コンピュータ&エデュケーション
Online ISSN : 2188-6962
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24 巻
選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
特集 インターネット倫理教育
活用事例
論文
  • ―タイピング練習用ソフトウェアを活用したブレンディング学習の事例―
    菅原 良, 佐藤 喜一, 村木 英治
    2008 年 24 巻 p. 52-57
    発行日: 2008/06/01
    公開日: 2014/11/01
    ジャーナル フリー
    近時,ブレンディング学習において客観主義と構成主義をどのように組み合わせていくかということが盛んに議論されている。本研究では,高等学校の教科「情報」のタッチタイピングの授業において,客観主義の構成要素であるARCSモデルの“自動的で合致したフィードバック付の練習問題”と,構成主義の構成要素である“独学と共同学習の融合”それぞれの長所を取り入れた授業の実践と評価を行った。ARCSモデル採用/非採用,構成主義採用/非採用の四つのカテゴリに分けて実験と分析を行った結果,本実践ではARCSモデルと構成主義を組み合わせた学習支援を行った教育方法が必ずしも有効であるとはいえないことが示された。
  • 堀 桂太郎, 松埜 智, 土屋 秀和, 浅川 毅
    2008 年 24 巻 p. 58-63
    発行日: 2008/06/01
    公開日: 2014/11/01
    ジャーナル フリー
    電子・情報工学系学科に在籍する学生においては,コンピュータの動作原理を十分に理解させることが必要である。このためには,マイクロプロセッサの設計演習が有効であると考えられる。本論では,ハードウェア記述言語を用いて設計する教育用に適した簡易な構成のマイクロプロセッサMPU 48を提案する。そして,このマイクロプロセッサの設計演習を授業へ導入した実践例を報告する。また,設計演習では学生による進度の差が生じやすいために,自宅でもインターネットを活用して学習が行えるように工夫した。そして,学生アンケートなどから教育効果を検討した結果,提案する設計演習が有効であることが確認できた。
  • 足立 泰彦, 山下 幸二, 沖林 洋平, 巖淵 守, 上田 邦夫
    2008 年 24 巻 p. 64-69
    発行日: 2008/06/01
    公開日: 2014/11/01
    ジャーナル フリー
    本研究は,プログラミング用フリーソフト「Squeak Toys」によるプログラミング学習における思考過程の構造を分析することを目的としたものである。プログラミング時の思考要因を特定するため,プロトコル分析に基づき21項目の調査票を作成し,プログラミング後の高校生に調査票を回答させ因子分析を行った。その結果,プログラミング時の思考内容要因として,「評価点検」「目的遂行」「課題分解」「空間意識」の4つの因子を抽出し,思考のプロセスは次の3つの関係がみられた。(1)「目的遂行」と「課題分解」はお互いに影響しあっている。(2)「目的遂行」と「評価点検」はお互いに影響しあっている。(3)「空間意識」は「目的遂行」と「評価点検」に補完的に作用している。さらに,性格との関連性を調査したところ,「知性」「勤勉性」「外向性」の3特性は思考要因との相関がみられ,そのうち「知性」因子は「課題分解」要因に,「勤勉性」因子は「空間意識」要因に影響を及ぼすことがわかった。
  • 月原 由紀, 鈴木 敬一, 廣瀬 英雄
    2008 年 24 巻 p. 70-76
    発行日: 2008/06/01
    公開日: 2014/11/01
    ジャーナル フリー
    e-learningシステムは授業を支援するツールとして普及してきたが,学生の能力を適切に評価できると考えられている項目反応理論(IRT)を用いてテスト評価まで組み込んだシステムは緒についたばかりで,特に大学数学については適用例が少ない。本稿では,1)大学低学年での数学についての学生の能力を適正に判断できるように,テスト結果をIRT評価と素点評価について比較検討した結果,IRT評価が優れていることを確認し,2)IRT評価システムをe-learningシステムの中に組み込んで,学生の習熟度を正確に把握し,またそのことによって学生の学習意欲を向上させるためのシステム構築を図る準備を行っていることを報告する。
  • ―インストラクションのリデザインに向けたアプローチ―
    児島 完二
    2008 年 24 巻 p. 77-82
    発行日: 2008/06/01
    公開日: 2014/11/01
    ジャーナル フリー
    Webの電子アナライザを利用して,受講生の理解度を調査しながらシラバスを再評価するというアプローチを提示する。従来のような紙による授業評価アンケートでなく,受講者が毎回の授業後にWebから参加・回答することで理解度を確認する。その時系列データを基にして授業計画を改善できるような運用法や電子シラバスを提案する。学生の回答結果は教員へ気づきを与え,インストラクションの基本となるシラバスの再考が期待される。
  • ―情報教育の黎明期から発展期へ―
    中山 幹夫
    2008 年 24 巻 p. 83-89
    発行日: 2008/06/01
    公開日: 2014/11/01
    ジャーナル フリー
    大学の新入生たちは中学校と高校においてどのような情報能力を身につけて大学に入学してきているのだろうか。本論文では中学校,高校,大学での情報教育について,大学の新入生が中等教育でたどってきた道を捉えていくことで実証的に問題点を探り,小学校から大学までの各教育カリキュラムにおいて発達段階に応じた到達目標を考慮した情報教育の提言を行う。
  • 都田 青子, 長谷川 和則, 石川 正敏, 品川 徳秀, 金子 敬一, 深谷 和規
    2008 年 24 巻 p. 90-95
    発行日: 2008/06/01
    公開日: 2014/11/01
    ジャーナル フリー
    近年,モバイル機器を用いたeラーニングの需要が高まっている。特に反復学習が要求される外国語の語彙学習には最適の学習法の1つといえよう。本稿では,このようなユビキタス学習環境を支援する目的で開発した,PCとiPodを連携した語彙学習システムPHI(Personal Handy Instructor)と教材作成支援システムPSI(Personal SuperImposer),および自律協調学習SIGMA(Special−Interested−Group Material Accumulator)を紹介するとともに,自律協調学習に関する3種の評価実験について報告する。
編集後記
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