高知リハビリテーション学院紀要
Online ISSN : 2433-4553
Print ISSN : 1345-5648
4 巻
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  • 異なる座位姿勢間における再現性の検討
    栗山 裕司, 山﨑 裕司, 坂上 昇, 酒井 寿美, 大倉 三洋, 山本 双一, 中屋 久長
    原稿種別: 本文
    2003 年 4 巻 p. 1-6
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2018/08/29
    研究報告書・技術報告書 フリー
    固定用ベルトを装着したハンドヘルドダイナモメーター(HHD)による等尺性膝伸展筋力測定方法の座位姿勢間再現性について,健常者20名を対象に検討した.測定は,プラットホーム端座位,車椅子座位,介護用ベッド端座位,背もたれ付きパイプ椅子座位の4つの異なる座位にて実施した.異なる座位姿勢における等尺性膝伸展筋力測定値に関して,パイプ椅子座位は,プラットホーム端座位,介護用ベッド端座位および車椅子座位との比較において有意に低値を示した.また,各座位姿勢間の級内相関係数は,プラットホーム端座位と車椅子座位間およびプラットホーム端座位と介護用ベッド端座位間で高値を示し,良好な座位姿勢間再現性を示した.一方,パイプ椅子座位と他の座位姿勢間では,低値を示した.今回の結果から固定用ベルトを装着したHHDによる等尺性膝伸展筋力測定に際し,パイプ椅子座位での測定は避けるべきであるが,介護用ベッドや車椅子での測定が可能で,病棟や在宅など広い範囲での使用も可能なことが示唆された.
  • 固定用ベルトの使用が検者間再現性に与える影響
    加藤 宗規, 山﨑 裕司
    原稿種別: 本文
    2003 年 4 巻 p. 7-11
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2018/08/29
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究の目的は,ベルトを用いて固定性に配慮したハンドヘルドダイナモメーター(以下,HHD)による股外転筋力測定方法の検者間再現性について検討することである.対象は健常者21名(男性11名,女性10名,19.7±1.8歳)である.そして,固定用ベルトを使用した条件下と,使用しない条件下において,それぞれ2つのセンサー位置(下腿遠位部外側,大腿遠位部外側)で股関節外転筋力の測定を実施した.また測定は,体格の異なる2名の検者(検者A:男性,検者B:女性)によって日を変えて実施した.下腿遠位部でのベルト不使用下における股外転筋力値は検者A,Bの順に,13.5kg,12.9kg ,ベルト使用下では検者A,Bの順に,15.9kg,15.8kgであった.大腿遠位部でのベルト不使用下における筋力は,検者A,Bの順に27.1kg,22.8kg,ベルト使用下において25.8kg,25.5kgであった.ベルト使用下では,検者A,Bの筋力値に有意差はなかったが,ベルト不使用下では検者Aにおいて筋力値は有意に高値を示した(下腿遠位部p<0.05,大腿遠位部p<0.01).ベルト使用下での検者間級内相関係数は,下腿遠位部,大腿遠位部の順に0.884,0.886 であった.ベルト不使用下における級内相関係数は下腿遠位部,大腿遠位部の順に0.828,0.628であり,ベルト不使用下の測定において再現性は不良であった.以上のことから,HHDを用いた股外転筋力測定では,固定用ベルトを併用した測定方法が再現性の点で優れていると考えられた.
  • 検者間及び検者内再現性の検討
    坂上 昇, 栗山 裕司, 山﨑 裕司, 大倉 三洋, 酒井 寿美, 中屋 久長, 山本 双一
    原稿種別: 本文
    2003 年 4 巻 p. 13-17
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2018/08/29
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究の目的は,固定用ベルト付きハンドヘルドダイナモメーター(以下,HHD)を用いた等尺性足背屈筋力の測定方法を考案し,その測定方法による検者間再現性と検者内再現性について検討することである.対象は,健常成人22名(男性11名,女性11名)である.被検者の肢位は背臥位とした.センサーを足背の中足骨部に付属のマジックテープで固定した.そして,センサーが装着された固定用ベルトを,被検者の足底方向に位置し片膝立ち位となった検者の大腿部に巻き付けて固定した.測定は,各下肢に対して2回実施し,最大値を測定値として採用した.検者間再現性を検討するために,検者Aと検者Bの2名の理学療法士が等尺性足背屈筋力の測定を行った.また,検者内再現性を検討するために,検者Aが1回目の測定の数日後に,同一被検者に対して同一の測定を2回目として実施した.等尺性足背屈筋力値は,検者Aが17.25±3.44kg,検者Bが17.35±2.87kgであって,検者間級内相関係数は0.903と極めて良好であった.検者Aによる等尺性足背屈筋力値の1回目の値は17.25±3.44kg,2回目の値は17.84±2.73kgであって,検者内級内相関係数は0.872と良好であった.固定用ベルト付きHHDを用いた我々が考案した足背屈筋力の測定方法は,センサーの固定性が得られ,足背屈程度の筋力であれば高い再現性のもとで測定できることが示唆された.これにより,等尺性足背屈筋力を定量的に測定することができ,症例に対して有用な情報を即時に提供できるものと考える.
  • 長期臥床後,起立性低血圧を有した症例
    山﨑 裕司, 長谷川 輝美, 山本 淳一
    原稿種別: 本文
    2003 年 4 巻 p. 19-24
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2018/08/29
    研究報告書・技術報告書 フリー
    本研究では繰り返す指導によっても座位時間の延長が困難であった患者に対して応用行動分析学的介入を行い,その効果について検討した.対象は長期臥床後に起立性低血圧と体力の低下を呈した患者である.本研究ではシングルケースデザイン(A-B法)を用いた.介入は先行刺激の明確化と後続刺激の調整を実施した.介入期において,座位の時間が延長し,起立性低血圧が改善した.フォローアップ期において,座位時間は良好に維持されていた.以上のことから,本症例に対する応用行動分析学的介入は座位時間の延長を図る上で有効に機能したものと考えられた.
  • 青木 英次, 田頭 勝之, 森下 佳代, 山崎 知子, 平井 智恵子, 吉良 仁美, 神野 優
    原稿種別: 本文
    2003 年 4 巻 p. 25-28
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2018/08/29
    研究報告書・技術報告書 フリー
    介護保険制度の開始とともに居宅介護サービスの重要性が高まり,要介護高齢者を介護する家族への支援機能は,居宅介護サービス提供の大きな目的の1つになっている.本研究は,デイケア利用者家族のニーズを把握し,さらにデイケアの利用頻度に影響を及ぼす要因を明らかにすることを目的とした.老人保健施設7施設におけるデイケア利用者およびその家族222名を対象とし分析・検討を加えた.その結果,デイケアの主な利用目的は他者との交流,入浴や移動能力の維持,介護者の休養であり, 「痴呆」や「問題行動」, 「移動能力の維持・向上」, 「介護者の休養」等の要因が利用頻度に影響していた.また利用頻度が高い場合,身体的介護負担も軽減される傾向にあった.このことから,介護者は「介護者自身の休養」とともに,デイケア利用者に対する「身体・精神機能面」への充実したサービス提供を求めていることが示唆された.
  • 坂上 昇, 栗山 裕司, 小嶋 裕
    原稿種別: 本文
    2003 年 4 巻 p. 29-33
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2018/08/29
    研究報告書・技術報告書 フリー
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