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行動リハビリテーション
Online ISSN : 2758-7924
Print ISSN : 2186-6449
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2 巻 (2013)
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急性期Pusher症状に対する段階的難易度調整を用いた立位練習がトイレ動作介助量に及ぼす影響
川口 沙織, 丸山 仁司, 久保 晃, 加藤 宗規
2018 年 7 巻 p. 2-5
発行日: 2018/03/31
公開日: 2023/05/31
DOI
https://doi.org/10.60218/kodoreha.7.0_2
研究報告書・技術報告書
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Pusher症状を認める急性期脳卒中片麻痺患者10症例(年齢77歳:67~93歳)に対して立位練習を実施し,トイレ動作介助量に及ぼす影響について検討した.全ての症例が片麻痺と何らかの高次脳機能障害を呈していた.全症例に応用行動分析学に基づく10段階の難易度調整を用いた立位練習を実施した.介入によって全症例で立位保持能力の改善を認めた.7症例は1人介助でのトイレ動作を獲得した(介入1~15日).3症例は2人介助でのトイレ動作を獲得した(介入5~24日).1人介助でのトイレ動作を獲得した時期の立位段階は6-7,立位点数は75-102点であった.2人介助でのそれは3-5,32-65点であった.1人介助でのトイレ動作を獲得した時期の立位段階,立位点数は有意に高値を示した(p<0.01).今回の立位保持練習は,Pusher症状を認める脳卒中片麻痺患者のトイレ動作介助量を軽減するうえで有用なものと考えられた.
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(1286K)
訪問型介護予防事業における理学療法
応用行動分析学的アプローチが身体機能と行動変容に与える影響
熊切 博美, 大森 圭貢
2018 年 7 巻 p. 6-13
発行日: 2018/03/31
公開日: 2023/05/31
DOI
https://doi.org/10.60218/kodoreha.7.0_6
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訪問型介護予防事業において応用行動分析学に基づく理学療法が在宅高齢者の身体機能向上と日常生活活動に与える影響について検討した.対象者は,運動習慣がなく,外出頻度が週2回以下の高齢男女各1名であった.運動を生活習慣化させるため,介入では見通しを示す情報の明示,適切な行動の実施と得られた良好な結果に着目したフィードバックを行った.その結果,症例1では,体重の減量,浮腫の軽減,外出頻度の増加,生活範囲の拡大が認められた.また,体調不良がみられたが,週6-7回の運動習慣を獲得できた.症例2では,腰痛・息切れの軽減,週5-6回の運動習慣の獲得,外出頻度が増加した.訪問型介護予防事業における応用行動分析学に基づく理学療法の展開は,身体機能の向上と日常生活の行動変容をもたらす可能性がある.
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(2788K)
着座動作中のPusher症状に対する部分練習の効果
重症片麻痺者での検討
宮下 華奈, 加藤 宗規, 山﨑 裕司
2018 年 7 巻 p. 14-17
発行日: 2018/03/31
公開日: 2023/05/31
DOI
https://doi.org/10.60218/kodoreha.7.0_14
研究報告書・技術報告書
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発症46病日時点において着座動作時に著明な Pusher 症状を呈し,適切な位置への着座が困難であった片麻痺患者に対して応用行動分析学的介入を実施した.介入では,着座動作の最初部分である体幹前傾と股関節屈曲をターゲットとした部分練習を行った.難易度を低減するため手すりにもたれた状態で,適正な臀部の運動方向(後方)を示す目標を設置した.そして,体幹前傾,股関節屈曲によって臀部を目標に接触させて元に戻す運動を10回行った.その際,患側方向に臀部のずれがあった場合,症例に対して口頭にてフィードバックを行った.ベースライン期には,3回の練習中,着座に成功することはなかった.介入1日目は1回の着座に成功した.介入2日目は着座に3回とも成功した.3日目は着座前の部分練習を除去したが,3回の着座に成功した.介入前後において,機能障害に変化はなかった.以上のことから,今回の介入は着座行動を学習させるうえで有効に機能したものと考えられた.
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(1587K)
重度片麻痺患者に対する起き上がり動作練習
ベッドの背上げ機能を利用した段階的難易度調整の導入
内野 利香, 加藤 宗規
2018 年 7 巻 p. 18-20
発行日: 2018/03/31
公開日: 2023/05/31
DOI
https://doi.org/10.60218/kodoreha.7.0_18
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片肘支持位から片手支持位までの起き上がりが困難であった重度片麻痺患者に対して,ベッドの背上げ機能を利用した部分練習を実施した.介入では,ベッドの背上げ機能を用いて体幹傾斜角度を段階的に下げていった.その結果,片肘支持位から片手支持位への動作が10日間で可能となった.片肘支持位から片手支持位間の部分練習として,ベッドの背上げ機能を用いた段階的難易度調整の導入が有効なものと考えられた.
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(1333K)
高次脳機能障害を合併した重度片麻痺患者に対する移乗動作練習
段階的難易度調節を用いた介入
南 裕貴, 大森 圭貢, 小野 雅之
2018 年 7 巻 p. 21-25
発行日: 2018/03/31
公開日: 2023/05/29
DOI
https://doi.org/10.60218/kodoreha.7.0_21
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高次脳機能障害を合併した重度片麻痺患者に対して,多段階に難易度を調節した移乗動作練習を行い,その効果について検討した.対象者は左被殻出血によって重度右片麻痺,失語症,右半側空間無視を呈した50歳代の男性である.51病日に当院回復期病棟へ入院となり,57病日まで理学療法を行ったが,移乗動作は全介助のままであった.58病日から応用行動分析学的介入を開始した.介入では,練習環境を8段階,プロンプトを5段階設け,本人の動作能力に合わせて難易度を調節した.介入開始12日目(73病日)には,監視下で移乗動作が行えるようになった.介入中,運動麻痺,高次脳機能障害に大きな改善はなかったことから,今回の移乗動作練習は,移乗動作能力の向上に寄与したものと考えられた.
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(1557K)
重度認知症患者の暴言・拒食行動に対する応用行動分析学的介入
山﨑 正啓, 三浦 千明, 西村 友秀, 矢作 満, 山﨑 裕司
2018 年 7 巻 p. 26-28
発行日: 2018/03/31
公開日: 2023/05/29
DOI
https://doi.org/10.60218/kodoreha.7.0_26
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看取り目的で入院した重度認知症患者の暴言・拒食行動に対して応用行動分析学的介入を行った.介入前,言語聴覚療法中の平均暴言回数は29回,摂食行動は全く見られなかった.介入では,分化強化の技法を用いた.つまり,患者の暴言は消去し,適切な行動が生起した際には,称賛や身体接触などの強化刺激を付与した.拒食に対しては,食事時の環境調整と摂取した際に注目・称賛などの強化刺激を付与した.その結果,暴言は減少し,フォローアップ期にはほぼ消失した.食事は,徐々に食事摂取量が増加し,フォローアップ期には全量摂取が可能となった.今回の応用行動分析学的介入は,認知症患者の暴言,拒食行動を減少させるうえで有効に機能したものと考えられた.
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