736人の看護師 (平均年齢=31.1歳, 18-74歳) を対象に, サポート源の違い (仕事上の悩みに関する相談相手をどこに求めるか) によるバーンアウト傾向について検討した。日本版Maslachバーンアウトインベントリーと看護業務ストレッサー尺度を用いて, 対象看護師のバーンアウト傾向, および仕事ストレスの程度を, それぞれ測定した。また, サポート源として, 仕事上の悩みを相談する相手について, 回答を得た。その結果, 職場の人的環境のストレスが高い場合, 職場外にのみ相談相手のいる看護師は, 職場外に相談相手がいる看護師よりも, 情緒的消耗感得点が有意に高かった。また, 職場の人的環境のストレスが中等度である場合, 職場外にのみ相談相手がいる看護師や相談相手のいない看護師は, 職場内に相談相手がいる看護師よりも, 脱人格化得点が有意に高かった。これらの結果は, 職場における対人関係がストレス源である場合に, 職場外の資源にのみサポートを求めることは, 高いバーンアウト傾向と関連することが示唆された。
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