人ヘリコプターであるRMAXを用いた場合と比較した.

    調査紙への薬剤の付着程度から,ダイズへの薬剤の付着量は,産業用マルチローター2機種は無人ヘリコプターに比べて多いと推定された.また,産業用マルチローター2機種間ではダイズへの付着量の大きな差は認められなかった.

    紫斑病に対する防除効果は,紫斑病が中発生条件で,産業用マルチローター2機種は無人ヘリコプターと同程度であった.

  • 松田 英樹, 藤井 直哉, 齋藤 隆明, 佐山 玲
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 25-28
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    秋田県内のダイズ黒根腐病の発生実態を2015年と2016年にかけてダイズの黄葉期(9月下旬から10月上旬)と成熟期(10月中旬から下旬)に調査した.その結果,黄葉期には調査した圃場のうち約86%の圃場で,また成熟期には調査した全ての圃場で発生が確認され,発病度の低い圃場が多かった.ダイズの収量と品質を調査した結果,発病度とダイズの粗子実重または百粒重の間には負の相関が認められた.一方,発病としわ粒発生率との関係は調査年によって傾向が異なり,判然としなかった.

  • 小澤 徹, 相馬 潤
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 29-34
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    We examined the deoxynivalenol (DON) accumulation in visually unaffected (normal-looking) kernels of winter wheat during the ripening stage. Normal-looking kernels were collected from diseased heads with Fusarium head blight symptoms and visually symptomless heads (normal-looking heads) at the soft dough, hard dough, and harvest-ripe grain stages, and their Fusarium graminearum isolation freguency and DON levels were analyzed. In the normal-looking kernels obtained from diseased heads, DON levels and isolation frequency increased during the later stages of kernel development, and high levels of DON were detected at the harvest-ripe grain stage. Conversely, in the normal-looking kernels of symptomless heads, F. graminearum and DON were detected at the harvest-ripe grain stage; however, the isolation frequency and DON levels were low compared to those in the diseased heads. The results suggest that the secondary infection in diseased heads is the major cause of DON accumulation in normal-looking kernels.

  • 竹内 徹
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 35-38
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    We estimated yield and quality losses in winter wheat due to eyespot disease based on field experiments over three years in Hokkaido. The yield and quality of wheat decreased when the stems were completely girdled by lesions but no lodging occurred. Eyespot infection did not affect ear number per m2 and grain number per ear, but reduced 1,000-grain dry weight under severe infection, resulting in a decrease in the yield. The yield did not decrease significantly when less than 90% of stems were covered with lesions and disease severity index was less than 40.

  • 竹内 徹
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 39-41
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    Crop rotation effects on eyespot disease severity in winter wheat were investigated in Hokkaido. Cultivating non-host crops for one, two and three years reduced disease severity by 22.2%–38.7%, 48.2%–56.3% and 69.0%–73.1%, respectively. This effect was lost after the first cropping of wheat. There was no difference in effects between the tested non-host crop species: potato and adzuki bean.

  • 三澤 知央, 美濃 健一
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 42-44
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    Leaf sheath rot caused by Rhizoctonia spp. is a widespread disease, and it causes serious damage to Welsh onion fields in Hokkaido, Japan. We evaluated the efficacy of two fungicides, i.e., tolclofos-methyl dust formulation and azoxystrobin flowable, against the disease in the field from 2013 to 2016. The fungicides were applied once or twice a year. Tolclofos-methyl dust formulation exhibited high efficacy with protective values of 100, 100 (in 2013); 85, 74 (in 2014); and 87, 100 (in 2016). Azoxystrobin flowable also exhibited high efficacy with protective values of 100, 100 (in 2013); 80, 88 (in 2014); 85 (in 2015); and 93 (in 2016) with one exception (26 in 2016). Therefore, both fungicides were found to be effective against Rhizoctonia leaf sheath rot in Welsh onion.

  • 堂面 那由和, 園田 高広, 古屋 廣光, 奈良 知春, 児玉 不二雄
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 45-49
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    In order to develop appropriate countermeasures against fungal species, the distribution of two Fusarium spps. in Hokkaido, Japan was investigated. Fusarium spps. were isolated from all fields investigated, regardless of cultivar and age. Genetic analyses revealed that F. oxysporum was more abundant than F. proliferatum. However, prevalence of both species was confirmed in a wide range of fields. Pathogenicity was confirmed in all isolates. In addition, no significant differences were found between the pathogenicity of F. oxysporum and the pathogenicity of F. proliferatum. These findings suggest that comprehensive countermeasures could be more effective than individual measures targeting the two Fusarium spps.

  • 台丸谷 涼, 園田 高広, 古屋 廣光, 奈良 知春, 戸田 武, 児玉 不二雄
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 50-54
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    2015~2017年に管理が異なる近接したアスパラガス2ほ場(露地栽培:Aほ場およびBほ場)において疫病の発生推移を約2週間間隔で調査した.3カ年ともAほ場はBほ場より本病の発生が多かった.Aほ場の発生は2015年と2016年が立茎中の6月から9月中旬まで増加し,その後,2015年の発生は停滞し,2016年は9月末まで増加した.発病株率は2015年が60.7%,2016年は72.0%に達した.2017年は,立茎後の6月下旬から8月上旬まで発生が増加した(発病株率は40.0%).一方,Bほ場では常に発病株率が13.0%以下であり,発生推移はAほ場ほど明瞭ではなかったが,その傾向は概ねAほ場と同様であった.発生程度と気象条件を解析した結果,発病は平均気温が20℃を超える時期の降雨後に増加する傾向が認められた.発生が少なかったBほ場では,殺菌剤の散布と罹病茎のほ場外搬出を実施しており,両処理の両方または一方が,Bほ場において発生が少なかった要因であると考えられた.

  • 岩舘 康哉, 佐々 木陽菜, 菅 広和, 千田 裕, 舘田 知佳, 藤崎 恒喜
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 55-59
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    Roots of Aconitum plants (A. japonicum and A. carmichaelii) have been used as traditional Japanese Kampo medicine. They are listed in The Japanese Pharmacopoeia as raw materials of Kampo medicine, “Bushi”. In commercial plantations of A. japonicum in Iwate Prefecture, blighting and wilting symptoms were observed in 2016. Diseased stems were water-soaked, dark brown, and displayed both white mycelium and brown sclerotia on the basal parts of the stems. Based on morphological traits, internal transcribed spacer sequence analysis, and pathogenicity tests, the causative fungus was identified as Sclerotium rolfsii (Sexual morph: Athelia rolfsii). S. rolfsii on A. carmichaelii has been reported in China, but not on A. japonicum. To the best of our knowledge, this is the first report of S. rolfsii causing southern blight disease in A. japonicum in Japan or elsewhere in the world.

  • 中村 太紀, 薄衣 麻里子, 及川 耳呂, 菅 広和
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 60-62
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    近年,岩手県一関市におけるニホンナシ栽培において,ナシ黒星病が多発傾向にある.ニホンナシ主産県である千葉県では,本病防除法として秋季防除が重要視されているが,本県では秋季防除を含めた本病の防除体系が確立されていない.そこで,本県における秋季防除法の確立に向け,秋季防除時期推定の根拠とされる長果枝におけるえき花芽りん片生組織の露出時期,落葉時期および感染適温の出現時期について調査した.その結果,本県における本病原菌の秋季感染時期は,平均気温が感染適温である15~21 °Cで,なおかつ長果枝におけるえき花芽りん片生組織の露出する芽の割合が増加し始める頃から,新たに露出する芽の割合が減少する頃までの期間,すなわち,9月中旬~10月中旬と推定された.

  • 仲谷 房治
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 63-66
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    2008~2017年,岩手県花巻市のリンゴ園においてモニリア病の発生消長を調査し,葉腐れの感染並びに第一次伝染源の子実体IV型の形成に関わる降雨条件について解析した.感染日は,葉腐れにおける潜伏期間中の積算日平均気温に基づいて,10年間で合計29回を特定した.感染日における降雨は降水量5 mm以上が89.7%(26回)および降雨時間6時間以上が93.1%(27回)を占めた.感染始期に関わる子実体IV型の形成は,リンゴの発芽3~12日後(平年:発芽8日後),感染盛期に関わるものは展葉1日前~展葉5日後(平年:展葉1日後)に認められ,どの時期でもIV型形成の1~4日前に降水量5 mm以上のまとまった降雨があった.

  • 赤平 知也, 花岡 朋絵, 平山 和幸
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 67-71
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    リンゴ輪紋病の果実感染および枝感染に対する各種殺菌剤の効果を検討するため,2013~2016年に,接種源として輪紋病罹病枝を樹冠上方に設置し,各種殺菌剤を約15日間隔で散布した.その結果,果実感染に対してはマンゼブ水和剤,キャプタン・ホセチル水和剤,イミノクタジン酢酸塩液剤,TPN水和剤72%製剤,チオファネートメチル・マンネブ水和剤,ピラクロストロビン・ボスカリド水和剤,トリフロキシストロビン水和剤,クレソキシムメチル水和剤,イミノクタジンアルベシル酸塩・キャプタン水和剤,有機銅顆粒水和剤60%製剤,有機銅水和剤80%製剤が,対照薬剤としたキャプタン・有機銅水和剤と同等の防除効果を示した.一方,枝感染に対しては有機銅顆粒水和剤60%製剤,有機銅フロアブル35%製剤800倍および1,000倍が対照薬剤としたキャプタン・有機銅水和剤と同等の防除効果を示した.

  • 猫塚 修一, 名久井 一樹, 廣田 志紀子
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 72-76
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    リンゴ褐斑病の発生に関与するリスク要因を明らかにするため,過去19年間(1998~2016年)に岩手県内の31~43園地(延べ677園地)で7月後半~10月後半に行った巡回調査データおよびアメダス気象データを用い,夏期の早期発生(7月後半~8月後半の発生)および秋期発生(9月後半の発病樹率50%以上)の有無を従属変数,各要因を説明変数とするロジスティック回帰分析を行った.その結果,夏期の早期発生は,前年秋期の発生および推定感染開始時期の早期化との関連が認められた.秋期発生と関連が認められた要因は,夏期の早期発生,7月の平均気温,7~8月の降雨日数(日降水量10 mm以上)であり,そのオッズ比から夏期の早期発生が最も関連性が強いと考えられた.

  • 三澤 知央, 角野 晶大, 青木 元彦, 中保 一浩
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 77-84
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    2016年と2017年に,北海道のトマト褐色根腐病発生2圃場で,20 cm深以下の深い層に対して消毒効果を得ることを目的に糖含有珪藻土(1~1.5 t/10 a施用)を用いた土壌還元消毒の春処理を実施した.処理後の土壌の還元化程度・菌量および栽培終了時の根部の発病程度を調査し,防除効果を評価した.いずれの試験においても処理後に0~20 cm深は土壌が還元化し,菌量も減少したが,20~40 cm深では還元化および菌量の減少は認められなかった.栽培終了時の根部発病調査では,0~20 cm深に対しては,処理期間18~21日間では防除効果がなかったが,30~31日間では防除効果(防除価58~78)を示した.

  • 大竹 裕規, 柳内 柚香
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 85-87
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    2014年に福島県田村市及び三春町のピーマン生産者31戸を対象に,圃場毎のピーマン炭疽病の発生状況と耕種概要を調査し,数量化I類によりピーマン炭疽病の発生程度に影響を与える要因について解析した.その結果,影響が大きかった要因は,前年の発生状況,薬剤散布間隔,罹病果実の除去,及び資材消毒であった.この結果に基づき2015年に三春町の生産者10戸を対象として薬剤散布間隔の短縮,罹病果実の除去,資材消毒の3対策を実施する介入試験を実施した.その結果,発病株率は,非介入群(5戸)が平均25.0%に対して介入群(5戸)は1.8%と顕著な対策効果が認められた.

  • 三澤 知央, 西脇 由恵, 佐藤 豊三
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 88-94
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    We collected 11 Colletotrichum isolates from various horticultural crops, i.e., apple, grape, cherry, blueberry, watermelon and eustoma, exhibiting anthracnose symptoms in central Hokkaido from 2006 to 2016. Species-specific polymerase chain reaction (PCR) analyses revealed that all 11 isolates belonged to the Colletotrichum acutatum species complex (CASC). Based on partial nucleotide sequences of the β-tubulin-2 gene, we identified seven isolates from grape, apple, watermelon, blueberry and cherry, two isolates from eustoma and blueberry and two isolates from apple and cherry as C. nymphaeae, C. fioriniae, and C. godetiae, respectively. In the present study, we described the morphology of the conidia, appressoria and reverse colony colors of the isolates. All of the 11 isolates caused soft rot in apple fruits. The present study reveals that CASC is widespread in central Hokkaido.

  • 田村 恵里佳, 猫塚 修一, 高田 真
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 95-97
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    水稲の育苗箱施用殺虫剤(クロラントラニリプロール剤)の1年おきの広域処理(隔年防除)によるイネミズゾウムシとイネドロオイムシの防除効果を様々な地理的条件下で評価するため,2014~2017年に岩手県奥州市江刺地域において両害虫の発生密度を調査した.その結果,調査10地区全てにおいて,イネミズゾウムシの発生密度は要防除水準以下で推移した.イネドロオイムシの発生は,調査期間を通じて認められなかった.

  • 新山 徳光, 藤井 直哉, 松田 英樹
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 98-104
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    タンク容量が4 Lの小型マルチローターを用いて農薬散布した場合の穂いもち,斑点米カメムシ類およびウンカ類に対する防除効果をタンク容量が8 Lの大型マルチローターや無人ヘリコプターと比較した.その結果,小型マルチローターは,大型マルチローターと比較すると調査紙への落下粒数が草冠高の1/2の高さではほぼ同等であったが,草冠高ではやや少なく,防除効果は穂いもち,斑点米,ウンカ類ともやや劣る傾向であった.一方,無人ヘリコプターと比較すると調査紙への落下粒数は多く,防除効果は穂いもちではやや劣り,斑点米ではほぼ同等,セジロウンカではまさり,ヒメトビウンカではほぼ同等であった.以上のことから,小型マルチローターを用いた農薬散布による水稲病害虫防除は大型マルチローターよりやや劣る傾向があるものの,空中散布機の主流である無人ヘリコプターと比べると,ほぼ同等の防除効果が期待できると考えられた.

  • 小野 亨, 加進 丈二, 大江 高穂, 横堀 亜弥
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 105-114
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    水田内に発生したイヌホタルイに起因してアカスジカスミカメが高密度に発生した条件下において,宮城県で主要な殺虫剤の防除効果を検討した.ジノテフラン液剤1,000倍,エチプロール水和剤1,000倍,クロチアニジン水溶剤4,000倍を供試した結果,アカスジカスミカメの発生密度を安定して抑制する効果は,ジノテフラン液剤とエチプロール水和剤で認められ,特にジノテフラン液剤は残効性に優れた.また,頂部被害による斑点米発生率の抑制に対しても,ジノテフラン液剤とエチプロール水和剤の効果が認められた.単回帰分析と重回帰分析の結果から,頂部被害の抑制に大きく寄与した時期は出穂期11~13日後と推測された.

  • 松木 伸浩, 根本 知明
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 115-118
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    水田畦畔管理の省力化を目的としたグランドカバープランツの一つ,クリーピングベントグラスの導入が福島県の旧避難指示区域等で検討されている.本種はイネ科植物であることから,畦畔に植栽された場合,斑点米カメムシ類の発生源となることが懸念される.本種が優占した法面ですくい取り調査を実施した結果,アカスジカスミカメ,アカヒゲホソミドリカスミカメ,フタトゲムギカスミカメの発生が認められ,水稲の出穂前に一世代を経過することが明らかとなり,クリーピングベントグラスは斑点米カメムシ類の発生源となると考えられた.

  • 木村 勇司, 對馬 佑介
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 119-124
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    トウモロコシのアワノメイガおよびオオタバコガ卵に寄生するタマゴバチ類の寄生状況を調査したところ,アワノメイガ卵塊への寄生は産卵が多くなる8月以降に急増し,同時期にオオタバコガ卵への寄生率も高まった.両害虫に同じタマゴバチ種が寄生していると考えられた.6月中旬播種トウモロコシにおいて,タマゴバチ類の発生をネオニコチノイド系殺虫剤散布で抑制した区(抑制区)としない区(保護区)を設けてアワノメイガとオオタバコガの収穫時雌穂被害を比較したところ,アワノメイガ被害は抑制区と保護区で変わらなかったが,オオタバコガ被害は保護区に比べ抑制区で倍増した.タマゴバチ類は両害虫の発生を抑えているものの,アワノメイガの被害は抑制せず,オオタバコガの被害抑制には関与していることがわかった.

  • 青木 元彦
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 125-127
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    北海道南部地方で採集して継代飼育したオオタバコガ幼虫に対して,人工飼料浸漬法により有効薬剤の検索を行った.殺虫剤13系統21薬剤を供試した結果,2~3齢幼虫に対して補正死虫率が79%以上と効果が認められたのは,フルベンジアミド水和剤,クロラントラニリプロール水和剤,エマメクチン安息香酸塩乳剤,レピメクチン乳剤,クロルフェナピル水和剤,フィプロニル水和剤,ピリダリル水和剤であった.これらの薬剤のうち,老齢幼虫にも補正死虫率が85%以上と効果が認められたのは,フルベンジアミド水和剤,クロラントラニリプロール水和剤,エマメクチン安息香酸塩乳剤,レピメクチン乳剤であった.

  • 對馬 佑介, 木村 勇司, 藤村 建彦
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 128-131
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    青森県内のマメシンクイガ多発生ダイズ圃場において,無人ヘリコプターによる2回散布体系のうち,第1回目散布で高濃度(16倍または24倍)のクロラントラニリプロール水和剤を8月第4半旬または第5半旬に散布し,第2回目散布でペルメトリン乳剤24倍液を8月第6半旬に散布して収穫時の被害粒率を調査した.その結果,無処理区の被害粒率が50.1%に達する多発生条件下で,クロラントラニリプロール水和剤24倍液・8月第5半旬散布区は被害粒率が3.9%,同8月第4半旬散布区では4.6%, 16倍液・8月第4半旬散布区は1.9%となり,全ての処理区で一定の出荷規格を満たす程度まで被害粒率が抑制された.本試験では,食入莢率が8月第6半旬から上昇していたことから,多発生条件下における高濃度クロラントラニリプロール水和剤の第1回目散布の適期は食入莢率上昇の1半旬前であると考えられた.

  • 菊池 英樹, 新山 徳光
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 132-135
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    秋田県秋田市において,エダマメの中晩生および晩生品種の開花,着莢様相およびダイズサヤタマバエ被害に対するジノテフラン水溶剤の処理時期別抑制効果を調査した.ダイズサヤタマバエの産卵に適する若莢が存在する時期は,エダマメ中晩生品種では開花日後7日~18日の12日間,晩生品種で開花日後8日~24日の17日間であり,晩生品種が5日間程長かった.産卵適期が短い中晩生品種では開花日10日後のジノテフラン水溶剤1回散布でも高い被害抑制効果が認められたが,産卵適期が長い晩生品種ではジノテフラン水溶剤を開花日6日後および13日後の2回散布で被害抑制効果が高かった.若莢が多く存在する時期に薬剤の効果を持続させることが被害を低く抑制するのに重要であると推察された.

  • 大江 高穂
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 136-139
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    フタスジヒメハムシのチアメトキサム感受性個体群におけるLD50値を明らかにするため,2017年に宮城県古川農業試験場内のチアメトキサム使用実績がないダイズほ場から得られた第2世代成虫を用い,異なる採集時期及び生死判定時間によるLD50値の違いを検討した.その結果,フタスジヒメハムシ第2世代成虫のLD50値は発生盛期と発生後半の個体群の間で値が大きく変わることはないと考えられた.また,生死判定は処理24時間後では効果が十分に発現していないと考えられ,処理48時間後の死亡虫数から効果を判定するのが適当だと考えられた.以上から,フタスジヒメハムシの感受性個体群のLD50値は0.48~0.59 μg/gであると推定された.

  • 松橋 伊織
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 140-145
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    岩手県の施設栽培トマトで問題となる,ヒラズハナアザミウマおよびミカンキイロアザミウマに対する目合い0.8 mm赤色防虫ネットの侵入抑制効果について検討した.その結果,アザミウマ類の発生量が時期別,年次別に大きく変動する状況下においても,赤色防虫ネットが両種に対して常に高い侵入抑制効果を発揮することが明らかとなった.また,同じく現地で発生のみられたオンシツコナジラミに対しても一定の侵入抑制効果が認められた.さらに,本資材を導入した場合,アブラムシ類やチョウ目害虫の施設内への侵入量も大幅に抑制することが示されたことから,赤色防虫ネットが本県施設トマト栽培における有効な物理的防除手段の1つになると考えられる.

  • 松橋 伊織, 大友 令史, 横田 啓, 熊谷 初美
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 146-153
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    2014年以降,岩手県内のキャベツ圃場から採集されたコナガ個体群について,ジアミド系薬剤に対する感受性の低下が報告されている.2017年も引き続き,県内のキャベツ圃場から採集したコナガ個体群に対して,葉片浸漬法による薬剤感受性検定を実施した.その結果,実用濃度のクロラントラニリプロール水和剤およびフルベンジアミド水和剤に対する処理48時間後の補正死虫率がそれぞれ63.3%,80%となった.今後も引き続きジアミド抵抗性コナガの飛来が想定されるため,このような状況下における有効な薬剤を把握する目的で6種類のセルトレイ灌注処理剤の防除効果について検討した.その結果,シアントラニリプロール水和剤とイミダクロプリド・スピノサド水和剤について,コナガに対する高い防除効果が認められた.また,クロラントラニリプロール水和剤よりも,同一成分を含んだ混合剤であるクロラントラニリプロール・チアメトキサム水和剤の方が,コナガに対する防除効果が高い傾向が見られた.

  • 松橋 伊織, 大友 令史
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 154-158
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    岩手県岩泉町の畑ワサビ圃場において,ワサビルリイロサルゾウムシに対する数種殺虫剤の防除効果を検討した.越冬成虫が発生する融雪直後にエトフェンプロックス粒剤,シアントラニリプロール粒剤,ダイアジノン粒剤をトップドレッシング処理することによって,ワサビルリイロサルゾウムシ幼虫による畑ワサビ茎部への被害を抑制できることが明らかとなった.また,本種成虫に対する上記殺虫剤の殺虫活性を検討したところ,エトフェンプロックスとダイアジノンは主に接触,シアントラニリプロールは主に摂食により,それぞれ作用することが示唆された.ワサビルリイロサルゾウムシに対して効果のある殺虫剤が複数剤明らかになったことは,畑ワサビ栽培において体系防除を実施できる可能性を示している.

  • 関根 崇行, 猪苗 代翔太, 鈴木 香深, 山澤 富雄, 藤田 勇
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 159-163
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    タマネギの重要害虫であるネギアザミウマに対して,紫外線域を含む全領域の波長に対して高い反射率を示す光反射シートの通路内設置による密度抑制効果を検討した.光反射シートはネギアザミウマ成虫のタマネギへの寄生を抑制し,その結果,幼虫の寄生も抑制された.本種初発生前から光反射シートを設置することにより,化学合成農薬無散布でも十分な収穫物を確保することが可能であった.また,光反射シートの通路設置により,タマネギの鱗茎肥大が促進される傾向も認められた.

  • 青木 元彦
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 164-167
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    2015~2017年に北海道の夏秋どりネギにおいて,クロラントラニリプロール・チアメトキサム水和剤200倍,500 mL/チェーンポット1冊,定植3日前~定植当日処理のタマネギバエに対する防除効果試験を実施した.その結果,この薬剤はタマネギバエに対して効果が高く,対照薬剤のジフルベンズロン水和剤2,000倍300 L/10 a株元灌注処理より優る効果を示した.著しい甚発生条件下で少なくとも処理35日後,多発生条件下で処理58日後も高い防除効果が維持されていた.

  • 猪苗代 翔太, 関根 崇行, 板橋 建
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 168-172
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    宮城県内の園芸作物圃場から採取したミカンキイロアザミウマ,ヒラズハナアザミウマ,ネギアザミウマの3種13個体群の雌成虫を用いて,主要な防除薬剤18剤の殺虫効果を検討した.3種雌成虫に対して高い殺虫効果を示した薬剤はプロチオホス乳剤のみであった.スピノサド水和剤とスピネトラム水和剤はヒラズハナアザミウマ,ネギアザミウマの2種に対しては高い殺虫効果を示したが,ミカンキイロアザミウマに対しては殺虫効果は確認されたものの,効果は高くなかった.それぞれの種で殺虫効果が高かった薬剤は,ミカンキイロアザミウマではマラソン乳剤,ヒラズハナアザミウマではアクリナトリン水和剤,MEP乳剤,マラソン乳剤,ネギアザミウマではシペルメトリン乳剤,シアントラニリプロール水和剤,トルフェンピラド乳剤であった.さらに,ネギアザミウマについてPCR-RFLP法により生殖型を識別したところ,供試4個体群全てで産雄性単為生殖型が確認された.

  • 横田 啓, 熊谷 初美, 佐々木 勝
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 173-176
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    岩手県内ではホウレンソウ栽培において有機入り配合肥料が広く使用されており,コナダニ被害の助長が懸念されていた.そこで,有機質材料を含まない新肥料‘ホウレンソウ専用肥料’によるコナダニ被害と生育について検討したところ,慣行の有機入り配合肥料に比べて,コナダニ被害を少なくでき,生育についても概ね同等であることが明らかとなった.

  • 木村 佳子, 石栗 陽一, 川口 佳則, 荒井 茂充
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 177-182
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    Bioassays have been conducted since 2003 to assess the efficacy of acaricides against the two-spotted spider mite Tetranychus urticae, collected from apple orchards in Aomori Prefecture. The current status of acaricide efficacy was evaluated and compared with its efficacy in the past. Milbemectin, bifenazate and propargite maintained high efficacy in most populations. The efficacy of cyflumetofen, cyenopyrafen and pyflubumide has reduced in recent years in some populations, and the data suggested that T. urticae exhibited cross resistance to these three acaricides. The efficacy of spiromesifen has become insufficient in most populations. Spirodiclofen, a new acaricide, demonstrated high efficacy against T. urticae eggs.

  • 平山 和幸
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 183-185
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    2015年に青森県産業技術センターりんご研究所内のリンゴ樹から採集したリンゴサビダニ個体群に対する殺虫剤21剤および殺ダニ剤7剤の影響を評価した.いずれの殺虫剤も殺卵効果は低かった.ふ化後の影響を含めた補正死亡率では,MEP水和剤およびビフェントリン水和剤は90%以上と影響が大きく,DMTP水和剤,クロルピリホス水和剤,フェンプロパトリン水和剤,シペルメトリン水和剤,スピネトラム水和剤,ピリフルキナゾン水和剤およびフロニカミド水和剤は46.0~59.8%と中程度の影響を示した.他の殺虫剤は0~38.0%と影響が小さいものと考えられた.殺ダニ剤ではピリダベン水和剤およびスピロメシフェン水和剤で補正死卵率72.1~73.5%と殺卵効果が認められたが,他剤では4.7~23.9%と影響は少なかった.ふ化幼虫に対してはシフルメトフェン水和剤のみ影響が小さかったものの,他剤はいずれも影響が大きく,高い補正死亡率を示した.

  • 石栗 陽一
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 186-190
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    The present study investigated the effects of temperature on the development of immature stages of Grapholita molesta at five constant temperatures between 14 °C and 26 °C under a photoperiodic condition of 16L8D. The lower threshold temperature for development (LT) and the thermal constant (K) were 10.4 °C and 59.3 DD for eggs, 7.9 °C and 215.1 DD for larvae, and 9.6 °C and 167.7 DD for pupae, respectively. For total immature development (oviposition to adult emergence), LT and K were estimated to be 9.1 °C and 436.8 DD. Because egg development is relatively fast in G. molesta and insecticide is not effective after neonate larval entry into fruits, the interval between insecticide sprays needs to be short, especially in high temperature conditions in the summer. It is preferable to adopt a mating disruption strategy to control G. molesta to avoid increasing the number of sprays.

  • 吉田 昂樹, 菅野 孝盛, 川口 悦史, 荒川 昭弘
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 191-194
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー
    電子付録

    モモシンクイガ(Carposina sasakii)に対し15年以上,モモ,リンゴ,ナシの合計面積で1000 ha以上の広域で交信かく乱処理を継続している福島県福島市の果樹栽培地域で3箇所のモモほ場を選定し,2016年と2017年に通常ルアー及び改良型ルアーを用いた性フェロモントラップによる発生消長調査を行った結果,いずれのトラップでも誘殺されず,被害果も見られなかった.交信かく乱剤の使用実績がない三春町のモモほ場で,複合交信かく乱剤を慣行防除に上乗せ処理し,福島市と同様に調査を行った結果,2016年にはモモシンクイガの誘殺がなかったが,2017年に改良型ルアートラップで2頭誘殺された.交信かく乱剤無処理の慣行防除のみの区では改良型ルアートラップに2016年に8頭,2017年に16頭の誘殺があった.被害果は2016年,2017年ともにいずれの区でも見られなかった.以上から,交信かく乱剤を広域で長期的に処理することによりモモシンクイガの生息密度が著しく低下したことで,被害が見られなくなると考えられた.

  • 大友 令史, 菊池 英樹, 新山 徳光
    2018 年 2018 巻 69 号 p. 195-198
    発行日: 2018/12/21
    公開日: 2019/12/21
    ジャーナル フリー

    ホップの害虫であるアサトビハムシは,ホップの萌芽期に加害を開始する.本種による被害は剪芽における良質な芽の確保に支障をきたす.ホップに既登録のカルタップ75.0%水溶剤およびビフェントリン2.0%水和剤は本種に高い防除効果を示すことから,萌芽時に本種の被害を確認したら,直ちにこれらの薬剤を散布することにより本種の被害を防止できる.

講演要旨
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