高分子
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19 巻, 6 号
選択された号の論文の15件中1~15を表示しています
  • 千手 諒一
    1970 年 19 巻 6 号 p. 437-438
    発行日: 1970/06/01
    公開日: 2011/09/21
    ジャーナル フリー
  • 黄 慶雲, 佐藤 勝男
    1970 年 19 巻 6 号 p. 439-444
    発行日: 1970/06/01
    公開日: 2011/09/21
    ジャーナル フリー
    セルロース, ナイロンなど, のある種の天然または合成高分子とメチルメタクリレートとを水の存在下, 一般に用いられるような重合開始剤を加えることなく, ただ加熱するとメチルメタクリレートが重合し, 見かけ上グラフト化が起こる.この一見非常に奇妙な反応も, その後研究が進行し, データが積み重ねられるに従って, 現在まだはっきりしないところもあるが, しだいにその本質が明らかになってきた.ここでは現在までに得られているデータを中心に問題点の概要をとりまとめながらご紹介したい.
  • 1970 年 19 巻 6 号 p. 445
    発行日: 1970/06/01
    公開日: 2011/09/21
    ジャーナル フリー
  • 畑 敏雄
    1970 年 19 巻 6 号 p. 446-452
    発行日: 1970/06/01
    公開日: 2011/09/21
    ジャーナル フリー
    接着は文字どおり境界領域の科学技術で,それだけにいろいろな立場から勝手なことを言える楽しさがある.その楽しさにつられて,我田引水の議論がますます盛んであるが, そのことが実は接着の科学を発展させてきた原動力でもある.百家争鳴,百花斉放はどんな社会でもいいものだ.だがそういう議論も群盲象をなでる式で,象とはフロシキのようなものだと言ったり,壁のようなものだと言ったり,柱のようなものだと言ったりしていたのでは,かえって真実を失なうおそれがある.それぞれを正しく位置づけて, 象の全体像が浮びあがるように交通整理をすることが必要である.この小論はそんな役に立つことを願って書かれたが,他の筆者との重複を避けてふれなかった部分もあるし,もっと論ぜられるべきなのに論じられていない側面もあって,接着の全体像を描いたと言いきれないのが残念である.しかしともかく,接着にはいろいろな側面があるものだという印象があとに残れば幸いである.
  • 福澤 敬司
    1970 年 19 巻 6 号 p. 453-460
    発行日: 1970/06/01
    公開日: 2011/09/21
    ジャーナル フリー
    粘着(タック)ということばには確立された定義はない.人によって,また使われる工業分野によって,それぞれ少しづつ違ったニュアンスで実用的に用いられている.しかしそれらの現象をタックとして,接着とは一線を画くして考えられているのは,それなりの必要性と便宜性があってのことと思われる。共通していえることは,粘弾性的性質が粘着の現象には非常に多く関与していることである.ここでは粘着テープにおける粘着現象を接触過程, 破壊過程に分けて取り上げるが,これらの結果はゴム工業,印刷工業,その他の諸工業におけるタックの現象に共通する多くの問題を含むものと信じている.
  • 福村 勉郎
    1970 年 19 巻 6 号 p. 461-471
    発行日: 1970/06/01
    公開日: 2011/09/21
    ジャーナル フリー
    接着しようとする物体(被着体)に適応した接着剤を選択できても,接着の操作が誤っていれば効果は発揮できない.接着の失敗の多くはこれに起因する.操作には接着剤の塗布,2液性の場合はその混合率や方法,硬化方法,被着体の表面処理などがある.中でも表面処理は重要な操作工程で,これの適否により接着強さの発揮はもちろん,接着の耐久性を左右することになる.本稿は表面処理に関する基本的な要点を述べたもので,個々の実例に応用する場合にも役立てば幸甚である.
  • 中尾 一宗
    1970 年 19 巻 6 号 p. 472-484
    発行日: 1970/06/01
    公開日: 2011/09/21
    ジャーナル フリー
    ポリマーを接着剤として使用する場合,あるいはポリマーが被着体として使用される場合(成形物,シート,フィルム,ゴム,繊維など),接着の強さは,ポリマーの構造と物性とによって決定的に支配される.ポリマーの構造と物性のうち, ここでは特に次の問題について, 最近の研究例を紹介する.( 1 ) 接着強度とポリマーの力学的性質.一口に接着強度といっても,接着強度はそれぞれ測定法によって力学的意味が異なる.各種の測定法について,破壊強度という観点から,ポリマーの力学的性質との関係を考える.(2)分子量,分子量分布.接着強度は接着剤の分子量によって支配される.その理由を考えてみる.(3)結晶性.接着強度は,ポリマー(接着剤と被着体の両方)の結晶化度,結晶形態によって決定的に支配される。研究例を紹介する.
  • 野中 保雄
    1970 年 19 巻 6 号 p. 485-490
    発行日: 1970/06/01
    公開日: 2011/09/21
    ジャーナル フリー
    接着部を破壊する方法はいろいろあるが,レオロジーの立場から見てピーリング法に関する検討が最も進んでいる.ピーリングについては力学的解析が進んでおり,応力分布の計算,速度依存性の解析などがいろいろ行なわれている.これらの基礎の上に立って,温度特性,可塑剤の効果などが検討され,WLF式あるいはこの形の式が成立することが認められている.接着部の破壊は大きく分けて2種類に分けられる接着剤層が破壊する現象は凝集破壊と呼ばれ,この場合は一般に接着剤そのものの物性が観測される.この他,接着剤と被着体の界面で破壊が起こる場合があり,界面破壊と呼ばれる.ピーリングによる界面破壊においてはその特性として界面を形成する両側の材料の性質が関係する.界面破壊を起こしたとみえる面も走査型電子顕微鏡で見ると相手側の材料が点状に観察されることがあり,界面破壊の定義はたいへんむずかしくなっている.
  • 元起 巖
    1970 年 19 巻 6 号 p. 491-498
    発行日: 1970/06/01
    公開日: 2011/09/21
    ジャーナル フリー
    接着物の疲労に関する研究例が少ないので,総説的な内容にした.金属材料における研究は非常に進んでいるので機械的な疲労現象についてはまず金属材料の諸現象を述べ, 接着物の疲労に関する本論については接着物のくり返し応力とその寿命ならびにくり返し数に伴う接着強度の挙動例を示した.特に疲労特性の測定には長期間を要するので実用的な意味から,その短時間試験法にもふれた.また接着物はいつも一定のくり返し応力を受けるとはかぎらないので大小さまざまな外部応力を受けたときの挙動については金属材料についてその一端を紹介した.
  • 芝崎 一郎
    1970 年 19 巻 6 号 p. 499-510
    発行日: 1970/06/01
    公開日: 2011/09/21
    ジャーナル フリー
    接着は, 今日, 物体を接合する有用な方法として普及しているが, その起源は遠く古代エジプト時代にさかのぼる.当然のことながら当時の接着剤は,動植物膠あるいはアスファルトで,人類はこれらの天然物を利用して紙,木,石を接合する方法を発見した.この比較的単純な接合法は,その後数世紀にわたって踏襲されつつ発達し,今日,われわれは,古い時代のすぐれた職人の技量によって製作された多くの精巧な接着製品を見ることができる.注目すべきことは,これらの接着製品は,接着に使用した物質の化学組成や構造についての知識を全くもたず,完全に経験的な基礎の上につくられたことである.近代における高分子化学の発展は,これらの天然物のすべてが高分子であることを明らかにしたことにより,合成高分子物質の利用がその後の接着剤に一大革新をもたらしたことは周知のとおりである.本文では,重要な接着剤における新しいポリマーに加えて硬化剤,接着剤促進剤など,主として化学の領域における最近の進歩の動向,開発の現状について述べる.
  • 新保 正樹
    1970 年 19 巻 6 号 p. 511-522
    発行日: 1970/06/01
    公開日: 2011/09/21
    ジャーナル フリー
    構造物の接着結合に用られる接着剤が構造接着剤である.わが国で構造接着剤が注目されるようになったのは比較的最近であるが, ポリビニルフォルマール系構造接着剤などはすでに1950年に航空機機体部品の結合に実用化されていた.構造接着は在来の金属の結合法である溶接,リベットでの,ロウ付けなどに比べると耐熱性は劣るが,結合強度ではロウ付けやリベッティングに近いし,耐疲労性能ではリベッティングを凌ぐ,構造接着剤は金属をおもな被着体として発達して来たが,接着剤の進歩で金属以外の構造材料や高分子材料などの異種素材との高い結合強度が得られるようになり,宇宙工業の進歩は構造接着剤の使用温度領域を絶対0度付近から500℃まで拡げた。以上のような構造接着剤の性能は多くの製造工業における利用面が多いと思われるので,その性能を中心とし,耐久性,暴露抵抗などのデータを添えてその性質を述べてゆきたい.
  • 本山 卓彦
    1970 年 19 巻 6 号 p. 523-529
    発行日: 1970/06/01
    公開日: 2011/09/21
    ジャーナル フリー
    最近2年間の熱可塑性接着剤の進歩について筆者の興味のある分野を中心にして述べた.エチレンの共重合体はホットメルト接着剤の成分として,またエマルジョン状態では酢酸ビニルと共重合してプラスチックの接着剤などに使われている.また共重合方法が接着性能に大きく影響を及ぼすことを,酢酸ビニル,ブチルアクリレート共重合エマルジョンについての報告により示した.さらに最近の注目すべき特許を,エチレン共重合体,エマルジョン,その他に分けて紹介した.
  • 堂腰 範明, 依田 直也
    1970 年 19 巻 6 号 p. 530-535
    発行日: 1970/06/01
    公開日: 2011/09/21
    ジャーナル フリー
    科学技術の進歩によって耐熱性接着剤についても,10年前には予想もしなかったような高温で使用される宇宙航空関係,電気絶縁関係の各種材料が要求されるようになってきた.接着剤の分野では現在市販されている各種の一般高分子材料の改良,改質によってはこれらのすべての要求に応ずることはむずかしく,新しいポリマー素材を開発し,市場ニーズに応じた品質設計を推進する必要がある.このような要求と高分子化学の進歩とによって新しい耐熱性接着剤がいくつか開発されつつある.本稿では最近特に著しい進歩を遂げつつある芳香族複素環ポリマーを中心に耐熱性接着剤の最近の話題をまとめて述べる.
  • 平井 寛
    1970 年 19 巻 6 号 p. 536-539
    発行日: 1970/06/01
    公開日: 2011/09/21
    ジャーナル フリー
  • 1970 年 19 巻 6 号 p. 549-550
    発行日: 1970/06/01
    公開日: 2011/09/21
    ジャーナル フリー
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