高分子
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22 巻, 5 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • -固体高分子の構造と学会の構造-
    和田 八三久
    1973 年 22 巻 5 号 p. 257
    発行日: 1973/05/01
    公開日: 2011/09/21
    ジャーナル フリー
  • 梶山 千里
    1973 年 22 巻 5 号 p. 258-263
    発行日: 1973/05/01
    公開日: 2011/09/21
    ジャーナル フリー
    無定形構造は,ランダムコイル鎖よりなる均質な一相構造と考えられてきた。形態学的観察の進歩に伴って, 無定形高分子にも4 0 ~ 7 0 A の粒状構造が観察され,力学的性質や熱的性質を説明するのに二相構造の方が都合がよい。さらに粒状内には,20~30Aのラメラ晶に類似した折りたたみ構造の存在も認められている。無定形高分子のnodule構造は,結晶性高分子のモザイク構造に相当し,結晶性高分子に対して得られた変形機構や高次構造に対する知見が,無定形高分子にも適用できる可能性もある。
  • 種子田 定俊
    1973 年 22 巻 5 号 p. 264-268
    発行日: 1973/05/01
    公開日: 2011/09/21
    ジャーナル フリー
    外見上何の変わりもない流体が, 実際にはいかに生き生きと動きまわっていることか。流体が渦巻き運動を行なうときなんと美くしくふるまうことか。しかし残念ながら, 流体の動きはそのままでは肉眼で見ることができない。流れに影響を与えないで流れの模様を見る方法はないであろうか。でぎれば流れに関した物理量を定量的に測定できることが望ましい。そのような強い願望にかりたてられて, 古くより実に多数の流れの可視化の技術が考案されてきた。限られた紙数でそのすべてを紹介することはむずかしいので, 本展望では主に液体の流れの可視化技術のめぼしいもののみについて述べる。
  • 金綱 久明
    1973 年 22 巻 5 号 p. 269-273
    発行日: 1973/05/01
    公開日: 2011/11/21
    ジャーナル フリー
    高分子固体の微細構造として, 結晶の厚さ, 大きさ, 完全度, 形態などを研究する場合は各種の手段がある。しかし, 結晶, 結晶間の分子鎖がどうなっているのか, なかでも結晶と結晶をつないでいる tie molecule は力学的性質に密接な関係があり, 延伸物の微細構造として重要な意義をもっていると考えられるにもかかわらず, これらを研究する方法が十分に確立されていない。示差熱分析や示差走査熱量測定により融解現象を測定する際に, 昇温速度が速すぎると, 本来融解すべき温度より高温側に融解の吸熱ピークが観測される, いわゆる superheating の現象があるが,この現象が上述の tie molecule と密接な関係をもっていることが最近明らかになってきた。本展望では両者の関係についての各種の例を最近の研究から紹介するとともに, superheating 現象の解明がtiemolecule の本質を知る有力な一手段であることを示唆する。
  • 野瀬 卓平
    1973 年 22 巻 5 号 p. 274-279
    発行日: 1973/05/01
    公開日: 2011/09/21
    ジャーナル フリー
    最近,高分子の液体状態やガラス状態での凝集構造が取りざたされている一方で, 無定形高分子の熱・圧履歴の異なるガラスのガラス転移点付近の体積や熱の緩和が議論されている。凍結状態の異なるガラスの物性や,その転移点付近での挙動が無定形状態の凝集構造解明の一助となるとの期待もあるだろう。その期待を実現しようとするための第一歩としては,実験事実の整理と正しい現象の理解が必要だろう。本稿では, ガラス転移点付近での体積, 熱の緩和挙動について述べ, その現象論的見方の一つを紹介した。
  • 清水 博
    1973 年 22 巻 5 号 p. 280-284
    発行日: 1973/05/01
    公開日: 2011/09/21
    ジャーナル フリー
    生体高分子はさまざまな興味のある機能をもっている。この機能が生体高分子のどのような性質(物性)によって起きるかは,これまで自由エネルギーの減少則を使って解明されてきた。しかし,今後の展望として,生体高分子の機能の解明はこれだけに終るものではなさそうである。その理由は,実際生きている生体系は熱的に絶えず非平衡になっており, その変化の方向は, 自由エネルギーの減少方向と一致しないからである。このために,細胞のオルガネラ( 器官) 以上の構造体では, 自由エネルギー則に従わない変化が起きている可能性があり,それが生命現象が発現する原因になっているように思われる。このような自由エネルギー則に従わない例として, 筋肉の収縮現象があり, その熱力学的解明は単に生体高分子系の新法則の発見だけにとどまらず,生命現象の解明にとっても重要な意義をもつものと考えられる。
  • 荒川 泓
    1973 年 22 巻 5 号 p. 285-289
    発行日: 1973/05/01
    公開日: 2011/09/21
    ジャーナル フリー
    最近, 高分子溶液論分野で Flory らによる研究を始めとして, 新しい動きが出てきている。これらは,溶液論領域における研究の流れとどのようにかかわってきているのであろうか。さらに, 液体論そのものが 1960 年代半ば以降,大きく変化し, この分野では, 新たな展開が著しい。これはまだ, 全く基礎的なものではあるにせよ, その影響は溶液論を書き変え始めている。かなり古い歴史を有する溶液論分野でのこれまでの成果のどの部分が高分子溶液論を主として規定しているのか,また新しい展開が将来どう影響を与えるであろうか。以上の視点から溶液論の流れを追った。
  • 1973 年 22 巻 5 号 p. 298-299
    発行日: 1973/05/01
    公開日: 2011/09/21
    ジャーナル フリー
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