国語科教育
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最新号
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Ⅰ シンポジウム(要旨)
秋期大会 第135回 東京ウォーターフロント大会
II 研究論文
  • 浅井 哲司
    2019 年 85 巻 p. 14-22
    発行日: 2019/03/30
    公開日: 2019/05/27
    ジャーナル フリー

    先行研究では、学習者自身の音声を用いることによって、どの程度の効果があるのかこれまで十分に示されてはいない。そのため、本研究では話し合いの事後指導のため音声・文字提示型教材を開発し、学習者自身の音声を用いる影響を明らかにするために、4つの調査を3つの分析によって検討した。

    その結果、学習者自身の音声は、話し合いの質を変化させ、自らの話し合いそのものを振り返り話し合うことを可能にする。さらに、話し合いの内容と方法を振り返る機能が内在される可能性が学習者の姿から導出された。しかし、限られた一部の学習者対象の調査のため、学習者自身の音声の効果を測る手がかりが得られたにすぎない。今後の調査によって、音声・文字提示型教材に話し合いを振り返る機能がどの程度備えられているのか精緻に検討する。

  • 宇賀神 一
    2019 年 85 巻 p. 23-31
    発行日: 2019/03/30
    公開日: 2019/05/27
    ジャーナル フリー

    本稿は、石森延男と第二次世界大戦期に編纂された第5期国定国語教科書の関係を明らかにするもものである。とくに、①なぜ石森が文部省に招聘されたのかという理由と、②石森が執筆した教材の内容的特徴と、その基底をなした彼の思想について検討を行った。

    そこで明らかになったのは、石森の文部省招聘には、「東亜」に関する教材を執筆するという教育内容上の要求、合科主義に基づく国語教科書の編纂という教育方法上の要求、対外的な日本語波及のための教科書作成という教育政策上の要求といった三つの力学が働いていたことであった。

    教材の内容に関しては、軍国主義的な性格や、「民族ナショナリズム」に基づく日本中心主義的性格が内在することが分明となった。石森は、時代の要求に応え得た有能な教科書編集者であった。

  • 中嶋 真弓
    2019 年 85 巻 p. 32-40
    発行日: 2019/03/30
    公開日: 2019/05/27
    ジャーナル フリー

    本研究では、『三訂女子国語読本』に採録された書簡文教材に着目し、読本における書簡文教材の役割について議論した。その結果、次の3点が明らかになった。1.社会、実生活に生きる言語能力を育成するための一つのツールとして、書簡文が重要な役割を担っている。2.書簡文の日本の伝統的な礼儀や言葉遣いを継承しているという特性を生かして、書簡文に関連する言語知識、言語技能、言語態度の教材によって、女性としての有様や生き方を教授する役割を担っている。3.文範としての書簡文と文学的な書簡文とを採録することによって、書くことと読むことが効果的に機能し、学習者の習得・活用・探究・発信の一連の学習を生み出すことができるようにしている。このことから、書簡文は、自主的・自発的学習を生み出す言語技能教材としての役割を担っているといえる。

III 書評
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