日本航空宇宙学会誌
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最新号
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連載 航空宇宙関連学校の紹介 第15回
特集 JAXA航空が目指す航空利用社会の将来像と重点課題 第5回
  • 又吉 直樹
    2025 年 73 巻 7 号 p. 221-224
    発行日: 2025/07/05
    公開日: 2025/07/05
    ジャーナル 認証あり

    宇宙航空研究開発機構では,有人・無人機の混在運航や高密度運航の実現を目指す「多種・多様運航統合技術/自律化要素技術」に係る主な取組として,「災害・緊急時対応を想定した有人・無人機の運航管理技術」及び「次世代空モビリティの協調的運航管理技術」の研究開発を進めている.前者はヘリコプタや無人機による災害・緊急時対応をより効率的に行うことを目的とした運航管理技術や自動化・自律化が進んだ無人機を開発することにより国土強靱化に貢献し,後者は無人機・空飛ぶクルマ・既存航空機が協調してより安全で効率的な航行を行うための統合的な運航管理技術を開発することにより空の移動革命の実現に貢献することを目指している.本稿ではこの2つの研究開発の概要を紹介する.

特集 航空宇宙技術遺産第二号 第6回
  • 荻巣 敏充, 長嶋 哲矢
    2025 年 73 巻 7 号 p. 225-227
    発行日: 2025/07/05
    公開日: 2025/07/05
    ジャーナル 認証あり

    現在も運用が続けられているF-2戦闘機の主翼構造に用いられた複合材料コキュア一体成形技術は,防衛庁技術研究本部(当時)による主翼一次構造への複合材適用の研究において,いわゆる「三研翼(主翼桁間構造)」として1987年に試作評価された後,実機の主翼構造に世界で初めて適用された技術である.F-2戦闘機は,主翼・尾翼を中心に複合材を機体構造重量の約18%に適用し,約250 kgの軽量化に成功すると共に,コキュア一体成形による部品点数及び組立工数の削減による低コスト化に貢献.その後,米国に技術移転された点は特筆に値する.さらに,F-2戦闘機で培われた複合材コキュア一体成形主翼構造の開発経験は,Boeing787複合材の主翼・中央翼・胴体構造の製造分担獲得にも寄与している点が評価され,この度,航空宇宙技術遺産第二号に認定された.

特集 材料への宇宙環境影響に関する研究の最新動向 第6回
  • 岩田 稔
    2025 年 73 巻 7 号 p. 228-234
    発行日: 2025/07/05
    公開日: 2025/07/05
    ジャーナル 認証あり

    宇宙機に使用されている材料は宇宙空間の様々な環境要因による影響を受け,その物性が変化する.すなわち宇宙環境により劣化する.放射線も劣化を引き起こす環境要因の1つであり,原子力や宇宙分野において数多くの放射線劣化に関する研究が行われてきた.これらの放射線によって得られる効果を理解するためには放射線化学における学術的知見が欠かせない.同時に宇宙機に用いられる材料の耐放射線性を評価するには,宇宙特有の環境と安全性および信頼性評価のための地上模擬試験について理解を深める必要がある.本稿では放射線と物質との相互作用について解説し,材料の耐放射線性を評価するための地上模擬試験における課題と設備について概説する.

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連載 空と宇宙に学ぶ/学生の挑戦
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