北関東医学
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63 巻 , 3 号
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原著
  • Shiomi Kanaizumi
    2013 年 63 巻 3 号 p. 199-208
    発行日: 2013/08/01
    公開日: 2013/09/17
    ジャーナル フリー
    Backgrounds & aims : The number of children with chronic conditions who receive care at home, particularly those who are dependent on medical technology are rapidly increasing. Systematic studies about nursing practice during the transition of technology-dependent children from hospital to home are very limited in Japan. This study explored the nursing practice supporting the transition of technology-dependent children from hospital to home. Methods : Qualitative descriptive design was used. Data were collected via semi-structured interviews from 15 nurses in three different settings : nurses of inpatient pediatric units ; nurse discharge coordinators ; and home care nurses. Results : Nursing practices unique to each of the three settings were identified ; hospital primary nurses advocated for the parents ; nurse discharge coordinators assumed the mediating role ; home care nurses respected and monitored parents' way of care. Promoting parents' self-efficacy was a key role common in hospital and home care nurses. The roles of the nurse discharge coordinators in dealing with this pediatric population were newly reported. Conclusions : Nursing practices of each setting were identified. The findings are expected to guide the nurses to recognize and appreciate their roles for each other which in turn would enable development of nurse-to-nurse collaboration for successful transition.
  • 須藤 奈々, 中村 和裕, 平井 宏和
    2013 年 63 巻 3 号 p. 209-215
    発行日: 2013/08/01
    公開日: 2013/09/17
    ジャーナル フリー
    【目 的】 アルツハイマー病では, 運動が脳内ミクログリアの異常増殖を減少させ, 神経変性を抑制することが報告されている. 本研究では, アルツハイマー病と同様に神経変性疾患である脊髄小脳変性症のモデルマウスの小脳において, 運動がミクログリアの動態へ及ぼす効果を調べることを目的とした. 【対象と方法】 最初に通常飼育の野生型マウス, 脊髄小脳変性症モデルマウス (I型 (SCA1), III型 (SCA3)), ヘテロおよびホモ接合性のStaggererマウス (+/sg, sg/sg) の中でミクログリアの増殖が顕著である系統のマウスを選んだ. 選んだマウスを使用し, コントロール群は通常飼育のみ行い, 運動群にはローターロッドテストを用いた運動負荷を与えた. 両群マウスの小脳切片に対して, ミクログリアのマーカーである抗Iba1抗体と, 活性化ミクログリアのうち神経毒性ミクログリアの指標として使用される抗CD68抗体を使った蛍光免疫組織染色を行い, それぞれのマーカー陽性細胞数を定量化した. 【結 果】 通常飼育環境下では, 神経変性の強いSCA3マウスとsg/sgマウスで顕著なミクログリアの増殖が確認できた. 運動によりミクログリアの総数がSCA3マウスでは減少し, sg/sgマウスでは増加した. 神経毒性のあるCD68陽性ミクログリアはSCA3マウスでは検出されず, sg/sgマウスでは増加した. 【結 語】 脊髄小脳変性症モデルマウスにおいて, 運動によってミクログリアの数は大きく変動し, その変動の仕方は, 疾患モデルマウスの種類によって異なることがわかった. sg/sgマウスは日常の活動量が少ないにも関わらず, 強制的に運動負荷を与えたため, 神経毒性ミクログリアが増加したのではないかと推察される. したがって, ヒトにおいても運動が常によい効果を及ぼさない可能性もあり, 運動療法を行うかどうかはさまざまな情報を統合して慎重に判断する必要があると考えられた.
  • 竹吉 泉, 小川 博臣, 五十嵐 隆通, 塚越 浩志, 平井 圭太郎, 高橋 憲史, 山崎 穂高, 田中 和美, 高橋 研吾, 吉成 大介, ...
    2013 年 63 巻 3 号 p. 217-222
    発行日: 2013/08/01
    公開日: 2013/09/17
    ジャーナル フリー
    【背景と目的】 原発GISTに対する治療の第一選択は外科切除であるが, 再発症例に対する積極的治療がGISTの治療成績向上に繋がる. 2008年にGIST診療ガイドラインが示されてから, 再発症例に対する治療の原則はイマチニブの投与である. 教室の再発GIST症例を臨床病理学的に検討し治療法について検討した. 【結 果】 男性3例女性4例の7例で, 平均年齢は61.9歳であった. 原発は胃 : 1例, 十二指腸 : 1例, 小腸 : 4例, 直腸 : 1例であった. リスク分類では中間 : 2例, 中間~高 : 2例, 高 : 3例で, 初再発は全例肝転移を伴い, 再発までの期間は14-77ヶ月であった. 再発巣切除は3例で, イマチニブ投与は4例であった. 7例中5例が再再発または耐性になった. イマチニブを投与した4例中3例は耐性になり, 1例はスニチニブに変更し2例は局所耐性部を切除しイマチニブを継続した. 7例中2例死亡したが5例は長期生存中である. 【結 語】 GIST再発ではイマチニブ投与が第一選択であるが, 耐性になった場合, 全身性の場合はスニチニブ投与, 局所性では切除後イマチニブを継続投与するのがよい.
  • 小暮 公孝, 石崎 政利, 根本 雅明, 桑野 博行, 小島 至, 磯村 寛樹, 星野 洪郎, 幕内 雅敏
    2013 年 63 巻 3 号 p. 223-232
    発行日: 2013/08/01
    公開日: 2013/09/17
    ジャーナル フリー
    【目 的】 効果的な有茎分節腸管内肝組織片充填式補助肝臓の開発を目的にする. 原法では一定期間を過ぎると充填した肝組織片が次第に壊死に陥ってしまった. 本研究では組織片が長期生着する方法の開発を目指した. 【対象と方法】 雄性ウイスター系ラット (300-400g) から2-3cmの分節空腸を単離, その粘膜を削除した後, 同じラットから摘出した左葉をミンチし大網と共に共充填し, 決められた期間に犠牲死させ生着状態を組織学的に検討した. 【結 果】 充填25日後でも肝組織片は互いに融合し増殖を続けた. 組織学的に壊死融解は認められなかった. 更に, 原法では殆どが壊死してしまう充填60日後, 90日後でも肝組織片の一部が遺残していた. これは共充填した大網の効果であると考えられた. 【結 語】 腸管グラフト内への肝組織片大網共充填法は充填肝組織片の生着期間を延長した. しかし, 腸管グラフトの捻転防止等の術式の改良が今後の課題である.
  • 岡村 典子
    2013 年 63 巻 3 号 p. 233-242
    発行日: 2013/08/01
    公開日: 2013/09/17
    ジャーナル フリー
    本研究は, Emotional Intelligence理論を用いた研修プログラムを中堅看護師に実施することによる効果を検討し, 今後の育成の在り方を考察することを目的に取り組んだ. 対象者は, リーダーシップ研修に参加する中堅看護師17名で, 情動知能尺度 (EQS), リーダーシップ・メンバーシップに関する調査票を用いて, 研修前後における感情活用能力及びリーダーシップ・メンバーシップに関する力の変化を検証した. その結果, 感情活用能力を構成する "自己対応" "対人対応" "状況対応" の3領域は有意に上昇していた. また, リーダーシップ・メンバーシップに関する力として, "リーダーシップ" "スタッフとの関係" "職場への所属感" の3つが有意に上昇していた. 今後は, 感情を活用するにあたり重要となる "自己洞察" "状況コントロール" の能力向上を図るため, 集合研修におけるプログラムの精選と研修担当者のメンターとしての役割が重要と考える.
症例報告
  • 榎本 剛史, 田村 孝史, 明石 義正, 久倉 勝治, 稲川 智, 大河内 信弘
    2013 年 63 巻 3 号 p. 243-247
    発行日: 2013/08/01
    公開日: 2013/09/17
    ジャーナル フリー
    症例は52歳の女性. 半年前から右下腹部に鈍痛を自覚していた. 大腸内視鏡検査で, 上行結腸内に4 cm大の回腸粘膜下腫瘍が重積していた. 腹部CTでは上行結腸にtarget appearanceを認め, 先進部には4 cmの内部が均一な脂肪濃度を呈する円形な腫瘤を認めた. 以上から回腸脂肪腫による腸重積と診断, 腹腔鏡下回腸盲部切除術を施行した. 術中所見では, 回腸末端が上行結腸内に重積しており, 先進部には鶏卵状の腫瘤を認めた.
    腸重積を発症した小腸脂肪腫に対し, 近年腹腔鏡下切除の報告例が増加している. 本疾患は術前診断が可能で, 腹腔鏡下結腸切除と同様の手技で手術ができるので, 腹腔鏡下手術の良い適応である.
  • 古田 夏海, 古田 みのり, 牧岡 幸樹, 藤田 行雄, 岡本 幸市
    2013 年 63 巻 3 号 p. 249-252
    発行日: 2013/08/01
    公開日: 2013/09/17
    ジャーナル フリー
    症例は73歳女性である. 頭痛, 嘔気, 発熱, 項部硬直, 意識障害, 排尿障害を呈し当科に入院した. 髄液検査で著明な炎症細胞増多あり, 髄液および血液の培養検査でB群連鎖球菌陽性であり, 細菌性髄膜炎と診断された. MRI拡散強調画像では左右の側脳室後角およびくも膜下腔に高信号病変がみられた. T2強調画像, FLAIR画像, ガドリニウム造影T1強調画像では明らかな病変は指摘されなかった. 細菌性髄膜炎により脳室内およびくも膜下腔に膿が波及した結果, 化膿性脳室炎を呈し, 拡散強調画像で高信号病変として指摘されたものと考えられた. 抗生剤およびステロイド投与により排尿障害以外の後遺症なく症状は改善し, 拡散強調画像でも高信号病変は消失した. 本症例により, 細菌性髄膜炎や化膿性脳室炎の診断および病態の評価に拡散強調画像の撮影が有用である可能性が示された.
  • Yoshio Tomizawa, Masakiyo Yatomi, Masanori Iwashina, Akihiro Yoshii, R ...
    2013 年 63 巻 3 号 p. 253-255
    発行日: 2013/08/01
    公開日: 2013/09/17
    ジャーナル フリー
    Pulmonary tumor thrombotic microangiopath (PTTM) presents with severe manifestations and rapid progression and is difficult to diagnose ante mortem. We report a case of gastric adenocarcinoma diagnosed with PTTM before death. Chest XR and CT showed ground-glass shadows in the bilateral lung fields, gastric adenocarcinoma was demonstrated by gastrointestinal fiber scopy and biopsy, and poorly differentiated carcinoma cells were detected in the pulmonary arterial blood by pulmonary wedge aspiration cytology on cardiac catheterization. After diagnosis of PTTM, prednisolone therapy of 30 mg/day was started. Dyspnea and hypoxemia were improved on the next day of administration of prednisolone. Although PTTM is rare, it should be considered the differential diagnosis of pulmonary hypertension and progressive respiratory failure with diffuse ground-glass shadow on chest radiographies. Furthermore, administration of prednisolone should be considered one of the treatment for the dyspnea by PTTM.
  • 門脇 晋, 野田 大地, 尾形 敏郎, 五十嵐 清美, 井上 昭彦, 池田 憲政, 佐藤 尚文
    2013 年 63 巻 3 号 p. 257-260
    発行日: 2013/08/01
    公開日: 2013/09/17
    ジャーナル フリー
    症例は78歳男性. 登山中に転倒し当院に救急搬送された. CTで気管中部から気管分岐部にかけて膜様部の裂傷が疑われ, 鈍的外力による気管損傷と診断した. 緊急で気管切開術を施行した. 術後はネブライザーで加湿を行いながら自発呼吸で管理した. 縦隔への感染が危惧されたが, 気腫の進行や感染は認めず, 受傷後20日目に気管カニューレ抜去し, 30日目に退院した. 外傷性気管損傷は重篤な病態であり, 診断や治療の遅れは致命的結果を招きかねない. しかし, 損傷部位や形態によっては気道確保及び気道内圧を減圧できれば, 保存的治療が可能と考えられた.
  • 高橋 研吾, 五十嵐 隆通, 宮前 洋平, 田中 和美, 高橋 憲史, 平井 圭太郎, 塚越 浩志, 小川 博臣, 吉成 大介, 須納瀬 豊 ...
    2013 年 63 巻 3 号 p. 261-265
    発行日: 2013/08/01
    公開日: 2013/09/17
    ジャーナル フリー
    Inflammatory fibroid polyp (IFP) は非上皮性腫瘍様病変で胃に多く小腸には比較的まれな疾患である. 今回成人腸重積症を合併した粘膜下腫瘍の小腸IFPの一例を経験したので報告する. 症例は41歳, 女性. 主訴は腹痛. 2011年9月頃より腹痛が出現し, 近医受診を繰り返していた. 下剤処方などを受け, 経過観察されていたが, 2012年1月初旬に腹痛が再度出現し, 4日後に増悪し嘔吐も出現したため近医を受診して当院に紹介された. 来院時臍右側やや上方に腫瘤を触知し, 同部に圧痛を認めた. CTとUSで腫瘤より口側の腸管拡張と腫瘤部での腸管の陥入像および同心円状の層状構造を認めた. 腸重積と診断し緊急手術を施行した. 開腹時, Treitz靱帯より150cm部位の空腸に40×40×30mm大の粘膜下腫瘍を認め, これを先進部とする重積が認められた. 重積部を含む約25cmの小腸を切除した. 術後経過は良好で10日目に退院した. 術後の病理診断ではIFPの診断であった. 現在, 術後1年5ヶ月経過するが, 再発を認めていない.
  • 五十嵐 隆通, 須納瀬 豊, 平井 圭太郎, 高橋 研吾, 田中 和美, 高橋 憲史, 山崎 穂高, 塚越 浩志, 小川 博臣, 吉成 大介 ...
    2013 年 63 巻 3 号 p. 267-272
    発行日: 2013/08/01
    公開日: 2013/09/17
    ジャーナル フリー
    症例は74歳男性. C型肝硬変の診断で近医に定期通院中であった. 2006年1月および5月, 肝S3およびS6の肝細胞癌の画像診断で, transcatheter arterial chemoembolizationおよびradiofrequency ablation (RFA) を受けたが, その後通院しなかった. 2007年8月, 腹部膨満と食欲不振を主訴に近医受診, CT精査で右側腹部, 横行結腸間膜に接する最大径12cm大の腹部腫瘤を認め, 精査加療目的に当科紹介となった. 画像上gastrointestinal stromal tumor, malignant fibrous histiocytoma, 血管肉腫, 肝細胞癌腹膜播種等を疑った. 腫瘤は単発であったため, 2007年9月, 腫瘤摘出術を施行した. 病理組織学的診断は肝細胞癌腹膜播種であった. RFAが播種の原因と思われ, 若干の文献的考察を加えて報告する.
流れ
抄録
編集後記
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