コンピュータ&エデュケーション
Online ISSN : 2188-6962
Print ISSN : 2186-2168
ISSN-L : 2186-2168
22 巻
選択された号の論文の20件中1~20を表示しています
活用事例
論文
  • 高瀬 治彦, 大井 健太郎, 森田 直樹, 北 英彦, 林 照峯
    2007 年 22 巻 p. 54-59
    発行日: 2007/06/01
    公開日: 2014/11/01
    ジャーナル フリー
    本論文では,小テストの解答を自動分類する手法について検討する。小テストは,講師が学生の理解度を把握し適切なフィードバックを行うために,しばしば用いられる。しかし,小テストの解答は学生により表現が異なるため,学生の理解度をすばやく把握するためには,学生の解答を分類することが必要不可欠である。一般の文書分類の技術は,大規模で多岐にわたる内容の文書群の分類を目的としている。そのため,比較的小規模で内容が偏りがちな小テストの解答を分類するのには向かない。そこで本論文では,少量の文書でも分類できるように(1)解答から抽出する特徴を増やし,(2)内容に基づいた重み付けを係り受け解析を用いて行う手法を提案した。また,実際の小テストの解答を分類し,それらの有効性を検討した。
  • ―An International Project
    Linda Indrayanti, Iriguchi Norio, Dutono Titon, Usagawa Tsuyoshi
    2007 年 22 巻 p. 60-63
    発行日: 2007/06/01
    公開日: 2014/11/01
    ジャーナル フリー
    Every institution of higher education needs to establish a clear policy for intellectual property rights(IPRs). The policy is to disseminate it widely across the organization, including information and communications technology (ICT)guidelines for staffs, students and scholars. The EEPIS-ITS and Kumamoto University(KU)have been collaborating in developing tools for IPRs education. Many people encounter IPR problems in the network society also in Indonesia. The tools are for instruction in IPR issues and training of students and scholars to undertake research in the field. In Indonesia, all IPR laws came into effect in July of 2003. Moodle, a learning management system(LMS), is utilized for IPR online education. A few data of actual results from the field education are demonstrated.
  • 松下 慶太
    2007 年 22 巻 p. 64-69
    発行日: 2007/06/01
    公開日: 2014/11/01
    ジャーナル フリー
    ポスト2005の教育の情報化において教師のICT活用スキルを育成することは重要な課題である。本稿では教育,ICTに関して先進国と言われるフィンランドにおける教師のICT活用スキル研修プログラムであるOpe.fi(オペ・ドット・フィ)プログラムを紹介しながら,その背景にあるフィンランドの教育,情報化のコンセプトを検討する。フィンランドの教育においては平等性,生涯学習への視点,分権化が重視されており,日本の教育の情報化を考える上でも大きな示唆を与えている。こうした文脈を踏まえた上で,今後の教員のICT活用スキル,教員研修モデルを構築していくことが重要である。
  • ―情報収集,判断・選択に重点をおいて―
    松波 紀幸, 大熊 雅士, 長南 良子, 福島 健介, 牧野 豊, 島田 文江, 宮本 裕之, 生田 茂
    2007 年 22 巻 p. 70-75
    発行日: 2007/06/01
    公開日: 2014/11/01
    ジャーナル フリー
    小学校高学年用の「情報活用能力育成」のための年間指導計画,4時間からなる指導案,教員用の指導例,児童用のテキストを作成した。小学校6年生100名を対象に,これらの指導案や教材を用いて授業を行い,授業の事前と事後に,インターネットの検索機能を用いて回答するテストを行った。事前テストの平均は35.30,事後テストの平均は48.40となり,13.10の上昇がみられた。この事前と事後のテストの得点を,4時間の授業を挟まずに,連続して行った小学5年生66名のテストの得点と比較・検討し,4時間の指導案に基づく授業の効果を検証した。指導案に基づく授業を挟まなくてもテストの得点には上昇がみられるが,今回開発した指導案に基づく授業を挟むことによって,より大きな得点の上昇が得られるとともに,より多くの児童に得点の上昇がみられた。
  • 沈 凱東, 菅原 良, 村木 英治
    2007 年 22 巻 p. 76-81
    発行日: 2007/06/01
    公開日: 2014/11/01
    ジャーナル フリー
    中国では,インターネットの発展とともにウェブサイトの数は急速に増加している。それによって,小中高生がインターネットを利用した学習を行う際に,インターネット上に存在する大量の情報のなかから必要とする情報を探すことが困難になっている。本研究では,中国における生物学習の視点から,生物学習のためのサーチエンジンの開発と教師による運用実験を行った。その結果,不必要な情報の排除と情報の信頼性においては,一般的なサーチエンジンよりも高い評価を得ることができたが,収蔵されている情報量は,一般的なサーチエンジンに及ばないという結果が導かれた。今回の運用が,あくまでも試行段階における運用実験の域に止まり,サーチエンジンの利用者として想定する小中高生ではない教師によってなされたものであることから,評価自体が本サーチエンジンの評価として正しいものではない可能性も考えられる。このことから,運用までには,実際に利用する小中高生を被験者として,再度,運用実験を行い,そこで得られた結果をもとに,再修正を行っていく必要がある。
  • ―どのように学習を始めるか―
    藤尾 聡子, 古金谷 博, 鳥居 隆司
    2007 年 22 巻 p. 82-87
    発行日: 2007/06/01
    公開日: 2014/11/01
    ジャーナル フリー
    教育の場や目指すものが違っていても,プログラム言語の学習では手順を考える部分が極めて重要である。手順を考える力は,学習の目的であったり,前提となったりするが,実際の学習の中ではその重要性に比して十分な時間が割り当てられているとはいえない。手順を重視した学習のためには,準備なしに使える実習環境と,必要最小限で始める言語解説によって,早い段階から自力でプログラムを書けるようにすることが肝要であると考えている。本稿では,特に初心者を対象としてその具体的方法を提案し,実施例を示す。
  • ―国際協働プロジェクトにおけるSNSの活用―
    佐藤 慎一, 影戸 誠
    2007 年 22 巻 p. 88-93
    発行日: 2007/06/01
    公開日: 2014/11/01
    ジャーナル フリー
    筆者らは国際交流という実践的な場において,英語でコミュニケーションを行う,情報通信技術(ICT)を活用するという学習環境をデザインしてきた。構成主義の学習観で重要とされている本物の(Authenticな)場を提供してきたと言える。本研究では,同様に重要とされている「内省」に着目して学習環境をデザインし,実践を通して学習のプロセスが記録され,内省が支援されうるかについての分析を行う。その結果,学習のプロセスは学生の記録(日記)の中に十分蓄積されうることがわかり,また,活用を通じて,学生間の相互理解による活動意識の向上,自分自身の考えの客観化,活動の内省に有効であることが示唆された。
  • 藤本 貴之, 松尾 徳朗
    2007 年 22 巻 p. 94-99
    発行日: 2007/06/01
    公開日: 2014/11/01
    ジャーナル フリー
    本論文では,従来的なデジタルデザイン周辺のイメージに固着されがちな「情報デザイン」という言葉およびその概念を改めて再確認しつつ,その本来的な意義について検討してゆく。そこから,今日の高等教育における情報リテラシー上の基礎概念として,「情報デザイン教育」を提示する。教育実践を通してその指導モデル/教育モデルについて議論する。
  • 谷田 親彦, 足立 泰彦, 臼坂 高司, 上田 邦夫
    2007 年 22 巻 p. 100-105
    発行日: 2007/06/01
    公開日: 2014/11/01
    ジャーナル フリー
    本研究は,高等学校で教科「情報」を履修し始める学習者の実態について類型化することで,学習指導への示唆を得ることを目的としたものである。高等学校に入学した1年生263名に対して,中学校技術・家庭,「情報とコンピュータ」の学習内容から設定した24項目について,知識・技能の定着度としての「自己評価」と,学習内容に対する興味・関心度としての「興味・関心」を指標とした調査を行い,クラスター分析を用いて学習者の類型化を試みた。その結果,第Ⅰ~Ⅳ群の学習者群に類別され,2つの指標がともに中位の第Ⅰ群と,ともに高位の第Ⅲ群に75% 以上の学習者が含まれていた。この学習者群の「興味・関心」と「自己評価」の構造を,相関係数及び項目結合図から検討した結果,第Ⅰ群における「自己評価」の(1)「情報手段の役割」と,第Ⅲ群での「興味・関心」の(4)「情報通信ネットワーク」が他の学習内容と乖離した構造が表出した。そのため教科「情報」では,学習内容に対する興味・関心の相互関連を緊密・増大化させるとともに,多様な学習活動を通して情報化が社会・生活に与える影響などについての認識を深めさせる学習指導に留意する必要性が示唆された。
  • ―表計算ソフト授業での実践事例より―
    菅谷 克行
    2007 年 22 巻 p. 106-112
    発行日: 2007/06/01
    公開日: 2014/11/01
    ジャーナル フリー
    近年,情報機器・ネットワーク技術の普及により情報活用能力の重要性は増してきている。それにともない高等教育機関における情報教育も新たな段階へ進むべき時期にきており,さまざまな調査やカリキュラム改編など活発に行われているが未だ試行錯誤の要素も多い。特に人文系学部の学生に対する情報リテラシー教育は,学生の習熟度レベルやモチベーションのばらつきが非常に大きいため,現状把握・教育内容に関する検討はもとより教授方法・工夫等に関する多角的視点からの検討が必要不可欠である。そこで,本研究では人文系学生を対象とした情報リテラシー教育に対する改善・検討の一環として,授業にメタ認知活動として内省報告を取り入れた実践事例について分析・議論・報告する。特に,スキル獲得度・理解度のばらつきが大きい表計算ソフトに関する内容を扱った授業で受講生に内省報告を課した結果,理解度とモチベーションの両面で様々な効果が確認できた。同時に,内省報告の内容は教員が受講生の理解状況や苦手要因を把握することを助け,その結果,翌授業での適切なフィードバックへの支援につながることも示唆された。
  • ―IMによるテレビ会議型授業―
    田島 貴裕, 辻 義人, 西岡 将晴, 奥田 和重
    2007 年 22 巻 p. 113-118
    発行日: 2007/06/01
    公開日: 2014/11/01
    ジャーナル フリー
    インターネットを利用したインスタントメッセンジャー(IM)により,都市部から遠隔地に向けて「子ども科学教室」を実施した。この教室では,身近な観察教材である児童の住む町に指定されている花・木を虫めがねで実際に観察するとともに,インスタントメッセンジャー(IM)による電子顕微鏡画像の配信を行った。本研究では,子ども科学教室の参加者の反応について調査を行い,今後の遠隔授業に求められる要素についての検討と,遠隔授業を手軽に円滑に行うための運営体制の議論を行った。
  • 鈴木 明夫, 佐藤 健, 中山 誠一, 横田 厚生
    2007 年 22 巻 p. 119-124
    発行日: 2007/06/01
    公開日: 2014/11/01
    ジャーナル フリー
    英文法の学習項目を読解に必要な項目に絞込み,その項目を図的に表現して教授するPEG-Rシステムというe-learning学習教材を開発した。開発したe-learning学習教材の特徴と開発過程を紹介し,本教材の特徴である動的な図的表現による英文法項目の提示の有効性を検討した。本学習教材を利用して英文法学習を行った17名の大学生,12名の高校生,13名の中学生を対象として本教材利用後に実施した質問紙調査の結果から,本e-learning学習教材は,学習者から肯定的な評価を受けていることが判明した。
編集後記
feedback
Top