蚕糸・昆虫バイオテック
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78 巻 , 1 号
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特集「野蚕研究の展開:その1」
報文
  • 平山 力, 小瀬川 英一, 田村 泰盛, 中村 匡利
    2009 年 78 巻 1 号 p. 1_57-1_63
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/10/29
    ジャーナル フリー
    農業生物資源研究所で保存されている地域型蚕品種105種(白繭49種,笹繭6種,緑繭8種,黄繭・紅繭42種)の繭層メタノール抽出物についてLC-MSを用いて詳細な解析を行い,それぞれのフラボノイド組成と含有量について比較を行った。笹繭の繭層には6~12種のフラボノイドが検出されたが,いずれもケルセチンまたはケンフェロールにグルコースが結合したフラボノール配糖体であった。笹繭繭層はフラボノイド含量が低いものが多数を占めたが,例外的にピュアマイソール繭層は調査した全ての繭層の中で最もフラボノイド含量が高く,その主要なフラボノイドはケルセチン5,4’-ジグルコシドであった。一方,緑繭繭層は笹繭繭層に比べて総じてフラボノイド含量が高かった。緑繭には,笹繭にも含まれているフラボノール配糖体が10種余り含まれていたが,その他にケルセチンにプロリンが結合したプロリナリンAやプロリナリンB等のC-プロリニルフラボノールや構造未知のフラボノイドが15種以上存在することが明らかになった。質量分析の結果から,これらの構造未知のフラボノイドはC-プロリニルフラボノールの類縁化合物である可能性が示唆された。また,白繭の繭層にはフラボノイドはほとんど含まれていなかったが,黄繭・紅繭の繭層には笹繭と同様のフラボノール配糖体が含まれているものが存在した。
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